エットレ・リゴッティ<Clean Vo/G/B/Ds/Key>とクラウディオ・ラヴィナーレ<Growl>によるメロディック・デス・メタル・プロジェクトの6作目。
『COLD INFERNO』(2015年)から約10年ぶりとなるアルバムです。
『FRAGMENTS OF D-GENERATION』(2004年)からゲストとして貢献しているビョーン“スピード”ストリッド<Vo:SOILWORK, THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA>が今回も参加。
エットレの低音域Voとのコンビネーションも抜群です。
SOILWORKの傑作『FIGURE NUMBER FIVE』(2003年)を思わせる充実ぶりで、実際『FIGURE NUMBER FIVE』収録曲に通じるパートが何度か登場。
泣きのギターがあちこちで聴けるのもうれしいですし、日本盤ボーナス・トラック「Revenant」も充実しています。
「Adrift Among Insignificant Strangers」
約7分。
アルバム収録曲の中で最長です。
SOILWORK「Rejection Role」(『FIGURE NUMBER FIVE』収録)のようなスタート。
あるいは「Resurrection Code」(2006年『MIND TRICKS』収録)00:17~のようでもあります。
緩急はつけずにアグレッシヴに進行。
気合を入れ直す04:45~にも燃えます。
「Stormghost」(『COLD INFERNO』収録)03:13~のようでもあり、エンディングが近いかと思いきや、その後も約2分続きます。
「Oathbreaker」
サビの低音域クリーンVoがいいメロディ。
ハーモニーも上質で01:09~はSOILWORK「Strangler」(『FIGURE NUMBER FIVE』収録)のサビに通じます。
「Shadows Of A World Painted Red」
一瞬途切れてからサビに流れる01:13~がいいアレンジ。
歌メロそのものも美しいです。
02:46~や03:30~のグロウル+エモーショナルなギターも見事。
04:11からはキーボードが前面に出ます。
「Illusion Of Control」
00:06~がSOILWORK「The Mindmaker」(『FIGURE NUMBER FIVE』収録)のよう。
サビでは減速してクリーンVoをじっくりと聴かせます。
静かになる02:15~もいいアクセントです。
「Outcast」
00:00~が刺激的で00:13から重厚な演奏と共にダイナミックに進行。
低音域クリーンVoが前面に出るサビがかなりかっこいいです。
01:57~のギター・ソロは泣きの要素を含ませながらもエネルギッシュなフレーズが秀逸です。
「Warhound」
暴虐的に展開していく中、サビでのクリーンVoが安堵感を与えてくれます。
ゴージャスかつノスタルジックなハーモニーがすばらしい。
02:49~のアグレッシヴかつメロディックなギター・ソロもハマっていますし、04:01~の邪悪なテイストも異質でナイスです。
「Crossroads To Eternity」
これもSOILWORK「Rejection Role」を想起。
低いクリーンVoによるサビのメロディがいいですね。
02:15~の泣きのギター(「Rejection Role」02:34~のよう)、02:48~も染みます。
「The Dormant Stranger」
グルーヴィに進んでいく中、サビの低音域クリーンVoが心地良く響いてきます。
02:42~、03:13~のささやき+悲哀ギターもいい組み込ませ方です。
「Revenant」
日本盤ボーナス・トラック。
グロウルと共に爆発力のある本編に突入する00:07~にドキッとし、厚めのクリーンVoが入り始める00:31~にワクワクします。
ギター・ソロは01:45~からユニークなフレーズで攻めて、02:00からエネルギッシュに展開。
03:15から静かになってフェードアウトしていきますが、アルバムの余韻に浸るのにとてもいい効果です。