SAXON『HELL, FIRE AND DAMNATION』

ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル(NWOBHM)の重鎮による24作目。

2024年1月19日(MAGNUM『HERE COMES THE RAIN』の1週間後)にリリースされました。
2週続けて英国のベテランが新譜を出すという素敵な流れです。

MAGNUM『HERE COMES THE RAIN』もそうでしたが、SAXONも各曲におけるメンバーのエネルギー配分が絶妙。

ビフ・バイフォード<Vo>はハイトーンを駆使しながらのナチュラルなパフォーマンスが見事で、演奏面でも全パートが印象的かつ等身大のプレイをみせます。

前作『CARPE DIEM』(2022年)にはドラマティックで感動的な「The Pilgrimage」がありましたが、今回はそういうタイプの曲はなし。

勢いあるナンバーが多くを占めます。

「The Prophecy」

不穏な空気が漂います。

語りが進行する中、わりと唐突に「Hell, Fire And Damnation」がスタートします。

「Hell, Fire And Damnation」

爆発力のある幕開け → ビフのハイトーン → 程良い速さで進行。

スローダウンする勇壮なサビ(01:17~)にガッツポーズです。

「Madame Guillotine」

00:00~のニッブス・カーター<B>のベースがクールで00:29からはACCEPT「Princess Of The Dawn」(1980年『RESTLESS AND WILD』収録)のような雰囲気。

02:31からギターが泣きます。

「Fire And Steel」

ナイジェル・グロックラー<Ds>のパワフルなドラム連打 → 疾走。

ギターが随所でエキサイティングなフレーズを放ち、ビフも高音域を軸としたエネルギッシュなVoを披露します。

「There’s Something In Roswell」

SF風に始まるグルーヴ・ナンバー。

00:48~が「Solid Ball Of Rock」(1991年『SOLID BALL OF ROCK』収録)01:16~に通じるメロディ。

02:03からは警戒感が強まり、エンディング付近の03:59~ではギターとビフのVoが高音域になります。

「Kubla Khan And The Merchant Of Venice」

段階的に良質メロディで攻めます(00:32~ → 00:40~)。

01:56~のドンドンしたナイジェルのドラムがいいアクセント。

ギター・ソロは02:29~が心地良いです。

「Pirates Of The Airwaves」

ビフの高音域Voがアツく、サビ(01:00~)では曲名を「Hell, Fire And Damnation」のように力強く歌います。

02:02~が刺激的です。

「1066」

ACCEPT「Teutonic Terror」(2010年『BLOOD OF THE NATIONS』収録)のようなスタートです。

曲名の歌い方が特徴的。

01:54からは哀愁ギターが染みます。

再びギアを上げる02:22~もいい展開です。

「Super Charger」

バスドラがドコドコ+「super」を切りながら歌う01:00~が快感。

ビフがさらに音域を上げる(02:11~) → ギター・ソロの流れもアツいですし、エンディング(04:33~)もいい締め方です。

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