ジャスティン・ホーキンス<Vo/G/Piano>のファルセットが特徴的な英国のTHE DARKNESS。
『MOTORHEART』(2021年)以来約3年半ぶりのアルバムです。
通算8作目。
『MOTORHEART』は爆発力のある「Welcome Tae Glasgae」で幕を開けました。
GUNS N’ ROSES「Welcome To The Jungle」(1987年『APPETITE FOR DESTRUCTION』収録)のようなインパクトを意識したとのことですが、「Welcome To The Jungle」とは曲調が異なるものの強烈でした。
『DREAMS ON TOAST』のオープニングはシャープな「Rock And Roll Party Cowboy」。
フランキー・ポーレイン<B>のベースが前面に出る場面もあり、ジャスティンのVoは低音域~中音域中心なので、「Welcome Tae Glasgae」が「Welcome To The Jungle」であるならば、「Rock And Roll Party Cowboy」は「It’s So Easy」と位置付けることもできます。
以降はRAMONES、CARPENTERS、AC/DC、QUEENを思わせる曲も登場。
「Walking Through Fire」ではGUNS N’ ROSES「Sweet Child O’ Mine」(『APPETITE FOR DESTRUCTION』収録)がちらつきます。
「Rock And Roll Party Cowboy」
ジャスティンの不敵な吐き捨てVoがかっこいい。
01:17~のメロディに中毒性があり、02:38~のピアノがいいアクセントです。
「I Hate Myself」
RAMONES「Blitzkrieg Bop」(1976年)のよう。
高音域によるサビが心地良いです。
曲中のサックスにもテンションが上がります。
「Hot On My Tail」
CARPENTERS「Top Of The World」(1972年)のような曲調。
ソフトで優しいメロディに気持ちが温かくなります。
02:01~のピアノ、02:21~のタップダンスも見事な組み込ませ方です。
「Mortal Dread」
潤いがありながらもAC/DCのような切れ味も兼ね備えたギターを軸にAC/DC「Shot Of Love」(1990年『THE RAZORS EDGE』収録)のように進んでいきます。
サビはキャッチーで親しみのあるメロディ。
02:10~でミステリアスになり、02:37~で少し陽気になります。
テンションの移り変わりが面白いです。
「Don’t Need Sunshine」
QUEENに通じる感動的なバラード。
ジャスティンのムードある歌唱がすばらしく、サビでは最高級のメロディとハーモニーが聴けます。
02:14~のギター・ソロも素敵。
ソフトなオープニングとは対照的にエンディングは意外とあっさりしています。
「The Longest Kiss」
00:00~のメロディックなギターが魅力的。
本編は陽気なオーラを伴ってリズミカルに進行していきっます。
ジャスティンのかけ声(01:32~) → エネルギッシュなギター・ソロ → ジャスティンの声とともにギター・ソロにブレイク(02:00)もうまいアプローチです。
「The Battle For Gadget Land」
ノイジーなギターがアップテンポの曲調に見事にハマります。
カオスさが適度に加味される02:06以降がまたすばらしいです。
「Walking Through Fire」
「Givin’ Up」(2003年『PERMISSION TO LAND』収録)のような曲調。
ジャスティンの高音域(00:22~/ここのギターがGUNS N’ ROSES「Sweet Child O’ Mine」の00:00~) → みんなで曲名(00:35~)がいい流れです。