通算26作目。
本作は結成40周年記念作で二部構成(前編:バンド演奏/後編:オーケストラをフィーチャー)となっています。
前作『RESURRECTION DAY』(2021年)は『GHOSTS』(1999年)以来の4人編成での作品でしたが、ステファン・ウェーバー<G>休養のため、バンドは再びトリオ編成となりました。
前編も後編もどちらも充実していて、期待を上回る仕上がり。
出だしで一撃KOの曲が多いのも特徴の1つです。
前編の始まりが「In The Beginning」で後編の終わりが「In The End」ということからも作品のスケールの大きさと統一感が感じられますね。
「Interlude」には過去の曲がいくつか登場。
あとECLIPSEのファンは「Justice Will Be Mine」に注目です。
前編のおすすめ曲
「In The Beginning」
「Beginning Of The End」(『GHOSTS』収録)00:00~に通じるピアノが鳴ってスタート。
00:31から劇的要素が強まるので「オーケストラ編のオープニング?」と錯覚してしまいます。
「End Of Illusions」
「In The Beginning」のドラマティックな音像をピロピロしたギターがかき消します。
00:23からピーター“ピーヴィー”ワグナー<Vo/B>が合図 → 疾走。
サビ(00:57~)では高音域の歌メロが展開しますが、やや荒っぽいところがピーヴィーらしいです。
そして01:21からは低音で吠えます。
それまでの音域とのギャップがまたナイスです。
「Under A Black Crown」
強引なとらえ方をすれば00:00~のギターが「Refuge」(1993年『THE MISSING LINK』収録)00:00~に通じます。
曲名を歌う音域が上下するサビ(01:00~)が印象的で、ブルータルな01:29~や連打の02:48~もかっこいいアクセントです。
「Dead Man’s Eyes」
ドドン!とする00:00~にKOされます。
00:42~はスピードは異なるものの「The Crawling Chaos」(1995年『BLACK IN MIND』収録)00:47~を想起させ、ピーヴィーが声を伸ばしながら歌うサビ(00:53~) → 疾走(01:14~)の流れがアツい。
減速してヘヴィになる02:18~も効果的です。
「Mortal」
SLAYER「Death’s Head」(1998年『DIABOLUS IN MUSICA』収録)のようなスタートです。
ピーヴィーのベースがかっこいい。
歌はワイルドでゴロゴロした感じで、サビ(01:20~)では低音域を維持しながらメロディックになります。
02:46~のギターも染みます。
「Toxic Waves」
「Dead Man’s Eyes」より軽めのドドン&メロディックな00:00~に即効性があります。
00:19からピーヴィーが吐き出しながら歌い始めます。
本編は刺激的なバスドラ連打を絡めながら進行。
02:36~のギター・ソロも浸透度が高く、速弾きからの入り方にセンスを感じます。
「Waterwar」
シリアスでメロディックな00:00~がかっこいいです。
ピーヴィーの高音域のVo(00:40~) → ザクザクしながらの突進演奏が特徴的。
エンディングの03:17~で00:00~を再び体験できます。
「Justice Will Be Mine」
この曲も00:00から期待感を煽ってきます。
サビ(01:11~)はメロディがECLIPSE「Battlegrounds」(2012年『BLEED & SCREAM』収録)のサビ(00:50~)のよう。
01:27からは一緒に歌いましょう。
03:11でヘヴィになって03:42からエキサイティングなギターが重なる流れもすばらしいです。
「Shadow World」
混沌としていて刺激的。
ピーヴィーも00:17からカオスな感じで歌い始めます。
不穏な空気を放ちながらもメロディックなギター(00:38~)がいい味を出していますね。
02:02~のソロもスリリングです。
後編のおすすめ曲
「Cold Desire」
「Overture」(1998年『XIII』収録)のように始まり、00:45から疾走。
EDU FALASCHI「Sea Of Uncertainties」(2021年『VERA CRUZ』収録)の00:14~をよりスリリングにした感じでかなりかっこいいです。
吠える(01:40~) → 音域を上げてのサビのアプローチはピーヴィーならでは。
サビの歌メロを継承するギター・ソロ(02:53~)も最高です。
「Root Of Our Evil」
00:00~にグッときます。
サビ(01:18~)ではそれまでより音域を下げて00:00~のメロディをピーヴィーが歌うのですが、これがなかなか心地良い。
03:20からのエフェクト処理もいいスパイスです。
「Curse The Night」
ストリングスの組み込み方が効果的です。
切なくもあり高揚感のある歌メロ(00:48~) → 曲名をコール(01:02~) → サビの流れがすばらしい。
01:57~のギターとピアノ、加速する02:46~も聴きごたえ十分です。
「It’s All Too Much」
00:00~のヘヴィな音像に圧倒されます。
ピーヴィーは声の太さを前面に出した歌唱。
鬱屈する02:17~、02:49~のエモーショナルなギター、悲壮感のあるエンディング(04:32~)など、魅せる場面が多数です。
「Dying To Live」
「Black Room」(『RESURRECTION DAY』収録)を思わせるバラード。
物悲しいメロディにジーンときます。
ピーヴィーが曲名を歌う → 泣きのギター(01:48~、03:06~)もいいアプローチです。
「The Flood」
躍動感のある00:17~にドキドキ。
ピーヴィーは中音域をゆらゆらしながらの歌唱で、音域が上がりそうで上がらない00:56がなかなか面白いです。
吠えて00:17~が再登場する01:28~にも気持ちが引き締まりますし、いい感じに引っ張ってドンドンドンとなる03:40~も耳に残ります。
「Lifelines」
約10分の大作です。
ピーヴィーのVoは中音域中心。
スローで力強い00:46~、01:02~の哀愁ギター、緊迫感が増す04:37~、06:09~の連打、より壮大になる07:57~、シャープでリズミカルになる09:14~など、魅力的な演奏があちこちで聴けます。
「Interlude」
00:00~が「Cold Desire」で触れた「Overture」の00:00~で、00:13~は「From Cradle To The Grave」(こちらも『XIII』収録)00:00~。
そして00:58からは「End Of All Days」(1996年『END OF ALL DAYS』収録)01:00~が流れます。
「In The End」
静かな曲調の中でピーヴィーが渋い歌声を響かせます。
エレクトリックな演奏(01:15~)とピーヴィーの高音域Vo(01:41~)を挟む構成がすばらしいです。