2007年に名古屋で結成されたcoldrain。
2026年発表のアルバムです。
アートワークが私のお気に入りのH.E.R.O.『ALTERNATE REALITIES』(2022年)にも似ていて、これを意識して聴くと、Masato<Vo>が歌声を伸ばす場面なんかはクリストファー・スティアネ<Vo/G>に通じるものがあります。
前半の「OPTIMIZE」~「FREE FALL」が2025年にデジタルでリリースされたEP『OPTIMIZE』。
後半は「EX-HUMANITY」と「POISON」が先行公開されていて、「REST OF ME」「G.I.A.I.G」「SING」「PICTURE PERFECT HELL」「SAVIOR」の5曲が初出のナンバーとなります。
「SING」はH.E.R.O.のような極上メロディアス・ナンバーで、残りの「REST OF ME」「G.I.A.I.G」「PICTURE PERFECT HELL」「SAVIOR」がアグレッシヴ。
アルバムと共に初公開となる曲も全てハイクオリティです。
「POISON」にはTHE USEDのバート・マクラッケン<Vo>、「SAVIOR」にはCrossfaithのKenta Koie<Vo>が参加しています。
「OPTIMIZE」
エモーショナルなクリーンVo → スクリーム(01:14~)のサビが最高です。
ボルテージが上がっていったところにスクリームでさらにアツくさせる構成が絶品で、バックのメロディックなギターがまたいい響き。
ここは名曲「MAYDAY」(2019年『THE SIDE EFFECTS』収録)01:14~を思わせます。
曲名の「O」のみの音域を上げる02:34~がいい突き上げ。
この唱法は後の「SING」「SAVIOR」でも堪能できます。
最後のスクリーム(03:32~)からエンディングに向けての畳みかけも圧巻です。
「CHASING SHADOWS」
00:15~がいい突っつき。
Masatoがかすれ気味の声で音域を上げる00:41~も効果的で、「OPTIMIZE」02:34~とは一味違った魅力があります。
サビでは曲名を伸ばす唱法が光り、エコーする02:45~も素敵。
02:45~はTHE DEVIL WEARS PRADA「Eyes」(2025年『FLOWERS』収録)02:13~、02:53~のようなすばらしさです。
曲の中では一番ヘヴィな音でさらりと終える03:40~も短時間ではありますがインパクトがあります。
「DIGITOLL」
ジリジリする00:00~がいい刺激。
リズミカルな中で躍動感のある歌メロが展開し、サビでは00:58~のアンドロイドが効果的。
00:58~は冒頭でも触れたH.E.R.O.『ALTERNATE REALITIES』の「Lead The Blind」02:29~のようです。
仕切り直す02:14~はBEARTOOTH「Riptide」(2023年『THE SURFACE』収録)02:15~のようなかっこよさ。
よりグルーヴィ&アンドロイドで畳みかけてエンディングに向かう03:03~がまた最高です。
「INCOMPLETE」
ここから3曲、共通するメロディが続きます。
「care」を突き上げ(00:40~) → 勇壮な「care」の流れがかっこよく、ここのメロディが後の「FREE FALL」「EX-HUMANITY」にも通じます。
そして00:49からは包容力がありながらもミステリアスな歌声で「in」「in」「incomplete」。
そして00:56~のスクリームに燃えます。
00:56~は「OPTIMIZE」01:14~のような効果がありますね。
1週間前にANTHRAXが『CURSUM PERFICIO』を出したこともあり、01:55~の「out sight out of mind」に耳が反応。
Masatoの「out sight out of mind」も表現力豊かですが、ジョーイ・べラドナも1988年の『STATE OF EUPHORIA』でシャープにキメてくれています。
「FREE FALL」
「INCOMPLETE」00:40~を速めたメロディでスタート。
これがサビになります。
ブルータルな00:20~も聴きごたえがあり、勇ましい01:01~がまた魅力的。
それまでの展開からは想像しにくい声質にドキッとさせられます。
01:25~も効果的でここも声がいいですね。
この「FREE FALL」までが2025年デジタルEP『OPTIMIZE』になります。
「EX-HUMANITY」
2026年7月17日に先行公開。
「FREE FALL」のサビのテンポを上げた歌メロで始まります。
「INCOMPLETE」「FREE FALL」「EX-HUMANITY」と曲が進むにつれて、メロディが速くなっていくのが印象的です。
00:29~がいい刺激。
小さい声でカウントする01:23~、静かになる01:38~もいいアクセントで、ブルータルなスクリーム(02:59~)の後にドコドコ畳みかけるエンディングにも燃えます。
「REST OF ME」
スネアの叩きつけと共にモダンでヘヴィなギター → ライドシンバル → 疾走の流れが最高。
「EX-HUMANITY」02:59~のブルータルさを継承した唱法で本編に突入します。
- 刺激的なギターを響かせる00:34~
- 高音域のサビ
- 予測不可の音域で意表を突く00:47~
- 連打
と攻めの手を緩めません。
油断しているとノリ遅れるような構成に圧倒されます。
01:48~もすばらしい。
邪悪な吐き出しの後にゴリゴリしながらエキサイトさせ、02:21からは高音域ギターで緊張感をさらに高めてくれます。
「POISON」
2026年8月28日に先行公開。
THE USEDのバート・マクラッケン<Vo>が参加しています。
00:00~が渋い。
そして00:11からは軽く警戒感を抱かせながら進行し、一瞬早口(01:00~) → 伸びやかに曲名を歌うサビがハマります。
02:02からは冒頭の渋さ再び。
だんだんカオスになっていき、その後の演奏パートでは02:29~が特にエキサイティングです。
「G.I.A.I.G」
こもりながらノイジー → スネアによるカウント → バイオレントな本編への入り方がエキサイティング。
「REST OF ME」に通じる幕開けです。
00:23からブルータルに吐き出し、クリーンVoのサビへ。
減速して始まり、00:39からリズミカルになりますが、安堵感のある歌メロがカチッとハマります。
冒頭をクリアにした00:51~、「INCOMPLETE」01:51~(「out sight out of mind」が含まれるパート)を速めた01:56~も効果的です。
「SING」
冒頭に書いたH.E.R.O.を思わせるナンバー。
H.E.R.O.『ALTERNATE REALITIES』の中では「Oxygen」に近いです。
Masatoの歌い出しが「Oxygen」00:28~に通じ、00:31からは極上のサビ。
00:45~では「OPTIMIZE」のように一瞬音域を上げるパフォーマンスが光ります。
Masatoの歌声が伸びる(01:40~) → 重なる新たなリードVo → 高音域ギター(0151~)にも胸が熱くなりますし、ノスタルジックさを強めた02:17~も絶品です。
すばらしい!
「PICTURE PERFECT HELL」
「CHASING SHADOWS」が迫ってきてスタート。
00:32~のパワフルなかけ声と躍動感のあるサビがかっこいいです。
ブルータルなシャウトと共にシャープになる01:22~がいいアクセントで、01:27~のキーボードがまたスリリング。
02:06~では、
- 伸びやかな歌
- 連打を軸とした演奏
の対照的なアプローチが見事です。
02:54~のスクリームにも燃えますし、ヘヴィな音で終える03:06~も「CHASING SHADOWS」に通じます。
「SAVIOR」
CrossfaithのKenta Koie<Vo>が参加。
挑発的な00:00~にワクワクさせられます。
声が前面に出て早口になる00:35~が刺激的で、サビでは速度を少し緩めながらのメロディアスな展開。
01:01~では「OPTIMIZE」「SING」のように一瞬音域を上げ、01:05からは光のような音で突っついてきます。
野太い声が伸びる01:29~も迫力満点で、ちょっとこもる01:43~が予想外で面白いです。
02:09~のクリーンVo絶品。
そして02:23からはアンドロイド的なハーモニーが重なるという抜群のアレンジです。
H.E.R.O.『ALTERNATE REALITIES』(2022年)
ということで『OPTIMIZE = OPTDEMISE』とアートワークが似ているこちらも楽しみましょう。
デンマークのバンドによる3rdフル。
モダンでハードな演奏とクリストファー・スティアネ<Vo/G>のクリアなヴォーカルが魅力で、前述の「Lead The Blind」「Oxygen」に加え、クリストファーが高音域を伸ばす下記などはMasatoの歌声に通じるものがあります。
- 「Gravity」
- 「Never Be The Same」
- 「Made To Be Broken」
メリッサ・ボニー<Vo:AD INFINITUM>と共演した「Monster」はアルバム後半のハイライトですが、あらためて聴いて「メリッサとcoldrainの共演も面白そう」と思いました。
SEVENDUST『ONE』(2026年)
coldrainはSEVENDUSTをリスペクトするバンドの1つとして挙げています。
SEVENDUSTは2026年に『ONE』をリリース。
coldrainとの共通点を意識しながらSEVENDUSTを聴くのもおすすめです。
ギターは、
- 「Unbreakable」02:53~
- 「Is This The Real You」02:03~
- 「Construct」00:14~
がcoldrainに通じる刺激ですし、
- 「Unbreakable」01:19~
- 「Is This The Real You」01:37~
のようなブルータルなヴォーカルもcoldrainへの影響を感じます。
さらに4曲目「Threshold」では2曲目「Unbreakable」と3曲目「Is This The Real You」に通じるメロディが展開されていますが、ここなんかは『OPTIMIZE = OPTDEMISE』の「INCOMPLETE」「FREE FALL」「EX-HUMANITY」を思わせます。