FUEL『PENDULUM』

アメリカのバンドによる通算7作目。

4代目フロントマンのアーロン・スコット<Vo/G>が加入してからは初のアルバムとなります。

初代フロントマンのブレット・スカリオンズ<Vo/G>が歌うナンバーが人気のFUEL。

ブレットは時折力を緩めた歌唱が特徴的でしたが、アーロンはエネルギッシュで引き締まった唱法がキマッています。

メロディにもフックがあり、同日にリリースされたNICKELBACK『EVERYTHING UNDER THE SUN』と一緒に楽しめる力作です。

EAGLES「Hotel California」のカヴァーも収録。

後半にはALTER BRIDGEに通じるキラー・チューン「Blame」があります。

「Want It」

シャープでリズミカル。

アーロンは00:08~の「Yeah」からいい声で、00:16~がまた絶品。
声の低さと響きのかっこよさにドキッとさせられます。

00:19~のドン!がいい刺激。

そのドン! → ダイナミックなサビもエキサイティングですし、曲名を繰り返す01:36~にも気分が盛り上がります。

ギター・ソロ前にドン!の間隔が狭まる02:00~にも緊張感がありますね。

ソロはエネルギッシュになる02:20~が特に燃えます。

「Pull Me In」

ミステリアスな音像とアーロンのソフトな歌(00:00~)にワクワク。

00:20からは曲名をゆっくり伸ばしながら音域を上げてハードな演奏が始まります。
そして00:42からは逆に音域を下げながら曲名。

歌メロそのものも高品質で上げ下げによる攻めがうまいです。

謎めいた音が途切れ途切れになりミステリアスさが増殖する01:26~にも引き込まれます。

「Bad At Love」

「Want It」「Pull Me In」でも歌い始めに惹きつけられましたが、この「Bad At Love」では低いがらがら声が魅力的で見事なハマり具合。

その後は曲が進むにつれて音域を上げていきます。

  • ヘヴィな刻み
  • 控えめに切ない音

と対照的なアプローチを織り交ぜながら展開する01:22~も見事で、その後のギター・ソロも緊迫感があります。

「Hotel California」

EAGLESのカヴァー。

FUELはライヴでもこの「Hotel California」を演奏しています。

オリジナルより重厚な演奏の中で切ない歌メロが響き渡り、その歌に重なる泣きのギター(02:18~、03:30~)も最高です。

「Walk Away」

不気味でありながらも切ない00:06~がいい響き。

曲名を歌う00:41からヘヴィに展開し、00:54からはバスドラのキックと一緒にギターが刻まれます。

01:33からは適度な連打を絡ませながらハードなギターを伸ばし、高品質の歌メロ。

アーロンの歌声が伸びた後の01:51~はよりスリリングになり、

  • 短いながらも刺激的なリード・ギター(02:03~) → 暴れるドラム → エフェクト声

でエキサイトさせます。

曲が進むにつれて激しくなっていく構成が秀逸です。

「Enemy」

「Want It」をよりダークにさせた感じです。

「Want It」同様、この「Enemy」でも00:08~のドン!がいい効果。

曲中にも間隔を置いて登場させ、アーロンの低音域Voがまたハマっています。

  • ヘヴィな音の残像がふわふわする01:41~ → ドラムがドンドンする01:50~
  • 冷風が吹き抜けるような中、ドラムが迫る02:25~ → ギターをちらつかせる02:34~ → ヘヴィな演奏再開

にも引き寄せられます。

「Blame」

切なくエモーショナルなバラード「Innocent」の後にくるキラー・チューンです。

アーロンのかっこいい歌い出しと共に力強くスタート。

そして00:10からは「音域を下げたALTER BRIDGE」風に重い音で警戒心を煽ります。

「Disregarded」(2026年『ALTER BRIDGE』収録)00:23~のような感じですね。

サビでは極上ハーモニーを伴った歌がリズミカルに進行し、サビ後に00:10~を繰り返すという最高の展開です。

01:48~のギター・ソロは、歌メロとは対照的な高音域で魅了。
02:05からは速弾きも絡めてエキサイトさせます。

さらに02:55からはIN FLAMES「Everything’s Gone」(2014年『SIREN CHARMS』収録)00:00~のような火花。

最高です。

「Everything」「For You」

「Everything」はハードでテンポが良く、00:16~が効果的な突き上げ。

要所要所で歌声を伸ばすアーロンのパフォーマンスもハマる中、力をゆるめる02:51~に魅了されます。

ラストの「For You」はパワフルなドラムによるスタートがかっこよく、キャッチーな歌と共に高音域ギターがほのかに主張する00:51~がいいテイスト。

さらにすばらしいのが01:49~で、ドンドンするドラムを挟みながら泣きのギターで涙腺を刺激します。

サビに戻るかと思いきや、再び泣きのギターで引っ張る02:11~がまたうまいです。

「Hemorrhage (In My Hands)」「Scar」

こちらはブレット・スカリオンズ<Vo/G>期のおすすめ曲です。

『SOMETHING LIKE HUMAN』(2000年)収録の2曲で、2026年9月3日にEP『PART 1: FUNERAL SONGS』を出したTHEORY OF A DEADMANと冒頭に書いたNICKELBACKを思わせるナンバー。

「Hemorrhage (In My Hands)」はTHEORY OF A DEADMANの名バラード「Not Meant To Be」(2008年『SCARS & SOUVENIRS』収録)、「Scar」はNICKELBACKの「Something In Your Mouth」(2008年『DARK HORSE』収録)に通じます。

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