『HUSHED AND GRIM』(2021年)以来、約4年ぶりとなるアルバム。
通算9作目になります。
オリジナル・メンバーのブレント・ハインズ<G/Vo>が2025年3月にバンドを離れ、同年8月に交通事故で死去。
下記5人体制になってから初の作品です。
- トロイ・サンダース<B/Vo>
- ブラン・デイラー<Ds/Vo>
- ビル・ケリハー<G>
- ニック・ジョンストン<G>…2021年からツアー・メンバー。2026年から正式メンバー
- ジョアン・ノゲイラ<Key>…前作『HUSHED AND GRIM』(2021年)でもプレイ。2025年からツアー・メンバー。2026年から正式メンバー
同日リリースのKAMELOT『DARK ASYLUM』に引き続き、この『MARROW DEEP』もゲストが多く、以下の豪華メンバーが参加しています。
- ギーザー・バトラー<B:BLACK SABBATH>
- ジョシュ・ホーミ<Vo/G/Key:QUEEN OF THE STONE AGE>…「Colony Of Birchmen」(2006年『BLOOD MOUNTAIN』収録)でも共演
- ランディ・ブライ<Vo:LAMB OF GOD>…「Floods Of Triton」(2024年)でも共演
- ネイト・ニュートン<B:CONVERGE>
- ベン・コラー<Ds:CONVERGE>
- ジョー・デュプランティエ<Vo/G:GOJIRA>
- ニール・ファロン<Vo/G:CLUTCH>…「Blood And Thunder」(2004年『LEVIATHAN』収録)でも共演
ヘヴィな音像の中に幻想的なメロディを取り入れるのが魅力のMASTODONですが、今作でもそれを堪能できます。
「Barbarians Blood」
ベン・コラー<Ds:CONVERGE>が参加。
ヘヴィな中、00:29~がミステリアスで、
- トロイのワイルドな高音域Vo → ストップ(01:09~) → 力を弱めながら刻まれるギター
にゾクゾクさせられます。
同時にポロポロするのが独特で、ここは蛍のような癒し効果。
このアプローチは他の曲にも登場します。
02:35から加速。
トロイが突き上げてからのキーボード(03:28~)にも引き寄せられます。
03:42~のキレ気味のトロイもいいですね。
最後もキレ気味のトロイで締めくくります。
「Poisonous Weapons」
00:56~の畳みかけがかっこいい。
そしてその後「Black Tongue」(2011年『THE HUNDER』収録)のサビのような歌メロが展開します。
01:44からポロポロ。
02:51からのブランの歌が伸びるところもすばらしく、ここは「Pain With An Anchor」(2021年『HUSHED AND GRIM』収録)00:30~のようです。
「Your Ghost Again」
エキサイティングな叩きつけでスタート。
アグレッシヴに進行する中、00:28~のゆがみが独特です。
01:19~で引きながらグリグリして、サビでダイナミックになる構成がかっこよく、01:53~の野性的でガラガラ気味のトロイにも燃えます。
グルーヴ感を伴いながらも引く(03:30~) → ブランのドラム連打 → ヘヴィさを取り戻してのエンディングも見事です。
「Snakes For Dinner」
ジョシュ・ホーミ<Vo/G/Key:QUEEN OF THE STONE AGE>が参加。
ジョシュは「Colony Of Birchmen」(2006年『BLOOD MOUNTAIN』収録)でも共演していました。
この「Snakes For Dinner」は「The Motherload」(2014年『ONCE MORE ‘ROUND THE SUN』収録)を速めたようなスタート。
00:50から本編に入りますが、グルーヴィなギターがWHITE ZOMBIE「Super-Charger Heaven」(1995年『ASTRO CREEP: 2000』収録)00:21~のようで最高です。
ミステリアスさを漂わせながら躍動するサビもMASTODONならでは。
途切れながらのキーボード(02:34~)にも魅了されます。
04:07からジョシュの歌声が入り夢幻的に。
ここはQUEEN OF THE STONE AGE「Song For The Dead」(2002年『SONG FOR THE DEAF』収録)00:59~を思わせます。
「Out Like A Lamb」
00:16~のドラムのフェードインが「Pain With An Anchor」のよう。
01:55からはユニークな音で軽く刺激します。
- トロイが音域を上げる(02:36~) → ゴワゴワ(02:39~)
- 哀愁ギター(03:38~) → ドコドコとドラマティックさが加味される04:21~
にも気分が高まります。
「In The Ruins」
ポロポロする00:35~にほのぼのさせられます。
01:42からハードに展開。
ザクザクしたギターがかっこいいです。
ドコドコ&エモーショナルな04:20~ → グルーヴィになってエンディングに向かう04:49~も聴きごたえがあります。
「They’re Coming For You」「Golden Spires」「Moth And Bone」
「They’re Coming For You」は03:10~の力強い繰り返しにガッツポーズ。
03:53~の歌声が奇妙で面白く、ここはちょっとアリス・クーパーっぽいです。
そして04:57からの畳みかけが圧巻です。
「Golden Spires」では、ポロポロした演奏+透き通るブランの歌声によるサビ → 骨太なトロイの歌が対照的に表現されます。
02:50~でブランの高音が伸び、03:18からエモーショナルなギター・ソロ。
「Snakes For Dinner」ではキーボードが途切れ途切れでしたが、ここではギターが間を置いて攻めます。
「Moth And Bone」は低音Voが心地良く響き、曲調からは浮き出た01:19~が特徴的。
だんだんハードになっていく中、一度だけの03:18~も魅力的ですし、03:54~で前面に出るブランのドラムもエキサイティングです。
「A Vampire’s Demeanor」
ランディ・ブライ<Vo:LAMB OF GOD>とネイト・ニュートン<B:CONVERGE>が参加。
ランディは「Floods Of Triton」(2024年)でも共演していました。
「Floods Of Triton」もランディから歌っていましたが、今回もそう。
アグレッシヴな歌い出しがすごいインパクトです。
「Floods Of Triton」より暴虐的でブチ切れモード。
その後沈んでトロイの歌が入ってくるのですが、この対比がうまいですね。
ブイブイし始める03:10~ → じっくりとミステリアスなフレーズを聴かせるギター・ソロも見事な流れです。
「The Vanishing」
ギーザー・バトラー<B:BLACK SABBATH>とジョー・デュプランティエ<Vo/G:GOJIRA>が参加。
初期BLACK SABBATHに通じる始まりにワクワクさせられ、01:07あかりからはオジー・オズボーンのあのかっこいい「I am Iron Man」が聞こえてきそうです。
01:18~は「Teardrinker」(『HUSHED AND GRIM』収録)00:00~をスローにした感じ。
ゆがんだVoがハマっていて、03:08~では「Sleeping Giant」(『BLOOD MOUNTAIN』収録)01:09~がちらつきます。
後半は、
- 音量控えめでアグレッシヴな歌声が伸びる05:30~(ちょっとオジーっぽい)
- 吠える05:45~
と段階的に激しさを増すアプローチが光ります。
「The Three Fates」
「Blood And Thunder」(2004年『LEVIATHAN』収録)でも共演していたニール・ファロン<Vo/G:CLUTCH>が参加。
「Snakes For Dinner」00:50~っぽく始まります。
かっこいい伸ばし(01:36~) → 弾力性のあるベース → ポロポロを経て、01:56からがニールが登場。
ここはCLUTCH「Spacegrass」(1995年『CLUTCH』収録)00:37~のようです。
熱量が増してのギター(06:00~) → キーボード(06:15~)にも心が高鳴ります。
そして07:30からは「Blood And Thunder」を鋭角的にしたような締めくくり。
「Blood And Thunder」同様、ガッツポーズ級のエンディングです。
ちなみにCLUTCHは『MARROW DEEP』と同じ日にシングル「The Drifter Returns」をリリースしています。
オジー・オズボーンとBLACK SABBATHもセットで
setlist.fmによれば、MASTODONはショウの開演前にオジー・オズボーンの「Crazy Train」(1980年『BLIZZARD OF OZZ』収録)、終演後に「Shot In The Dark」(1986年『THE ULTIMATE SIN』収録)を流しているようですので、
- 「Crazy Train」 → 『MARROW DEEP』 → 「Shot In The Dark」
といった順番で聴くのもありですね。
あとオジーとBLACK SABBATH最後のパフォーマンスとなった『Back to the Beginning』ではBLACK SABBATH「Supernaut」(1972年『VOL. 4』収録)をカヴァーしていましたので、こちらもぜひ。
『Back to the Beginning』には今回の『MARROW DEEP』に参加したLAMB OF GOD、GOJIRAも出演していました。