SLEEP『HEMISPHERES』

通算5作目。

『THE SCIENCES』(2018年)から約8年半ぶりのアルバムです。

マット・パイク<G>とジェイソン・ローダー<Ds>がバンドを離れ、オリジナル・メンバーはアル・シスネロス<Vo/B>のみ。

元VOIDのジョン“ババ”デュプリー<G>、MELVINSのデイル・クローヴァー<Ds>が加入してから初のアルバムとなります。

曲は長めで、実際「長い時間浴び続けたい」と思わせるヘヴィ・サウンド。

アルの唱えるようなヴォーカルと唸るようなベースもハマっています。  

ジョンのギターもマットの重さを受け継いでいて、デイルのドラムもダイナミック。

6日前にリリースされたMASTODON『MARROW DEEP』に通じる音が最後に楽しめるのもうれしいです。

「Have Spacesuit Will Travel」

2026年6月18日にエディット版「4:20 Flexi Edit」がシングルでリリースされていますが、始まりから違います。

「4:20 Flexi Edit」は04:03あたりからフェードアウト。

アルバム・ヴァージョンは、オープニングは同じで「4:20 Flexi Edit」のフェードアウト以降が新たな領域… と思っていたのですが、出だしから異なるのはちょっと意外でした。

いい変化球ですね。

弾力性のあるベースとドコドコしたドラムによる幕開け。

01:50~が「4:20 Flexi Edit」のスタート地点になります。

02:54~が刺激的でバックで放たれるビームがまたいいテイスト。
これが繰り返され、暗黒サウンドの中でいい感じにテンションを上げてくれます。

アルバム・ヴァージョンはグルーヴィな06:58~を適度にリピートして締めくくります。

「The Morrisist」

先行シングルが続きます。

アルバムの中では一番短い4分台のナンバーで、こちらはフルで公開されていました。

「Have Spacesuit Will Travel」のオーラを引き継ぎながらもミステリアスさが増幅された00:00~に惹きつけられます。

ヘヴィなギター(01:03~) → 骨太な演奏へと移りますが、この01:03~がかっこよく、グリグリし始めるベースも最高。

01:55~や02:20~の伸ばしも効果的ですし、重いギターが再度被さる02:33~に気持ちが引き締まります。

「Hempispheres」

始まりが一瞬躍動的ですが、本編はやはりスロー。

01:01~がいい刺激で、より大きくなる01:16~と音量を上げていく攻めが秀逸です。 
ライドシンバルもいい響き。

伸ばす02:29~ではその後の展開に興味をそそられ、02:37からはPANTERA「Drag The Waters」(1996年『THE GREAT SOUTHERN TRENDKILL』収録)00:00~をどんよりさせたような感じになります。

怪奇的でありながらも悲哀さを醸し出す03:26~、少し湿り気のある04:46~もユニークです。

「Arrival Of The Industry Ships」「Whole Wheat Mountain / Well Baked」

「Arrival Of The Industry Ships」はささやかに訴えかけるようなアルの歌い出しが独特でブイブイするベースが快感。

「Whole Wheat Mountain / Well Baked」は控えめにエモーショナルな02:21~、音を伸ばした後にベースが前面に出て謎めく03:03~が面白く、最後は沈みならもきらめいて終わります(05:44~)。

05:44~は「Leagues Beneath」13:29~に通じますし、6日前にリリースされたMASTODON『MARROW DEEP』にも似たようなアプローチが要所要所にありました。

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