HELLOWEEN『GIANTS & MONSTERS』

『HELLOWEEN』(2021年)以来4年ぶりのアルバムで、下記7人編成になってから2作目となります。

  • アンディ・デリス<Vo>
  • マイケル・キスク<Vo>
  • マイケル・ヴァイカート<G>
  • カイ・ハンセン<G/Vo>
  • サシャ・ゲルストナー<G>
  • マーカス・グロスコフ<B>
  • ダニ・ルブレ<Ds>

このラインナップでまた音源を聴けるのはうれしいです。

『HELLOWEEN』は共作曲が1曲(アンディとサシャによる「Best Times」)でしたが、今回も共作曲は1曲のみ。

1曲目「Giants On The Run」がアンディとカイの共作でそれ以外は個人が書いています。

アルバム本編の流れとしては、

  • 前半4曲が絶品
  • 中盤以降もなかなか
  • ラスト2曲は前作のほうが上

といった感じです。

「Giants On The Run」

アンディとカイの共作。

ヴォーカルはアンディ → カイの順です。

歌い出しが「Fear Of The Fallen」(『HELLOWEEN』収録/アンディ作曲)に似ています。
そしてサビから疾走。

カイの歌は02:41~で「Out For The Glory」(『HELLOWEEN』収録/ヴァイカート作曲)の時と同様、インパクトがあります。

メロディックなギター(03:12~) → 静かになってカイの歌(04:29~はGAMMA RAYのよう)→ ギター・ソロも聴きごたえがあり、カイの歌メロがかなり充実しています。

「Savior Of The World」

ヴァイカート作曲の疾走チューンをキスクが歌うという最高のシチュエーション。

7人体制以降のヴァイカートの曲の中では一番の出来です。

01:07~に気分が高まり始め、サビではだんだん音域が上がっていきます。

歌声もメロディも極上で、徐々に突き上げる系のギター・ソロもすばらしい。

速度を落とすエンディングはTOBIAS SAMMET’S AVANTASIA「Wastelands」(2010年『THE WICKED SYMPHONY』収録/キスクがゲスト参加)の04:16~を思わせます。

「A Little Is A Little Too Much」

アンディが作曲。

「Hey Lord!」(アンディ作曲)にダイナミズムを加えたような曲調です。

キーボードが「If I Could Fly」(アンディ作曲)を思わせるのも興味深く、02:30~の低音Voもいいアクセントとなっています。

「We Can Be Gods」

カイが作曲。

「Angels」(『HELLOWEEN』収録/サシャ作曲)の倍速的に始まり、疾走します。

サビではピアノがいいテイストとなっていて、前向きな気持ちにさせてくれる歌メロが絶品です

バックVo+ギター・ソロの03:58~もいい構成。

HELLOWEEN復帰後にカイが書いた曲の中ではこれが一番です。

「Into The Sun」

アンディ作曲のバラードでキスクとアンディがヴォーカル。

「Forever And One」や「If I Could Fly」(いずれもアンディ作曲)を思わせます。

ライヴでは「Forever And One」をキスクとアンディが歌っていて、オリジナルとは違う魅力がありますが、それがソングライティングに影響したのかなとも思えます。

03:08~は「Indestructible」(『HELLOWEEN』収録/マーカス作曲)の03:39~に通じます。

「This Is Tokyo」

アンディが書いた日本へのリスペクト・ソング。

2025年6月13日に先行公開されました。

「Mass Pollution」(『HELLOWEEN』収録/アンディ作曲)をメロウにした感じで、トライバルになって低音のギター・ソロに入る構成もかっこよく、ギター・ソロは始まった瞬間刺さります

歌詞に「六本木」「乾杯」「渋谷」が登場。

全世界のHELLOWEENファンがアンディの日本への思いを共有することになるので、こういったナンバーを書いてくれたアンディには感謝の気持ちでいっぱいです。

「Universe (Gravity For Hearts)」

キスクが歌う8分半の疾走チューン。

2025年7月25日に先行公開されました。

アルバム収録曲の中で最長。

「キスクの高音の歌声を伸ばすパフォーマンスはやはり一級品」と感じます。

03:16~は「Out For The Glory」(『HELLOWEEN』収録/ヴァイカート作曲)06:05~を想起。

先行公開時はヴァイカート作曲と想像していたのですが、書いたのはサシャでした。

「Hand Of God」

こちらもサシャ作曲。

ゆっくりした曲調の中で哀メロが展開していきますが、特に02:08~がおすすめです。
エモーショナルなフレーズで魅了し、その後速弾き。
そして再度02:29からじっくり聴かせます。

「Under The Moonlight」「Majestic」

前作『HELLOWEEN』は、

  • ヴァイカート作曲「Down In The Dumps」
  • カイ作曲「Orbit」「Skyfall」

で締めていましたが、今回もヴァイカート作曲 → カイ作曲です。

「Under The Moonlight」はヴァイカートが書いた明るいナンバー。
キスクが歌っているので「Rise And Fall」(1988年『KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART II』収録/ヴァイカート作曲)をミドルにシフトしたような感じでもあります。

ラスト「Majestic」はカイ作曲。
8分の長さで「Skyfall」よりテンポを落として進行します。
パワフルで悪くはないのですが、エンディングがちょっと物足りなく感じました。

アルバム終盤は『HELLOWEEN』に軍配が上がります。

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