【1991年来日公演回想】RATT

RATTが未発表曲「Reach For The Sky」をリリースしてくれたので、初めて彼らを観た1991年横浜公演のことを思い出しながら書きました。

『DETONATOR』(1990年5作目)のツアーです。

人生二度目のライヴで当時私は高2。
同じ学校のRATT N’ ROLLER2人と観に行きました。

【来日メンバー】
スティーヴン・パーシー<Vo>
ロビン・クロスビー<G>
ウォーレン・デ・マルティーニ<G>
フォアン・クルーシェ<B>
ボビー・ブロッツァー<Ds>

公演日/会場

  • 1991年2月11日(月・祝):神奈川・横浜文化体育館

今は横浜BUNTAIという名前で建物も新しくなっています。

2024年10月14日に撮影

開場前に聞こえてきた「Lovin’ You’s A Dirty Job」に鳥肌

開場待ちで並んでいる時、バンドがリハーサルしていた「Lovin’ You’s A Dirty Job」が会場の外に聞こえてきました。

音の大きさに建物のガラスが音を立てて揺れていて「あとでこれを生で聴けるのか!」とワクワクしたものです。

開演前のBGM

最初かかっていたのはDEF LEPPARD『PYROMANIA』だったと思います。

その後QUEENSRŸCHE『OPERATION:MINDCRIME』に変わり、5曲目「Speak」の01:35~に差し掛かったところで突然暗転。

開演前に別の曲がさらに大きな音量でかかるのだろうと思っていたので、これには驚きました。

しかもスーッと明かりが消えるのではなく、武道館のようにパッと会場が真っ暗になったので、余計ビックリです。

驚きと同時に歓声が起こり、ショウがスタートしました。

セットリスト

日本公演前の海外ツアーとは異なるセットリストでした。

『DETONATOR』からは「One Step Away」が外され、代わりに「Hard Time」をプレイ。

旧譜からは「You’re In Trouble」が加わり、本編、アンコールの曲順も変わっていました。

セットリスト

Intro To Shame
Shame Shame Shame
You’re In Love
Wanted Man
Slip Of The Lip
Back For More
Scratch That Itch
Heads I Win, Tails You Lose
Hard Time
Givin’ Yourself Away
The Morning After
Lovin’ You’s A Dirty Job
You Think You’re Tough
You’re In Trouble
Way Cool Jr.
Walking The Dog
Round And Round

ENCORE:
Lay It Down
Top Secret

席は1階の右前方(前から20列目ぐらいのウォーレン側)。

メンバーの表情もよく見えて、なかなかいい席でした。

1階は満席でしたが、2階スタンドは9割が空席でした…。

印象に残っている演奏曲
  • Intro To Shame…アルバムではギターのみだが、ライヴではスティーヴン以外の4人が演奏。かなりエキサイティングなアレンジになっていて、その後「Shame Shame Shame」に突入

  • Shame Shame Shame…スティーヴンの声もよく出ていて、オープニングにぴったり。ゾクゾクするほどかっこよかった

  • You’re In Love…海外ツアーでは「Lay It Down」が2曲目だったが、日本公演は「You’re In Love」。この曲順のほうが「Shame Shame Shame」の勢いを引き継げる。サビでバックVoを務めながら左手で煽るフォアンがよかった

  • Wanted Man…スティーヴンのMCに導かれてスタート。スローでダイナミックなナンバーは生演奏でも迫力満点。静かな00:40~もちゃんとキマッていた。ライヴでの演奏は03:32までで、その後「Slip Of The Lip」に移行。うまいつなげ方だった

  • Slip Of The Lip…アルバムで聴くよりグルーヴィでリズミカル。スティーヴンが私たちのエリアに向けて指をさしながら歌ってくれたのでうれしかった

  • Back For More…アコースティックのイントロがカットされ、00:31からスタート。エンディングはピタッと終わるアレンジでその後「Scratch That Itch」へ。これもいいつなげ方

  • Scratch That Itch…アルバムで聴いていた時から「ライヴで盛り上がるだろうな」と思っていて、やはり期待どおり。サビの「Scra~tch!」は燃える

  • Hard Time…高音域Voの曲ですが、「Even your soul~」(01:04~)のところは低い音域で歌っていて、これがなかなかよかった。お気に入りの01:49~もちゃんと再現されていて満足

  • Givin’ Yourself Away…00:00~とスティーヴンの低音による「You say you don’t want me」(00:17~)の歌い始めが大好きなバラード。ライヴでも感動的だった。音域が上がる03:50~はかなり歌いづらそうだった

  • The Morning After…バラードの後に勢いあるナンバーを持ってくるナイスな配置。ザクザクした曲調が快感だった

  • Lovin’ You’s A Dirty Job…開場前に外で聴いてゾクゾクした曲。アルバムとは異なる形で00:05に突入。サビではフォアンの歌声がよく響いていた。「Slip Of The Lip」同様、アルバムよりダンサブルになっていて、01:23~はスティーヴンのVoがヒップホップみたいになっていたが、「これはこれでOK」と思えるぐらいポジティヴなオーラを放っていた

  • You’re In Trouble…00:31~が聞こえてきたところでようやく「You’re In Trouble」と分かった。ライヴで聴けるとは思わなかったので、予想外の選曲にうれしくなった

  • Lay It Down…海外ツアーでは「Shame Shame Shame」の次に演奏されていたが、日本公演はアンコールの1曲目。「Lay It Down」はショウの終盤に配置されるほうが映えると思った。02:03~はスティーヴンが普通の声で歌う形にアレンジしていた

「Round And Round」「Top Secret」は記憶がないんですよね。
「なんでこの2曲のことを覚えていないんだ」といった感じですが…。

アルバム・ヴァージョンもお気に入りですし、本編最後、アンコールのラストということもあり、エキサイトしていたことは間違いありません。

終演後のBGMはなし

確か何もかかっていなかったはずですが、RATTの曲では「Closer To My Heart」(1985年『INVASION OF YOUR PRIVACY』収録)なんかが合いそう。

あるいは「Scene Of The Crime」(1984年『OUT OF THE CELLAR』収録)や「Enough Is Enough」(1986年『DANCIN’ UNDERCOVER』収録)も。
RATTはアルバムのラスト・ナンバーが全部名曲ですからね。

充実感に包まれながら会場を後にする

想像していた以上に楽しかったです。

音も大きくて迫力満点。

一緒に行った友人2人も大満足で「予想の3倍よかった」「もっと売れてもおかしくないのに」と言っていました。

2人のうちの1人は海外のセットリストを暗記していたようで「2曲目の”You’re In Love”が始まった時、”Lay It Down”がセットリスト落ちしてしまったのかと不安になったけど、アンコールで演ってくれてよかった」とも振り返っていました。

RATTのライヴに関しては、

  • スティーヴンのコンディションがその日のショウの出来を左右する。音程を外すことも珍しくない
  • 一方でスティーヴンの調子がいい時はアルバムより何倍以上も楽しめる。ツボにハマった時の威力はハンパない

という評判があり、観るまで少しヒヤヒヤしていたのですが、この日の横浜公演は間違いなく後者でした。

タイトルとURLをコピーしました