NICKELBACK『EVERYTHING UNDER THE SUN』

『GET ROLLIN’』(2022年)以来、4年ぶりのアルバムで、通算11作目。

これまでの作品と比べると、チャド・クルーガー<Vo/G>の声がざらざらしているのですが、ダイナミックな演奏とツボを押さえた歌メロ展開がさすが。

過去の名曲を思わせる場面が多いのも魅力です。

ハードな「Rattle The Cage」で幕を開けるというのもうれしいですね。
その「Rattle The Cage」にはジョン5<G>がゲスト参加しています。

『GET ROLLIN’』の1曲目「San Quentin」も「Something In Your Mouth」(2008年『DARK HORSE』)のようにガッツがありましたが、今回の「Rattle The Cage」のほうがインパクトがあります。

「Rattle The Cage」

ジョン5<G>がゲスト参加。

突き刺さるようなギターとチャドのエネルギッシュな歌を軸にリズミカルに進行します。

00:58~でギターのみになってサビに流れる構成がかっこよく、刺激的なギター・ソロを前に00:58~を長めに引っ張る02:36~もうまいアレンジです。

「Feed The Machine」(2017年『FEED THE MACHINE』収録)や「Because Of You」(2003年『THE LONG ROAD』収録)のような切れ味があります。

「Bones For The Crows」

ミステリアスな中でドコドコしながら、チャドのメロディアスな歌がスタート。

ざらざらしながらも程良い透明感のある歌声が魅力的で、00:52~は「When We Stand Together」(2011年『HERE AND NOW』収録)のような雰囲気です。

曲名(01:08~) → 骨太な演奏もキマッています。

02:39からは「Rattle The Cage」のようなヘヴィなギター → ドラム連打 → ギター・ソロというエキサイティングな流れ。
03:03~の速弾きがまた燃えます。

「I Already Know」

SHINEDOWN「GET UP」(2018年『ATTENTION ATTENTION』収録)に通じるスタートです。

00:17からノスタルジックな歌声がほのかに響き、00:26からチャドのリードVo。

これを繰り返しながら進んでいきます。

そして00:59から清涼感のある歌声が前面に出て、グルーヴィなサビへと流れていきます。

少し謎めいた歌声が広がる01:40~も効果的。

曲が進むにつれ、バックVoの響きを大きくしていくアプローチが秀逸です。

「Leave Me Behind」「If I Don’t Go」

「Leave Me Behind」は土臭くダイナミック。

「Song On Fire」(『FEED THE MACHINE』収録)を思わせる歌メロで少しずつ気分を盛り上げるサビが心地良く、01:08~のミステリアスな歌声がまたいいテイストです。

「If I Don’t Go」は「I Already Know」のようにノスタルジックな歌を響かせる00:07~が効果的。

チャドの「Oh~!」(00:36~) → 高音域の歌にも気持ちが高まります。

ドーンと伸ばす01:02~やドコドコする01:14~もいいアクセントで、01:38からは想定外の加速。

02:14~のリード・ギターがまた心地よく染み込んできます。

「Make Me Love You」「Chasin’ Famous」

「Make Me Love You」は「Photograph」(2005年『ALL THE RIGHT REASONS』収録)のようなメロディが展開。

01:16~、01:29~、02:28~など、要所要所での郷愁をかきたてる響きが素敵です。

「Chasin’ Famous」は「Make Me Love You」とは対照的にヘヴィなスタートにワクワク。

不気味な音がホワ~ンとなる00:21~ → チャドの歌い始めにも引き込まれます。

サビはリズミカルに進行し、歌メロは「She Keeps Me Up」(2014年『NO FIXED ADDRESS』収録)を想起。
「She Keeps Me Up」をカオスにした感じがいいですね。

ギター・ソロは怪奇的なオーラを放ちながらも速弾きを絡める02:32~がエキサイティングです。

「Simple Song」

リズミカルでキャッチーな中、00:12~のキーボードが耽美的。

サビからは重厚になり手拍子も前面に出ます。

歌声のみになって伸びる02:35~も効果的な引き。

NICKELBACKはショウの前にQUEEN「We Will Rock You」(1977年『NEWS OF THE WORLD』収録)をかけていますが、「We Will Rock You」の影響が感じられます。

「Technicolor Steamboat」「Lift Somebody Up」

「Technicolor Steamboat」はソフトでありながらも軽快。
ドライな歌声による00:29~が特徴的で、02:10~の軽い突っつきがいい感じに気分を盛り上げます。

「Lift Somebody Up」はブイッとした始まりがかっこよく、サビでは重厚な演奏にエネルギッシュな歌メロがうまく融合。
02:41~のエフェクト声にもセンスが感じられます。
「Bottoms Up」(『HERE AND NOW』収録)に通じるグルーヴィなナンバーです。

「Bottled Dreams」

悲壮感のある始まりですが、00:13からノスタルジックなオーラを漂わせ、00:22からヘヴィに介入。

望郷を感じさせながらもガツンとさせる攻めがキマッています。

歌声が響く01:03~も「Make Me Love You」のような効果。

骨太な演奏+中音域のメロディアスな歌で進行するサビもかっこいいです。

曲名を繰り返す中、低い声による02:57~もうまい変化球です。

「Last Night Was Fun」

コミカルでありながらも高揚感のある00:00~が個性的。

これが効果的に曲の中で使われます。

サビは大団円的で安堵感のあるメロディが進行。
歌声の響きがまたスケールの大きさを感じさせます。

エンディング向けにシフトさせた「When We Stand Together」といった感じでもあります。

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