ネッタ・ローレンネ<Vo:SMACKBOUND>とノーラ・ロウヒモ<Vo:BATTLE BEAST>のプロジェクトによる2ndフル。
1st『THE RECKONING』(2021年)は、パワフルでキャッチーな「The Reckoning」や感動的なバラード「Viper’s Kiss」など、すばらしい曲が満載でした。
「アルバム1枚だけで終わらせるのはもったいない」と思っていたので、これはうれしいリリースです。
『THE RECKONING』に引き続き、『FALLING THROUGH STARS』でもネッタとノーラが表現力豊かな歌を披露。
高音域Voも迫力満点です。
前作にはなかったアコースティック・ナンバー「All For Sale」や「Falling Through Stars」「Wait」のようにギターのフレーズが刺さる曲があるのも魅力ですね。
ネッタの夫のニノ・ローレンネ<G:THUNDERSTONE>も参加。
アルバムはネッタとニノによる共同プロデュースです。
『THE RECKONING』をあらためて聴くと、ラストの「Dancers Of Truth」が「Falling Through Stars」の冒頭につながっているようにも感じられます。
「Falling Through Stars」
「Dancers Of Truth」(『THE RECKONING』収録)からの続きともとれる不穏なオープニング。
本編ではゆっくりとエンジンを温めていくような歌メロ進行します。
03:16~のハイトーンも圧巻。
上述のギターは04:02~。
歌の直後というタイミングがたまりません。
「Damned」
「Bitch Fire」(『THE RECKONING』収録)のように展開していきますが、00:45から柔らかくなります。
00:55~のメロディが軽快で心地良い。
03:47からは高音域が見事に伸びます。
「All For Sale」
アコースティック・ギターを基調とした曲。
『THE RECKONING』にはなかったナンバーでクリアな歌メロが新鮮です。
00:48~がHEART「Fallen From Grace」(1990年『BRIGADE』収録)の冒頭を想起。
ストリングスが前面に出る02:31~もいいアプローチです。
「The Cradle」「Rotten Gold」
「The Cradle」は00:48~が魅力的。
包容力のあるメロディが徐々に肩を押してくれます。
「Rotten Gold」はミステリアスでヘヴィ。
高音域によるサビにテンションが上がり、独特な音質でのギター・ソロ(02:17~) → ひらひらしたキーボード(02:44~)にも引き込まれます。
「Let The Light Be Free」
どんよりする中、高音域のVoが響き渡ります。
01:07~でフワッとなって、サビ(01:19~)でドカンとなる構成にドキッとします。
ギター・ソロの後は劇的かつヘヴィに進行しながらのサビ。
サビの攻め方が冴えます。
「Loud And Clear」
切ないバラード。
低音Voでの始まりが新鮮で00:52からはムードある歌メロが広がっていきます。
ピアノも美しく、ギター・ソロは期待どおり涙腺を刺激してくれます。
「Wait」
00:00~でKOされる必殺メロディアス・ナンバー。
物悲しいオーラを放ちながらも、徐々にボルテージが上がる歌メロがすばらしく、サビでは躍動感が増します。
高音域のサビの後に中音域の哀愁ギター・ソロ(02:25~) → 再び高音域のサビ(02:47~)もメリハリのある流れです。