MOTIONLESS IN WHITE『DECADES』

アメリカのメタルコア・バンドによる7作目。

『SCORING THE END OF THE WORLD』(2022年)以来、4年ぶりのアルバムです。

BLACK VEIL BRIDESのようにスクリームとクリーンVoを効果的に駆使し、クリーンVoは切なさを漂わせるのが魅力です。

ゲストを迎えた曲が多いのも特徴の1つで、過去には「Necessary Evil」(2017年『GRAVEYARD SHIFT』収録)にジョナサン・デイヴィス<Vo:KORN>が参加。

また、2023年にはニタ・ストラウス<G:ALICE COOPER>のソロ「Digital Bullets」(『THE CALL OF THE VOID』収録)にシンガーのクリス“モーションレス”セルーリがゲスト参加していて、こちらもかっこいい曲でした。

今回は以下のゲストと共演しています。

  • 「R.I.P.」…女性シンガーソングライター、スカイラー・グレイ
  • 「Playing God」…コリィ・テイラー<Vo:SLIPKNOT>
  • 「Blood Rave」…アメリカのメタルコア・バンド、DARK DIVINEのAnthony Martinez<Vo>
  • 「Fight Like Hell」の別ヴァージョン…アメリカのバンド、OUTLIER(アルバムはまだ発表しておらず、シングルのみのリリース)

「Sunglasses At Night」はコリー・ハート(オリジナルは1983年『FIRST OFFENCE』収録)のカヴァーです。

「Decades」

刺激的な演奏とクリスのアグレッシヴな歌で攻めます。

00:09~、00:24~はSLIPKNOT「People = Shit」(2001年『IOWA』収録)00:27~、00:39~のよう。

乾いたスクリームで進んでいくのですが、

  • トム・アラヤ<Vo/B:SLAYER>っぽくなる00:39~
  • エネルギッシュに曲名をコールする01:11~

がかっこいいです。

01:37~のクリーンVoもいいメロディ。
テンションが上がってきたところに絶妙のタイミングで登場し、始まった瞬間ドキッとさせられます。

最後はクリスのスクリームが伸びて、間髪を入れずに次の「log_in//crash_out」が始まります。

「log_in//crash_out」

バイオレントかつエネルギッシュな中、クリスの低音Voで本編がスタート。
「Decades」とは対照的なパフォーマンスが映えます。

サビでは躍動感が増し、高品質メロディが進行。

01:35~、02:26~の子供の歌声がまた効果的で、クリスが歌っている途中で子供になる03:10~にもセンスが感じられます。

「R.I.P.」

シンガーソングライターのスカイラー・グレイとの共演。

催眠的な空間の中、スカイラー → クリスの流れが美しく、BLACK VEIL BRIDES「Bleeders」(2026年『VINDICATE』収録)00:54~のような01:20~が心地良く響き渡ります。

03:01~のクリスもいいですね。
徐々に激しさを増していく唱法が秀逸です。

「Fight Like Hell」

00:07~の力強いかけ声にテンションが上がります。

演奏に緊迫感があり、サビはガッツがあってメロディック。
締めには曲名をパワフルにコールします。

01:16~もうまい。
1番よりラップのテイストを強めるアプローチが見事です。

ズシンズシンとなって、ドラムが連打し始める01:55~もエキサイティングです。

14曲目のボーナス・トラックがこの「Fight Like Hell」の別ヴァージョン。

OUTLIERと共演しています。

クリスはOUTLIER「Warriors」(2024年)にゲスト参加していて、適度に太い声によるエモーショナルなメロディが最高でしたが、意識して聴くと「Warriors」と「Fight Like Hell」のサビがなんとなく似ています。

「Playing God」

コリィ・テイラー<Vo:SLIPKNOT>が参加。

SLIPKNOT「My Plague」(『IOWA』収録)のような始まりです。

連打とコリィの叫びにテンションが上がり、本編突入後の00:29~も迫力満点。

キリっとなる00:48~も刺激的で、サビでは過激さを伴ってダイナミックかつメロディアスに展開します。

後半は減速するのですが、ここは「Disasterpiece」(『IOWA』収録)04:49~をさらに重くして拡大させた感じです。

あとコリィは参加していませんが、「Soft」(『GRAVEYARD SHIFT』収録)と「Thoughts & Prayers」(2019年『DISGUISE』収録)もSLIPKNOTっぽくてかっこいいです。

「All That I’ve Ever Known」~「Count Back From Zero」

リズミカルな曲が4曲続きます。

「All That I’ve Ever Known」は前半クリーンVo主体 → 後半カオス。
「Fight Like Hell」のようにラップも効果的に組み込みます。

近未来風の「Blood Rave」にはDARK DIVINEのAnthony Martinez<Vo>が参加。
エモーショナルな高音域メロディが展開するサビが上質です。
02:20から混沌とし始めますが、最後のサビでは通常モードに戻ります。

神聖に始まる「Love At First Bite」はいったん引く00:52~ → 切ないサビが最高。
00:52~とは異なるサビ前01:48~もうまいですし、ズレ気味に音域が下がる02:38~ → 程良くエネルギッシュなフレーズにも引き込まれます。

「Count Back From Zero」は力強さを維持しながらも物悲しさを漂わせるサビが魅力。
歌声が入り組む01:57~、邪悪な02:53~ → 低音が前面に出る02:59~がいい変化球です。

「Afraid Of The Dark」

次の「Sunglasses At Night」がカヴァー曲なので、実質これが本編ラスト。

スクリームと共に突進する00:17~がすばらしく、アグレッシヴであるのと同時に哀愁が感じられます。

エネルギッシュかつメロディックなバックVoが加わる00:57にワクワクさせられ、ゆっくり歌うサビ直前(01:14~)にうっとり。

そしてサビでは美しく切ないメロディが展開していきます。

「Hollywood」

ノスタルジックで清涼感がある歌メロ → ハードさが増すサビがいい流れ。

エモーショナルな02:53~にも惹きつけられ、

  • ちょっと泣きが入る03:03~
  • 歌メロに哀愁が加味される03:11~

がまたたまりません。

ハッとさせるエンディングも見事です。

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