デレク・シェリニアン<Key>とロン“バンブルフット”サール<G>が結成したプログレッシヴ・メタル・バンドのデビュー作。
ヴォーカルはマイケル・ロメオ<G:SYMPHONY X>の3rdソロ『WAR OF THE WORLDS//PT. 2』(2022年)でもすばらしい歌唱を披露していたディノ・ジェルーシック、リズム隊はヤス・ノムラ/野村康貴<B>、ブルーノ・ヴァルヴェルデ<Ds:ANGRA>というラインナップです。
ディノの堂々とした風格のあるヴォーカルと電流のようなフレーズを放つ演奏。
メンバー全員、やること全てがかっこよく、スリリングで迫力満点のテクニカル・サウンドが繰り広げられます。
1曲目「In The Name Of War」の破壊力がすごいので、ここでもうハマること間違いなし。
以降も予測不可の要素が満載で、ラストの「Insanium」までドキドキしっぱなしです。
「In The Name Of War」
デレクの切なくミステリアスなピアノ(00:00~) → ヘヴィな演奏(00:23~) → ディノのパワフルなVo(00:45~)の流れが抜群のかっこよさ。
サビ(01:06~)では威厳たっぷりな歌声が伸びます。
ディノが気合いを入れて、デレクのエキサイティングなキーボード・ソロに入る04:56~にもしびれますし、サビのメロディを一瞬イジる05:28~もニクいアレンジです。
「Over Again」
変則的な曲調の中でのディノ(00:21~)がなかなかカオス。
曲中多めに繰り返される「Over Again」に中毒性があります。
02:37からはいい感じにヒヤヒヤ。
その後のロン(02:51~) → デレク(03:14~)で段階的に興奮度が増します。
「The Decision」
リズム隊のパフォーマンスが光るナンバー。
00:05~のヤスの弾力性のあるベースとブルーノのバスドラがマッチしていて超心地良いです。
ディノは緩急をつけながら歌声を伸ばすスタイル。
04:04からはヤスとブルーノの刺激的な演奏を土台にキリキリするようなフレーズが展開します
05:32で一瞬、ディノが曲の中で一番高い音域に突入します。
「Crawl」
ピロピロ/ピリピリ(00:00~) → ゴリゴリ(00:10~) → フワフワ(00:33~)がいい流れ
01:15~ではディノのVoとメロディックな演奏が絶妙のコンビネーション。
脅威が迫るような03:10~も最高で03:16からは00:00~をうまく組み込みます。
03:33~のディノの適度なズレ具合もツボです。
「Find My Way Back」
ドラマティックで感動的なバラード。
神聖かつ包容力のあるデレクのキーボード(00:00~) → ディノの響きのあるVoがすばらしい。
00:52ではディノの音域が上がるのかと思ったら逆に下がります(とてもいいひねり)。
音域が上がるのは01:42からで、ここから高揚感が増します。
ミステリアスさが加味(02:33~) → それまでの曲調とは対照的なロンのギター・ソロ(03:02~)もさすがの構成です。
「Crucifier」
ボコボコ(00:00~) → ドコドコ → ディノが吠えて本編スタートの流れに燃えます。
00:34~のディノもかなりアグレッシヴでやっぱり燃えます。
00:50からはデレクがいい感じにキラキラ。
一定間隔を置いてつまずき気味になる02:07~も面白いです。
03:02からはロンがピリピリ。
「Find My Way Back」でのソロとのギャップがまたいいですね。
「Keeper Of The Gate」
ヘヴィでズレてます。
01:07から軌道に乗りますが、やはりそれまでの演奏がツボ。
まるで不安を煽って楽しんでいるかのよう。
02:37~のデレクのヒラヒラしたキーボードがまた快感です。
「Hypernova 158」
インストゥルメンタル。
デレク、ロン、ヤス、ブルーノがハイエナジーなプレイをみせます。
00:48~はRAGE「Unity」(2002年『UNITY』収録/これもインスト)00:25~を彷彿。
02:18からヘヴィになり、02:34からエモーショナルなフレーズが重なります。
「Insanium」
ジリジリ&躍動感のある演奏にディノのリズミカルなVoが乗ります。
サビ(00:59~)はアルバム最後にピッタリなメロディ。
デレクがウィーン!とする02:17~、ヘヴィに迫って不気味さが増す02:45~(サビ前の00:58~の延長)にも引き寄せられます。
03:32からメランコリックになり、ディノも曲調に呼応するがデレクは速弾き(04:24~)
05:42からのロンのギターもエネルギッシュなので、最後は盛り上がって終わるのかなと思っていたら、02:45~が繰り返されながらフェードアウト。
意外です。