THREE DAYS GRACE『ALIENATION』

カナダのハード・ロック・バンド、通算8作目。

これまでのフロントマンは、

  • 2003年デビュー作『THREE DAYS GRACE』~2012年4作目『TRANSIT OF VENUS』…アダム・ゴンティア<Vo/G>
  • 2015年5作目『HUMAN』~2022年7作目『EXPLOSIONS』…マット・ウォルスト<Vo/G>

となっていますが、2024年にアダムが復帰。

以下のラインナップでの『ALIENATION』リリースとなり、アダムとマットによるツインVo体制初のアルバムとなります。

  • アダム・ゴンティア<Vo/G>
  • マット・ウォルスト<Vo/G>
  • バリー・ストック<G>
  • ブラッド・ウォルスト<B>
  • ニール・サンダーソン<Ds/Key>

『ALIENATION』のレビュー

冒頭2曲がまずかっこいいです。

「Dominate」は程良くメランコリックなVoが魅力的。
アダム期はNICKELBACK+ALICE IN CHAINS風、マット期はALICE IN CHAINS色が薄れていましたが、アダム復帰の影響が感じられる歌メロです。

「Apologies」は言葉数多めのVoが特徴的。
切なさを醸し出しながら素敵なハーモニーと共に進行するサビがまた絶品です。

中盤は「Kill Me Fast」「In Waves」「Alienation」がおすすめ。

「Kill Me Fast」はバラードで、一呼吸入れながらのエモーショナルなサビがすばらしいです。

「In Waves」はスローでメランコリックに進み、サビでは高音でアツいメロディが展開。
00:57~のゆがんだ演奏がまたいい味を出しています。

「Alienation」は商業施設の案内に流れそうなイントロがツボでその後はミステリアスかつグルーヴィに進行。
サビではスローになって高品質な歌をじっくり聴かせます。

後半は「In Cold Blood」「The Power」がいいですね。

「In Cold Blood」はミステリアスな演奏+エネルギッシュなVo → サビでグルーヴィになる展開がエキサイティング。
リードVo → ゆるみ気味に曲名を繰り返す01:05~もいい構成です。

「The Power」の聴きどころは02:23~。
ノスタルジックでありながら気分が高まる歌メロが最高です。

ヴァイオリンをフィーチャーした7曲目「Never Ordinary」もいい曲ですが、弦楽器を取り入れた曲ならば、APOCALYPTICAが参加した「Someone To Talk To」(2022年『EXPLOSIONS』収録)のほうがおすすめです。

ALICE IN CHAINS『DIRT』(1992年)

学生の頃、レンタル・ショップでかかっていた「Dam That River」のかっこよさにKOされ、店員さんに聞いて即レンタルした思い出のアルバムです。

アダムがライヴのソロ・コーナーで「Rooster」をアコースティックでカヴァーしていますので、この『DIRT』も楽しみましょう。

「Rooster」のオリジナルは6曲目に収録。
ミステリアスでスローな曲調の中で歌声を伸ばすパフォーマンスがハマっています。

「Dam That River」「Rooster」の他におすすめは「Down In A Hole」「Angry Chair」。

「Down In A Hole」はメランコリックで切ないメロディにうっとりしますし、「Angry Chair」はゆがんだVoが心地良いです。

10曲目にはトム・アラヤ<Vo/B:SLAYER>が参加。
BLACK SABBATH「Iron Man」(1970年『PARANOID』収録)のように始まり、00:09からトムの声が重なります。

タイトルとURLをコピーしました