THE RASMUS『WEIRDO』

フィンランドのハード・ロック・バンド、通算11作目。

パウリ・ランタサルミ<G>が2022年初頭に脱退を表明し、後任に女性のエミリア“エンプ”スホネン<G>が加入しました。

2022年初頭にメンバー・チェンジ発表し、2022年9月23日に前作『RISE』をリリースしています。

エミリアは『RISE』では「Live And Never Die」のみでプレイ。
「Live And Never Die」はアルバム収録曲の中で一番の出来でした。

エミリアが全曲でプレイするのは本作が初。

「Live And Never Die」の充実ぶりが本作にも継承されていて、演奏も歌も即効性のあるメロディが満載です。

【メンバー】
ラウリ・ヨーネン<Vo>
エミリア“エンプ”スホネン<G>
エーロ・ハイノネン<B>
アキ・ハカラ<Ds>

「Creatures Of Chaos」

ヘヴィな幕開け。

『RISE』の「Live And Never Die」とは対照的で、エフェクト処理されたラウリのVoとモダンな演奏がケミストリーを起こしています。

ズシンズシンとしていて快感。

気持ちが引き締まるオープニング曲です。

ミステリアスな音像を残すエンディングもいいですね。

「Break These Chains」

ニコ・モイラネン<Vo:BLIND CHANNEL>が参加。

「Creatures Of Chaos」同様、エフェクトVoを駆使したナンバーです。

スローでヘヴィな演奏の中で曲名を伸ばすサビが展開しますが、高品質ではあるものの、歌メロそのものはTHE RASMUSにしては普通です。

ニコが歌うのは浮遊感が増す02:23~。
ここがなかなかいいメロディです。

「Rest In Pieces」「Dead Ringer」

「Rest In Pieces」は曲名を伸ばす最初の歌メロがたまらなく、重厚で躍動感のある演奏に見事にハマっています。

「Dead Ringer」はトランス風に始まり、サビではガッツある演奏と共に曲名をコールするスタイル。
言葉数多めにテンションを徐々に上げる02:10~もいいアクセントです。

「Weirdo」

アルバム・タイトル曲はLee Jennings<Vo:THE FUNERAL PORTRAIT>をフィーチャー。

ドラマティックな演奏の中で切ない歌メロが舞います。

Leeのヴォーカルは00:57~。
やや太めのエモーショナルな歌声です

THE FUNERAL PORTRAITはアメリカのバンドですが、『GREETINGS FROM SUFFOCATE CITY』(2024年)の「Blood Mother」「Dark Thoughts」「Generation Psycho」なんかはTHE RASMUSに通じるので「アメリカのTHE RASMUS」とも表現できます。

「Banksy」~「You Want It All」

「Banksy」はエミリアが中毒性のあるギター(00:00~)で突っつきながらノリ良く進行。
少しズレたギター・ソロ(01:18~)も面白いです。

「Love Is A Bitch」は口笛+GHOST「Spillways」(2022年『IMPERA』収録)っぽい始まりがツボですね。
サビでは哀愁度が増して極上メロディが展開。
歌の後に来るフレーズ(00:37~)もたまりません。

「You Want It All」は静かなバラード調に始まり(ゆっくり手拍子しましょう)、00:51からバンド演奏に入ります。
02:38~のギター・ソロが心地良く浸透…と思っていてら02:48からが予想外。
衝撃音と共に夢幻的なVoになります。

「Bad Things」「I’m Coming For You」

「Bad Things」はグルーヴィな曲調の軸となる00:00~のエミリアのギターがかっこいい。
ヘヴィでトリッキーな音像の中にメロディアスなテイストをうまく溶け込ませています。

幻想的な「I’m Coming For You」はラウリの低音Voがとてもいい響きで、キラッとなりながらのサビ(00:49~)もすばらしい。
最後は神聖な音が前面に出ます。
「Creatures Of Chaos」のエンディングとは対照的な音像というのが興味深いです。

『RISE』(2022年)

ギタリスト交代が2022年初頭に発表され、同年9月23日にリリースされた通算10作目。

『BLACK ROSES』(2008年)にも関与していたデズモンド・チャイルドがプロデュースに関わっています。

エミリアがプレイしているのは1曲目「Live And Never Die」のみですが、その「Live And Never Die」がアルバム収録曲の中で一番の出来なので、こちらも楽しみましょう。

懐古的でノリが良く、爽快なメロディにワクワク。
エミリアの突き上げる系のギター・ソロもすばらしく、最高のオープニング曲です。

他の曲のギターに関しては、

  • 「Rise」「Jezebel」…セッション・ギタリスト
  • 上記以外…パウリ

となっています。

「Live And Never Die」以外では、

  • フワフワしながら心地良いメロディが響き渡る「Be Somebody」
  • リズミカルな曲調の中で哀愁メロディが舞う「Jezebel」…01:17~、02:17~のストリングスがいいアクセント
  • 清涼感があってノスタルジックな「Endless Horizon」
  • 切れ味がありながらも適度に哀愁がある「Written In Blood」

がおすすめです。

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