フィンランドのメタル・バンドによる6作目。
初期はスピード感のあるスラッシュ・メタルでしたが、今はモダンかつドラマティックなサウンドになっています。
特に前々作『NO ABSOLUTION』(2020年)からクオリティが格段にアップしました。
コンパクトな長さでありながらも曲構成が濃密で、ストリングスの組み込み方も秀逸。
サミー・エルバンナ<Vo/G>のヴォーカルもエネルギッシュです。
サミーは2023年の『LOUD PARK』でAMARANTHEのグロウルも担当していました。
「Synthetic」「Dead People Scare Me (But The Living Make Me Sick)」のようにAMARANTHEを思わせる曲もあるので、『LOUD PARK』に行かれた方は、サミーの熱演を思い出しながら聴くと、より一層楽しめます。
「Afterlife」
ミステリアスな中、サミーのソフトな歌でスタート。
00:47から熱量が上がり早口になります。
早口は「Kill The Light」「Dead People Scare Me (But The Living Make Me Sick)」「Hell Is A State Of Mind」でもみられますが、サミーの個性が際立つかっこいいパフォーマンスです。
ストリングスが前面に出る01:38~もスリリングですし、ギターがゾクゾクし始める01:50~も快感。
要所要所でのドラムの連打も効果的です。
「Blood Diamond」
ストリングスを絡めながらのヘヴィかつリズミカルな00:11~がスリリングです。
サミーは低音域を絡めながらエモーショナルなVo。
サビは00:11~を軸に進行します。
ドラムの連打と共に引っ張る02:08~ → 途切れながら視界不良になる02:28~がユニークです。
「Synthetic」
サミの歌声の後に絶品のハーモニー… と思ったら歌声が途切れ、本編へ。
AMARANTHEのような近未来のオーラを漂わせながらグルーヴィに進行するのですが、これがかっこいい。
00:28~のつまずき気味の進行がなかなか面白いですし、子供風アンドロイド(00:49~) → サミーのスクリームもいい刺激。
そして出だしの歌メロをベースとしたサビが展開していきます。
サミーのスクリーム(02:13~) → パワフルなかけ声 → バスドラ連打&エネルギッシュなギター・ソロにも燃えます。
「Is This What You Wanted」
壮大な音像が流れてきて、アコースティック・ギター&サミーの切ない歌で進行します。
ミステリアスさが加味される00:35~がいいスパイス。
そしてサビで劇的かつハードになり、サミーの伸びやかな歌が広がっていきます。
2番は1番になかった以下が見事。
- 加速(01:25~)
- ハーモニー(01:32~)
- サビ前に連打(01:41~)
物悲しいピアノ(02:26~) → 目が覚めるような連打(02:35~)の対照的なアプローチも光ります。
02:56~でギターが突き上げ、それに呼応しサミーの音域が上がる展開もアツいです。
APOCALYPTICAと共演した「Into Eternity」(『NO ABSOLUTION』収録)に通じるものがあります。
「L’appel Du Vide」
スローでヘヴィに始まり、00:12からストリングスが入ります。
サミーの歌とギターが交互にくる00:24~が効果的で、00:40~のゆがんだ歌声もいいテイストです。
00:48からは意外にもポップな感覚で疾走。
スピードをあげながらもハードさを緩める変化球が見事です。
音域低めのギター・ソロ(02:16~)もいい刺さり具合ですし、低音域の歌(02:52~)→ ストリングスをベースとした演奏パート(03:05~)も鳥肌モノです。
「Kill The Light」
アコースティックのイントロで始まるのですが、ヘヴィでゆがむ00:27~にワクワクします。
00:33からはMEGADETH(最終作『MEGADETH』でいえば「Hey God?!」「Puppet Parade」「Obey The Call」「I Am War」あたり)のようになり、ピンポイント的に入るストリングス(00:40~)がいい刺激。
サミーは、
- 00:47~:エネルギッシュに吐き捨て
- 01:01~:メロディックにゆるく
- サビ:一番パワフル
と緩急をつけた歌唱が光ります。
ドラムなしのパートが意外にも長く続いた後の下記もスリリングです。
- スネア+シンフォニックな歌声(03:05~) → サミーの早口(03:20~)
「Dead People Scare Me (But The Living Make Me Sick)」
グルーヴィで最高。
手拍子をしながら楽しみましょう。
長い曲名を分かりやすいリズムで魅力的なメロディで歌うサビがエキサイティング。
ゴージャスなバックVoもかっこいいです。
01:24~の早口、ギター・ソロ&ブルブルした連打(02:32~)にもテンションが上がります。
AMARANTHE「Drop Dead Cynical」(2014年『MASSIVE ADDICTIVE』収録)のような破壊力があります。
「Hell Is A State Of Mind」
ストリングスを効果的に駆使したラスト・ナンバーです。
サミーは切迫感のあるスクリームで 00:56から早口唱法。
サビでは劇的な音像に包まれながらの悲哀メロディが最高で、サビの終わりに向けて徐々にソフトになっていく歌唱がまたすばらしいです。
ズシンズシンとしながらストリングスを響かせる演奏パートもエキサイティング。
このまま静かに終わるのかと思っていたところにくる連打+スクリーム(04:29~)にもドキッとします。
AMARANTHEのプレイリスト
2023年『LOUD PARK』でのAMARANTHEのセットリストをプレイリストにしました。
グロウルのパートをサミーの声に脳内変換して楽しみましょう。
ステージを動き回りながら熱唱するサミーは存在感抜群でした。