ERIK GRÖNWALL『BAD BONES』

2009年にデビューし、その後もH.E.A.T、NEW HORIZON、SKID ROW、MICHAEL SCHENKER GROUPですばらしい歌唱を披露しているエリック・グロンウォール<Vo>の2026年ソロ。

オリジナル曲が含まれるソロ作品は『SOMEWHERE BETWEEN A ROCK AND A HARD PLACE』(2010年)以来となります。

H.E.A.Tのヨナ・ティーも参加。

ミックスはECLIPSEのエリック・モーテンソンが担当しています。

これまでのエリックを振り返ってから『BAD BONES』を聴くと、より一層楽しめますので、記事ではエリックの過去の音源も扱っています。

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『ERIK GRÖNWALL』(2009年)

オリジナル1曲+カヴァー11曲で構成される1stソロ。

1曲目の「Higher」がオリジナルなのですが、これが最高です。

最初のピアノに心をつかまされ、その後、切なく美しいメロディが展開していきます。
歌声を伸ばして音域を上げていく02:31~もすばらしいですね。

カヴァー曲にはSKID ROWの「18 And Life」(1989年『SKID ROW』収録)もあります。

アコースティック・ギターによるアレンジとなっていて、歌メロはオリジナルに忠実。
高いパートもバッチリと歌いこなしていて見事です。

13年後にエリックはSKID ROWに加入し、力作『THE GANG’S ALL HERE』がリリースされることになります。

『SOMEWHERE BETWEEN A ROCK AND A HARD PLACE』(2010年)

2ndソロ。

1st『ERIK GRÖNWALL』収録の「Higher」はエリックの作曲ではありませんでしたが、今作にはエリックがソングライティングに関わった「Uphill Climb」「Destination Anywhere」「Breathe In Breathe Out」「Walls Are Coming Down」が収録されています。

「Take Me On」はEUROPEのジョーイ・テンペストが作曲。
程良くハードな演奏の中で哀愁メロディが光るすばらしいオープニング・ナンバーです。

「Timeless」はKISSのポール・スタンレーが作曲に関わったバラード。
ストリングスを駆使して感動に誘うアプローチが見事で、ポールとボブ・エズリンが書いたKISS「Every Time I Look At You」(1992年『REVENGE』収録)の02:39~に通じるものがあります。

エリックが曲作りに関わった「Breathe In Breathe Out」にはTREATのアンダース・ヴィクストロムもクレジットされています。
アンダースが関わったことを意識して聴くとTREATっぽく感じますし、サビでのドラムの叩きつけ(01:25~)がTREAT「Adam & Evil」(2025年『THE WILD CARD』収録)のオープニングっぽいです。

アルバム・タイトル曲はBACKYARD BABIESのニッケ・ボルグによる作曲です。

H.E.A.T → NEW HORIZON → SKID ROW → MICHAEL SCHENKER GROUP

2012年にエリックはH.E.A.Tに加入し、下記4作品をリリース。

  • 『ADDRESS THE NATION』(2012年)
  • 『TEARING DOWN THE WALLS』(2014年)
  • 『INTO THE GREAT UNKNOWN』(2017年)
  • 『H.E.A.T II』(2020年)

H.E.A.T離脱後は以下の作品でリードVoを務め、2026年にソロ作品『BAD BONES』をリリースすることになります。

  • NEW HORIZON『GATE OF THE GODS』(2022年)…ヨナ・ティーによるメロディック・メタル・プロジェクト
  • SKID ROW『THE GANG’S ALL HERE』(2022年)
  • MICHAEL SCHENKER GROUP『DON’T SELL YOUR SOUL』(2025年)

H.E.A.T加入後のエリックをプレイリストにまとめました。
H.E.A.Tの曲はエリックがクレジットされているものからピックアップしています。

『BAD BONES』(2026年)

エリックが歌うスタジオ作品としてはMICHAEL SCHENKER GROUP『DON’T SELL YOUR SOUL』(2025年)以来。

全曲オリジナルです。

基本的なソングライターは、

  • エリック
  • フレドリック・トマンダー…NESTORの2024年2nd『TEENAGE REBEL』(「Last To Know」「Victorious」「Addicted To Your Love」「21」「Unchain My Heart」)と2025年シングル「In The Name Of Rock ‘N’ Roll」の制作に関与
  • ヨナ・ティー

となっていて、「Praying For A Miracle」「Hell & Back」「Written In The Scars」には2nd『SOMEWHERE BETWEEN A ROCK AND A HARD PLACE』の「Breathe In Breathe Out」で共作したTREATのアンダース・ヴィクストロム、「Save Me」には本作をミックスしたECLIPSEのエリック・モーテンソンがクレジットされています。

ソロ、プロジェクト、バンドと様々なキャリアを経ての『BAD BONES』リリース。

MICHAEL SCHENKER GROUP『DON’T SELL YOUR SOUL』に少し熱量を加えた感じで、エリックの歌唱には余裕が感じられます。

そして随所で持ち味のハイトーン。

見事なパフォーマンスです。

アタマ3曲が先行公開されていましたが、QUEENを思わせる「Who’s The Winner」やSKID ROW+ECLIPSE的な「Save Me」も配置。

アルバム・リリースと共に初公開となる曲が予想以上にすばらしいという一番うれしいパターンでもあります。

「Born To Break」「Bad Bones」

「Born To Break」は程良くハードなナンバーで、サビに向けて徐々にエンジンを温めていくエリックの歌唱がナイスです。

「Bad Bones」はノリが良く、音域を上げるVo → メロディックなギター → 低音域で曲名を吐き捨てるサビの構成が秀逸。
ギター・ソロ前のハイトーン(02:39~)もさすがです。

「Praying For A Miracle」

TREATのアンダース・ヴィクストロムが作曲に関与。

グルーヴィでカウベルが心地良く響き、サビでは躍動感が増します。

それまでより音域を下げて始まる02:12~のギターが心地良く浸透し、02:19~のエリックがまたアツい。

サビの音域を上げる03:02~もいいアレンジです。

「Who’s The Winner」

QUEENを思わせる感動的なバラードです。

美しいスタートを切り、00:10からエリックが歌い始めますが、もうここから最高。

いったん音域を下げる(00:34) → エレクトリックな演奏も予想外かつ絶品の流れで、ここではエリックは伸びやかな歌唱で魅了します。

02:10~のドラマティックな演奏パートも感動的ですし、02:19でいったんソフトになるエリックもすばらしいアクセント。

後半は高音域を絡めながら胸を熱くさせてくれます。

「Lost For life」「Twisted Lullaby」

「Lost For life」は適度にノリ良く進行 → サビでは減速の緩急がすばらしく、サビではエリックの高音域に気分が盛り上がります。
01:35~のゴージャスなバックVoもかっこよく、02:15からはさわやかな音像で魅了します。

「Twisted Lullaby」はエッジの効いたナンバー。
ちょっと早口になる00:34~にワクワクさせられ、グルーヴィかつ華やかなサビがエキサイティングです。

「Save Me」

ECLIPSEのエリック・モーテンソンがソングライティングに関わっています。

00:20~のバックVoが力強く、SKID ROW「Tear It Down」(『THE GANG’S ALL HERE』収録)の00:40~、00:58~のよう。

『THE GANG’S ALL HERE』の中でも特にエリックの魅力が反映されたナンバーを思わせてくれるのがうれしいです。

曲そのものはECLIPSE「One In A Million」(2024年『MEGALLOMANIUM II』収録)のようにダイナミズムを維持しながらどっしりと進行します。

SKID ROWに加え、『MEGALLOMANIUM II』の一番のおすすめ曲もリンク。

最高です。

「Hell & Back」

TREATのアンダースがクレジットされています。

アンダースの関与を意識すると、00:14~の歌い出しがロバート・アーンルンド<Vo:TREAT>のように聞こえます。

ストリングスが前面に出る01:36~がスリリング。

ミステリアスな中の笑い(01:54~) → 叫び → ギター・ソロがいい流れで、ギター・ソロは音域が下がる02:15~がなかなか心地良いです。

「How High」「Written In The Scars」

「How High」は高音域のサビがかっこよく、曲名を歌うところではSKID ROW「Tear It Down」のようなバックVoが重なります。
エリックが声を張り上げてギター・ソロに移行する展開もアツいです。

「Written In The Scars」はストリングスを効果的に用いながらの展開で前半はエリックの甘い歌声が特徴的。
02:48からエリックの音域が上がるのですが、特に03:11~のメロディが圧巻です。

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