カイ・ハンセン<Vo/G:HELLOWEEN, GAMMA RAY>の息子、ティム・ハンセン<G>が在籍するメロディック・メタル・バンドの3rdフルです。
ガブリエレ・ゴッツィ<Vo>加入後初のアルバム。
クレイグ・ケアンズ<Vo:TAILGUNNER>が歌っていた下記作品を経てのリリースです。
- 2ndフル『BORN FROM FIRE』(2022年)
- EP『THE POWER OF POWER』(2023年)
- シングル「Medusa」(2024年)
シンフォニックなサウンドの中での高品質なメロディがINDUCTIONの強みですが、今作でもその持ち味が見事に生かされています。
「Dark Temptation」「Beyond Horizons」など、ガブリエレのヴォーカルにカイ・ハンセンを思わせる場面があるのも魅力の1つ。
同日リリースのTAILGUNNER『MIDNIGHT BLITZ』も力作です。
「Virtual Insanity」
PRIMAL FEAR「Angels Of Mercy」(2016年『RULEBREAKER』収録)のようなスタート。
アンドロイドの声(00:22~)を挟んでミドル・テンポの本編に移行しますが、このアンドロイドがいいテイストです。
ガブリエレの歌は処理声 → ノーマル・ヴォイス。
アンドロイド声からの流れがうまく生きています。
そしてダイナミックでキャッチーなサビが展開します。
「War Of Hearts」
疾走やバスドラ連打をうまく組み込ませながら進行します。
00:55~のバックVoが力強くてナイス。
1回だけの貴重なパートで、これからの展開に期待を抱かせます。
サビは徐々に徐々にヴォルテージを上げるメロディ展開が秀逸。
ギター・ソロはエネルギッシュに進み、02:36からスリムな音に変える攻めが効いています。
静かになる02:47~もアクセントで02:52から神聖なVo。
00:55~と対照的な歌声の配置が見事です。
「Dark Temptation」
躍動感があるミドル・テンポのナンバー。
要所要所で前面に出るキーボードがいい感じです。
ヴォーカルはサビ前に音域が下がるところがいいアクセントで、声の響きがまたすばらしい。
そしてスケールの大きいサビが進行します。
歌詞に「Let me take you high」とありますが、まさに気分が高まる高品質な歌メロ。
GAMMA RAY「Heaven Or Hell」(2001年『NO WORLD ORDER』収録)のようです。
キーボードで刺激しながらのギター・ソロも最高です。
「Steel And Thunder」
疾走感があってエネルギッシュ。
00:31~のキーボードがいい刺激です。
サビでは若々しくて勢いのあるメロディが展開し、サビの後にはドライな高音域ギター(01:25~)で突き上げます。
ヒステリックなシャウトと共に始まるギター・ソロもかっこよく、特に02:41~がエキサイティングです。
「Strangers To Love」
VISIONS OF ATLANTISのクレモンティーヌ・ドローニー<Vo>がゲスト参加。
適度に刺激的なオープニング → ノスタルジックな演奏がいい構成で、クレモンティーヌ → ガブリエレの順に歌い、重厚なサビへと展開します。
2番は最初から2人で歌うのですが、これがまたいいハーモニー。
シンフォニックさが前面に出る02:13~もいい強調ぶりです。
「Beyond Horizons」
シンフォニックな音像に包まれながらザクザク進行します。
00:02~の「Hey!」と00:23~のドラムの連打が効果的。
ドラム連打 → 「Hey!」 → サビの構成が見事で、サビそのものも徐々に気分を盛り上げるメロディ構成が秀逸です。
勇壮な歌(01:48~) → 最高級のメロディックなギター → 「Hey!」もいい流れ。
歌で盛り上げた後にギターで刺激するアプローチが抜群です。
曲調は違いますが「Beyond」つながりで↓も聴きたくなります。
「Love Kills」
力強くキャッチーなサビでスタート。
本編1回目のサビ後もいいメロディ展開で勇壮な歌声をうまく絡めます。
ギター・ソロは高音域でエキサイティング。
それまでとは異なる声質で曲名を歌う02:35~もいいアクセントですし、「War Of Hearts」のように歌声を伸ばしながらのエンディングにも気持ちが引き締まります。
「I Am Evil」
「ちょっとアリス・クーパーっぽい始まり」と思っていたら、00:07から勇ましい歌声と共に勢いよく本編がスタートします。
サビは雄々しい歌声でHELLOWEEN「I Want Out」(1988年『KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART II』収録/カイ・ハンセン作曲)を急ぎ気味にしたようなメロディ展開。
一瞬コミカルになる01:10~もいいテイストです。
ギター・ソロは緩急ある攻めが見事。
エネルギッシュなフレーズで気分を高め、01:48からは軽く涙腺を刺激します。
「The Veil Of Affection」
シンフォニックな00:04~にワクワク。
歌を早める00:43が特徴的で、サビでは音域をグンと上げる01:10~がかっこよくキマッています。
ゆっくり歌う(01:27~) → シンフォニック(01:31~)もすばらしい流れですね。
積み木のような01:48~もツボ。
02:28~にはほっこりしますし、04:00~のシンフォニックかつキャッチーなVoもアツいです。
「Empress」
ミドル・テンポで進行するドラマティックなラスト・ナンバー。
勇壮な歌声を切り捨てながらのサビが独特でかっこいいです。
そして03:33~の演奏パートが聴きごたえ満点。
重厚な音像の中でエキサイティングなフレーズが進行していきます。
03:44~もキーボードもいい刺激ですし、ギター・ソロはエモーショナルな04:29~が特に胸に響きます。