HELLOWEEN『GIANTS & MONSTERS』の1週間後にまたメロディック・メタルの強力盤がリリースされました。
ラルフ・シーパーズ<Vo>とマット・シナー<B>を中心とするPRIMAL FEARの通算15作目です。
トム・ナウマン<G>、アレックス・バイロット<G>がバンドを離れ、女性メンバーのタリア・ベラゼッカ<G>が加入。
タリアはANGUS MCSIX『ANGUS MCSIX AND THE SWORD OF POWER』(2023年)でプレイしており、FROZEN CROWN「Kings」(2018年『THE FALLEN KING』収録)にもゲスト参加しています。
またドラマーがマイケル・エーレ<Ds>からアンドレ・ヒルガース<Ds>に交代。
下記ラインナップによる初のアルバムとなります。
- ラルフ・シーパース<Vo>
- マット・シナー<B/Vo>
- マグナス・カールソン<G>
- タリア・ベラゼッカ<G>
- アンドレ・ヒルガース<Ds>
本作からマグナスとタリアのツイン・ギターとなりますが、マグナス色が強め。
ラルフのVoも相変わらずパワフルで強靭な歌声に圧倒されます。
「Eden」にはメリッサ・ボニー<Vo:AD INFINITUM>がゲスト参加しています。
「The Hunter」
00:18~のラルフの高音がいいですね。
「来るぞ、来るぞ」とワクワクします。
その後、骨太でアグレッシヴな本編へ。
邪気のある中音域Vo → 00:53~で歌声を伸ばしてサビで音域を上げるという展開なのですが、これがかっこいい。
緩急あるラルフのパフォーマンスがキマッています。
04:05~のハイトーンもさすがです。
「Destroyer」
PRIMAL FEARには「Final Embrace」(1999年『JAWS OF DEATH』収録)や「Angel In Black」(2001年『NUCLEAR FIRE』収録)など、JUDAS PRIEST「Painkiller」(1990年『PAINKILLER』収録)の影響が感じられるギターがありますが、この「Destroyer」も「Painkiller」を思わせるギターで始まります。
本編はハイトーンかと思っていたら、そうではなく中音域中心。
抑えめのラルフの歌唱がハマっています。
サビでは中音域リードVo+高音域バックVoで進行するのですが、これがまたいいブレンドです。
「Far Away」
「Far Away」は即効性のあるギターで始まり疾走する王道メタル。
スロー・ダウンする02:14~がいいアクセントとなっていて、02:38~のギターが刺さります。
「I Am The Primal Fear」
グルーヴィな曲調の中でラルフのVoが伸びやかに展開。
デビュー作『PRIMAL FEAR』(1998年)にイントロ「Primal Fear」がありましたが、バンド名を歌う曲は初めてです。
03:37~はマグナスの色が出ていてグッときます。
「Tears Of Fire」
『APOCALYPSE』(2018年)の「King Of Madness」と「Hounds Of Justice」を足した感じ。
伸びやかな1回目のサビの後にハイトーンで曲名を歌うところにテンションが上がります。
ラルフが「fire」の単語を高音で伸ばすと燃えますね。
ギター・ソロもなかなか。
「I Am The Primal Fear」の03:37~と同様、03:13~はマグナスの色が出ています。
「Heroes And Gods」
儀式的に始まるHMナンバー。
バスドラ連打+ラルフの高音Voの00:55~が圧巻で、その後勇壮なサビへと移行します。
「Hallucinations」
「Hallucinations」はマグナスが自身のプロジェクトでやりそうな哀愁インスト。
一瞬ですが00:58~ではMAGNUS KARLSSON’S FREE FALL「Hunt The Flame」(2023年『HUNT THE FLAME』収録/VoはART NATIONのアレクサンダー・ストランデル)の00:35~がちらつきます。
01:29~できらびやかになって、その後ギターで魅了する展開もすばらしい。
次の「Eden」につながりそうな雰囲気ですが曲は独立しています。
「Eden」
メリッサ・ボニー<Vo:AD INFINITUM>がゲスト参加しています。
アルバム収録曲の中では最長。
7分のナンバーです。
ドラマティックでスリリングな幕開けで歌はサビで始まりますが、スケールの大きいメロディにドキッとします。
『APOCALYPSE』に8分の「Eye Of The Storm」(04:43~が絶品)がありましたが、その「Eye Of The Storm」をミステリアスにした感じでもあります。
「The Dead Don’t Die」
邪悪なラルフのVoが迫力満点。
サビでは音域を上げて歌声を伸ばすパフォーマンスが見事で、力強い曲調の中で切なさを漂わせるメロディ展開が絶品です。
02:21~はTHE FERRYMEN「Hunt Me To The End Of The World」(2022年『ONE MORE RIVER TO CROSS』収録/Voはロニー・ロメロ)のようなオーラが漂います。
「Crossfire」
重厚な演奏とラルフの引き締まったVoを中心に進んでいくのですが、サビではちょっと明るくなります。
緊張が解ける意外な展開かつ高品質なメロディに笑顔になれます。