カナダのバンドによる2026年発表作。
6曲入りEPになります。
新曲で構成される作品は8thフル『DINOSAUR』(2023年)以来、約3年半ぶり。
フロントマンのタイラー・コノリーは2026年、BLACK STONE CHERRY「Don’t You (Forget About Me)」(3月6日リリースのEP『CELEBRATE』収録/SIMPLE MINDSのカヴァー)にも参加していました。
BLACK STONE CHERRYと同様、THEORY OF A DEADMANも今後はEPに重点を置いていくみたいです。
『CELEBRATE』からほぼ半年後のリリース。
アタマ3曲が先行公開されていて、後半3曲が初出となります。
先行曲は「Funeral Song」、初出の中では「Monster Truck」が特におすすめです。
「Barricade」
SIXX: A.M.「Barbarians (Prayers For The Blessed)」(2016年『PRAYERS FOR THE BLESSED』収録…2016年『PRAYERS FOR THE DAMNED』のラスト「Rise Of The Melancholy Empire」からの続き)のように始まり、00:13からゆがんだ心地良い歌メロが入ってきます。
演奏が止まって歌声のみ(00:47~) → リズミカルなサビがキマッていて、シャープに歌い切った後に曲名を浮き出す01:01~が独特。
スクリーム(02:54~) → 減速(02:59~)も引き込まれるエンディングです。
「Funeral Song」
神聖なイントロ → アップテンポな本編へと流れていきます。
ヴォーカルは歌い出しから心地良く、サビでは一瞬音域を下げる01:08~が効果的。
01:31~の火花もいいですね。
哀愁を漂わせながらヒートアップさせるギター・ソロがまたたまりません。
「Winnebago (Lay Low)」
タイラーの歌い出しが渋い。
メロディも高品質で、一瞬ではありますが、大地に根差した00:10~もいいテイストです。
和やかな手拍子を軸に進行していき、00:57からハードさが加味。
軽く叩きつけながらの演奏が独特です。
全体的に「Santa Monica」(2005年『GASOLINE』収録)のような魅力があります。
「Monster Truck」
こちらも手拍子がいい感じ。
ノリ良く進行していき 00:22からグルーヴィになります。
サビでは歌声が厚くなり 高揚感のあるメロディが展開。
「America」を伸ばす00:56~に胸が熱くなります。
歌い出しでつまづく01:05~もナイスな変化球。
ギター・ソロ後の1回のみの歌メロ(02:14~)も骨太な演奏になじんでいて、「America」の後のキャッチーなメロディを組み込ませる02:33~も最高です。
02:35からはVAN HALEN「Jump」(『1984』収録)っぽいキーボードがかなり控えめにアピールします。
「Deep End」「Prenup」
「Deep End」はミステリアスでヘヴィな00:02~にKO。
そのままガツンと劇的になるのかと思いきや、タイラーの歌が入るとバラード調になり、切ない歌メロが進行していきます。
BLACK STONE CHERRY『CELEBRATE』の5曲目が「Deep」で、この『PART 1: FUNERAL SONGS』の5曲目が「Deep End」。
5曲目が「Deep」つながりですね。
「Prenup」は明るくてリズミカル。
厚い歌声で音域が上下する00:43~に心が躍り、ギター・ソロ前のスクリーム(01:46~)がいい感じに想定外です。
EPリリースについてのタイラーの見解
タイラーが下記のような指摘をしています。
people are consuming [new music] very quickly [nowadays]. I think it’s too quickly, where songs are now lasting a week or two, where before there’d be three or four months.
引用元:BLABBERMOUTH.NET
- 今は新しい音楽を消費するスピードが非常に早い
- 以前は1曲が3~4か月は聴かれ続けていたが、今は1~2週間程度になってしまっている
といった内容です。
どんどん新しい音楽を消費していく時代だからこそ、フル・アルバムのために何年も曲を寝かせるのではなく、記事のタイトル「Now We Can Actually Put Out Stuff That We Feel Is Our Best Stuff」にもあるように「今、これが最高の出来だと思える状態でタイムリーに楽曲を届ける」(=EPという形をとる)ことを重視しています。
We’ve gotten to a point as a society, in my opinion, where we want something new faster than we ever have.
引用元:BLABBERMOUTH.NET
こちらはBLACK STONE CHERRYのクリス・ロバートソン<Vo/G>の発言。
タイラーと同じような考えで、「今の社会は、これまで以上に早いペースで新しいものを求めるようになっている」と感じているようです。
BLACK STONE CHERRYは2026年3月6日にEP『CELEBRATE』をリリースしていますが、2026年7月31日のこちらの記事によれば、早くも新しいEPのレコーディングを始める模様。
すごいですね。
THEORY OF A DEADMANもBLACK STONE CHERRYも創作意欲を維持しながら、新しい時代に挑み続けているので、見ている私たちファンもワクワクします。
今回の『PART 1: FUNERAL SONGS』も高品質でした。
『PART 2: FUNERAL SONGS』も早いペースでリリースされるかもしれません。
BLACK STONE CHERRY『CELEBRATE』(2026年)
ということで、プロモーションが似ているこちらも楽しみましょう。
SIMPLE MINDS(オリジナルは1985年)のカヴァー「Don’t You Forget About Me」にタイラーがゲスト参加。
よりゴージャスなアレンジがかっこよく、タイラーのリード・ヴォーカルは02:07~になります。
そしてSIMPLE MINDSは『PART 1: FUNERAL SONGS』の前日の2026年9月3日にシングル「Beginner Boys」を発表。
グッドタイミングでの新曲です。