RAUNCHY『PRISONER』

デンマークのバンドによる通算7作目です。

三代目シンガー、マイク・セメスキー加入後2作目。

1st『VELVET NOISE』リリース後からバンドに在籍しているキーボード奏者のイェッペ・クリステンセンもヴォーカルを担当しています。

2015年~2020年の活動休止を経て再始動。

2026年8月14日に本作が発表されました。

2026年に入ってから「Designed Despair」「Frameworker」「Darkest Self」「Frostbite」の順にシングルを出していて、復活したことは知っていたのですが、アルバム・リリースを完全に逃していました…。

『VICES.VIRTUES.VISIONS.』(2014年)以来、約12年ぶりのアルバムです。

モダンで重厚な演奏の中で、アリッサ・ホワイト=グラズのようなアグレッシヴなグロウルとSOILWORKのような美メロが展開。

前作『VICES.VIRTUES.VISIONS.』は6~7分の曲もあり、スリリングで濃密でしたが、今回もその作風を維持しています。

充実の復活作です。

「Frostbite」

グロウル → クリーンVoの流れですが、クリーンの入るタイミング(01:22~)が絶妙です。

そして減速してからの01:46~が絶品。

ミステリアスさを加味させながらうっとりさせるメロディがすばらしいです。

ドラム連打(03:51~) → メロディックな刻みもいい刺激で、グロウルの後にくる哀愁ギター(04:22~)も心地良く浸透。

ドラム連打(05:01~) → 音域を上げてのクリーンVoもエキサイティングです。

「Stranded」

本編に入る前のドンドン(00:33~)がいいテイスト。

「Frostbite」とは逆でクリーンVo → グロウルですが、この「Stranded」はグロウルの入るタイミング(00:54~)がかっこいいです。

高速のサビ(01:19~)にもワクワクさせられ、その後突き上げる01:38~がTESTAMENT「Dog Faced Gods」(1994年『LOW』収録)01:23~を思わせます。

サビのメロディがゆっくりになる04:45~ではDEGREED「Radio」(2022年『ARE YOU READY』収録)00:00~がちらつきます。

「Frameworker」「Darkest Self」「Designed Despair」

「Frameworker」は00:34~のスリムなクリーンVo、キラリとさせながら引く00:52~が効果的で、01:28~の躍動感のある演奏+ゆがみそうでゆがまないエモーショナルなクリーンVoがなかなかツボ。
最後のサビ前の04:06~もいい突っつきです。

「Darkest Self」はノスタルジックな極上メロディをゆっくり聴かせるサビが絶品。
要所要所のドラム連打がいい感じに曲を盛り上げ、忘れたころに登場する03:22~のグロウルにやられます。

「Designed Despair」は00:00~のギターがSPIRITUAL BEGGARS「One Man Army」(2005年『DEMONS』収録)00:03~に通じます。
リズミカル+グロウル → きらびやかなサビの流れがすばらしく、キラキラを引っ張る04:31~もいいアレンジです。

「Higher Truths」

KAMELOT「Ashes To Ashes」(2012年『SILVERTHORN』収録)を思わせるパートがいくつかあります。

始まりが「Ashes To Ashes」を拡大させたかのよう。

00:32からクリーンVoが入りますが、ここの歌声もトミー・カレヴィック<Vo:KAMELOT>のようです。

サビではスリムできれいなクリーンVoにグロウルを重ねるスタイルがハマり、歌い終わる01:51~が「Ashes To Ashes」01:25~に通じます。

03:16~のヘヴィなギターも「Ashes To Ashes」00:04~のようにキリっとさせられます。
このKAMELOT的アプローチは以降にも登場します。

「Masquerade」

7分台の曲。

疾走感のある曲調とブルータルなグロウルがかっこいいです。

00:48~低音ヴォイスもいい響きで、サビではスローになって鮮やかさが加味されます。

そして01:56~がすばらしい。
哀愁ギターと優しい歌メロが予想外のタイミングで入ってきます。

04:05で一瞬KAMELOT的ギターがかき鳴らされます。

「Revealing」

この「Revealing」も疾走+グロウルがエキサイティングです。

00:35~の高速+低音つぶやきもキマッていて、バックで伸びるクリーンVoがまたいいテイスト。

01:22~の連打にも燃えますし、哀愁グロウル+メロディックなフレーズ(03:13~)→ ヘヴィな演奏の構成も見事です。

エンディングが本編とは正反対。
04:41から引っ張り気味に減速して静かに終わります。

美しい。

「Vanishing Act」「Prisoner」

「Vanishing Act」は00:58~がミステリアスかつ美しく、01:19~で一瞬KAMELOT的ギターが鳴ります。

01:46~で乾いたグロウルが途切れ気味に伸びて、安堵感の広がるサビに流れていく構成が最高。

04:41~は手拍子をしたくなります。

そして幻想的で切ない「Prisoner」でアルバムを締めます。

タイトルとURLをコピーしました