SALIVA『BREAKING THROUGH』

アメリカのヘヴィ・ロック・バンドによる通算12作目。

初代シンガーのジョージー・スコットは映画『スパイダーマン』(2002年)の主題歌「Hero」でチャド・クルーガー<Vo/G:NICKELBACK>と共演していました。

ジョージーが2011年にバンドを離れ、ボビー・アマル<Vo>が加入。

ボビーが歌う作品としては5枚目になります。

ラウドな演奏とダイナミックなメロディの中にラップも取り入れ、1曲目「Hit ‘Em Where It Hurts」からハマります。

『REVELATION』(2023年)の再構築作品『REVELATION: RETOLD』(2025年)で新規追加曲と再録曲を手掛けたJUDGE & JURY(ハワード・ベンソンとニール・サンダーソン<Ds:THREE DAYS GRACE>を中心とするチーム)によるプロデュース。

『REVELATION』『REVELATION: RETOLD』に引き続き、今回も充実作です。

THOUSAND FOOT KRUTCHのトレヴァー・マクニーヴェン<Vo/G>、元HINDERのオースティン・ウィンクラー<Vo>、LYNYRD SKYNYRDのジョニー・ヴァン・ザント<Vo>がゲスト参加しています。

「Hit ‘Em Where It Hurts」

00:41~でゆるめてガッツあるサビに移行する構成がエキサイティングです。

サビに「Ladies And Gentlemen」が登場。

「Ladies And Gentlemen」(2007年『BLOOD STAINED LOVE STORY』収録)は2026年のライヴで1曲目に演奏されており、少しゆがむところも「Ladies And Gentlemen」に通じます。

あらためて気合いを入れる「Come on, come on」(02:15~)もかっこいいです。

「Cope」「Too Broke To Fix」「Breaking Through」

ゲスト参加曲2曲 → アルバム・タイトル曲という曲順です。

「Cope」にはTHOUSAND FOOT KRUTCHのトレヴァー・マクニーヴェン<Vo/G>が参加。

哀愁あるラップ → サビの流れがすばらしく、意識して聴くと、サビで伸びるメロディがTHOUSAND FOOT KRUTCH「Courtesy Call」(2012年『THE END IS WHERE WE BEGIN』収録)に通じます。

「Too Broke To Fix」には元HINDERのオースティン・ウィンクラー<Vo>が参加。

00:00~が刺激的で、ダークかつバイオレントな曲調がスリリングです。

オースティン期のHINDERの代表曲の中では「All American Nightmare」(2010年『ALL AMERICAN NIGHTMARE』収録)に通じます。

「Breaking Through」はメランコリックかつハード。
01:10~、02:58~のように、歌に重ねて始まるラップが効果的です。

「Sadistic Love」

GHOST「Call Me Little Sunshine」(2022年『IMPERA』収録)のようなスタート。

切ないながらも熱さを維持した歌メロがすばらしく、01:51~で突き上げて、02:11~で歌声を伸ばす構成にグッときます。

歌に重なる泣きのギター(02:44~)も刺さります。

「Fight Of My Life」「Sin City Mistress」

ヘヴィな曲が2曲続きます。

「Fight Of My Life」は0000~の手拍子とモダンなギターに引き込まれます。
00:06~も刺激的で、音量控えめのかけ声00:32~がまた効果的です。

「Sin City Mistress」はゴリゴリしながらリズミカルに進行。
ミステリアスかつパワフルで、邪気に満ちた声(02:29~) → カオスなフレーズにもワクワクさせられます。

「Last Goodbye」「Weird」

「Last Goodbye」はバラード。
スケールの大きいサビが魅力的で、02:21~のギター・ソロも始まりから刺さります。
意外にも早いタイミングで歌が入る02:29~もいいですね。

「Weird」は独特かつノスタルジックな00:00~ → 途切れ途切れになる00:10~にKO。
サビではその00:00~が展開し、01:20~の歌メロがいい感じに突き上げてくれます。
ゆがんだ声が重なる03:01~も見事なスパイスです。

「Longshot」

LYNYRD SKYNYRDのジョニー・ヴァン・ザント<Vo>が参加。

渋さと力強さが同居した曲調が最高で、LYNYRD SKYNYRD『GOD & GUNS』(2009年)のような雰囲気が漂います。

骨太なサビの終わりに音域を下げて土臭くなる01:13~もたまりません。

『GOD & GUNS』はボブ・マーレットによるプロデュース。

ボブはSLIVAの下記4作品も手掛けています。

  • 『EVERY SIX SECONDS』(2001年)
  • 『BACK INTO YOUR SYSTEM』(2002年)
  • 『BLOOD STAINED LOVE STORY』(2007年)
  • 『CINCO DIABLO』(2008年)

CINDERELLA「Nobody’s Fool」

SALIVAはライヴでCINDERELLA「Nobody’s Fool」(1986年『NIGHT SONGS』収録)を一部プレイしている日があります。

意外ではありますがナイスな選曲!

「Nobody’s Fool」の後に「Rest In Pieces」(2002年『BACK INTO YOUR SYSTEM』収録)が演奏されていますが、聴き比べると「Nobody’s Fool」と「Rest In Pieces」は始まりが似ています。

「Nobody’s Fool」も「Rest In Pieces」も感動的なバラード。
この曲順はなかなか秀逸ですね。

『EVERY SIX SECONDS』25周年

SALIVAは2026年10月にDROWNING POOLと共に全米ツアーを行う予定。

BLABBERMOUTH.NETによると、SALIVAは『EVERY SIX SECONDS』25周年、DROWNING POOLは『SINNDER』25周年のセットリストになるようです。

『EVERY SIX SECONDS』で歌っているのはジョージーですが、現メンバー&JUDGE & JURYで『EVERY SIX SECONDS: RETOLD』なんかを出したらエキサイティングな作品になりそうです。

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