2020年12作目『MOMENT』以来、約4年ぶりのアルバム。
切なく美しく神秘的な演奏とミカエル・スタンネ<Vo>のグロウルとクリーンVoを歌い分けるパフォーマンスが見事です。
疾走曲2曲「Unforgiveable」「Enforced Perspective」を前半と後半に配置するなど、曲順も練られていますし、濃密な「Our Disconnect」も聴きごたえ十分。
「Our Disconnect」は本作のハイライトです。
「Shivers And Voids」
アルバムの最後の曲であるかのようなスタートを切りますが、00:17で目が覚めます。
そしてミカエルのグロウルと共に本編へ。
ブルータルでありながらも哀愁を漂わせるミカエルのパフォーマンスが光ります。
ミステリアスな音像に包まれながらメロディックなフレーズが刻まれる02:15~がいいアクセントです。
「Unforgiveable」
アグレッシヴで疾走感満点。
減速(00:34~) → 加速(00:50~) → 突進(01:02~)の段階的な攻めが効いています。
メロディックさを維持しながら速度を上げるアプローチが見事。
メロディを排除し無機質になる01:55~もそれまでと対照的で面白いです。
「Neuronal Fire」
ミカエルのグロウルのバックで物悲しい音を響かせるマーティン・ブランドストローム<Key>のプレイが印象的(00:33~)。
02:45からはヨハン・レインホルツ<G>が曲調にやや逆らう感じでエネルギッシュに攻めます。
03:47からはマーティンがこれまでより大きな音で魅了。
音が出されるたびに体内にじわりと浸透してきます。
「Not Nothing」
クリーンVoのアプローチにひねりがあり(00:15~はやや引っ込み気味、01:38~はノーマル)、グロウルのパートはクリーン同様に悲哀に満ちています。
切ない02:47~や加速してエネルギッシュさが増す03:12~など、演奏パートも充実しています。
「Drowned Out Voices」
00:42~のミカエルのグロウルとヨハンのメロディックなギターが見事なコンビネーション
02:25からはミカエルのクリーンVoにうっとり。
名バラード「Remain In The Unknown」(2020年『MOMENT』収録)がちらつきます。
そして03:05から泣きのギターとグロウル… すばらしいです。
「The Last Imagination」
00:27~のリフがかっこいい。
「Imagination」の「tion」(ション)の発音を強調するミカエルの唱法が特徴的で、バックからはマーティンが耽美的な音を響かせます。
02:15からは少しポワポワ。
02:42からはヨハンが刺激的な音像でエモーショナルにキメます。
「Enforced Perspective」
スネアを2回叩いて疾走。
「Through Smudged Lenses」(2005年『CHARACTER』収録)のようです。
00:33~で気分が高まり、00:41からは80年代テイスト。
マーティンのノスタルジックなキーボードにうれしくなります。
01:32~、02:05~もエキサイティング。
ギター・ソロと共に再度疾走する02:21~もアツいです。
「Our Disconnect」
ドラマティックな音像に包まれながらドコドコ(00:33~) → 分厚く鋭いリフが重なる(00:49~) → ミカエルのグロウルがフェードイン(01:04~)という見事な始まり。
01:46~ではヨアキム・ストランベリ・ニルソン<Ds>のパワフルな叩きつけとミカエルのグロウルが絶妙にマッチしています。
02:03~のマーティンの音も面白い。
03:09からはダークでシリアスになり、03:41でドドドン。
その後、グロウルと共に重厚な演奏(03:43~)→ 哀愁ギター・ソロ(04:14~)という絶品の流れをみせます。
「Wayward Eyes」
悲壮感があってフワフワ。
ミカエルはグロウル → サビ(00:45~)でクリーンVo主体というスタイルです。
歌メロが素敵で、01:06からのグロウルもタイミングが秀逸。
マーティンのキーボードは「Enforced Perspective」のように郷愁感があります。
02:25~のそれまで以上にソフトなクリーンVoも美しく、その後にグロウルが待ち受けているところがまたいいですね。
「A Bleaker Sun」
RAGE「Sign Of Heaven」(1998年『XIII』収録)のように始まります。
おすすめパートはギター・ソロ。
警戒感が高まる曲調で進んでいきますが、02:25から唐突に透明感のある音で泣かせにかかります。