WINGERの7作目『SEVEN』のレビューです。
2023年5月5日にリリースされました。
ポール・テイラー<Key/G>復帰後初となるオリジナル・アルバム。
2009年5作目『KARMA』のような作風を軸としながら、キャッチーなメロディと共にヘヴィかつドラマティックに攻める力作です。
1曲目から「ああ、ポールが戻ってきたんだなあ」となり、1990年2nd『IN THE HEART OF THE YOUNG』のようなコーラスを組み込んだ曲があるのもうれしい。
以下の太字11曲がおすすめです。
- Proud Desperado
- Heaven’s Falling
- Tears Of Blood
- Resurrect Me
- Voodoo Fire
- Broken Glass
- It’s Okay
- Stick The Knife In And Twist
- One Light To Burn
- Do Or Die
- Time Bomb
- It All Comes Back Around
- キップ・ウィンガー<Vo/B>
- レブ・ビーチ<G>
- ジョン・ロス<G>
- ロッド・モーゲンスタイン<Ds>
- ポール・テイラー<Key/G>
1. Proud Desperado
- 00:09~ 気が引き締まるかけ声…運動会でよく躍る「Dschinghis Khan」に似てる
- 00:39~ エフェクト処理の声
- 00:49~ サビ。 「Proud despe~ra~do~~」がクセになる
- 01:22~ きらびやかなポールのキーボードが楽曲を照らす。ちょっと「Without The Night」(1988年1st『WINGER』収録)の00:07~っぽい
- 02:31~ ギターがキーン! → 演奏にフェイントをかける
- 03:04~ ロッドのスネアの連打がかっこいい
- 03:42~ エフェクト声が入り、サクっと引き締める
「Down Incognito」(1993年3rd『PULL』収録)
- 「Proud despe~ra~do~~」
- 「Down incogni~to~」
キップは「オ~」で終わるメロディをかっこよく歌います。
ということでこちらも。
2. Heaven’s Falling
- 00:00~ WIG WAM「Shadows Of Eternity」(2021年5作目『NEVER SAY DIE』収録)のようななギター → ロッドのキリッとしたドラム → ポールの透明感のあるキーボード
- 00:59~ キップの「faiding awa~y」 → 『IN THE HEART OF THE YOUNG』のようなコーラスで「faiding awa~y」
- 01:22~ 1番にはなかったコーラス。適度に癒される
- 02:07~ キップの「I’m ho~lding on to yesterda~y」 →『IN THE HEART OF THE YOUNG』なコーラスの「I’m ho~lding on to yesterda~y」
- 02:25~ キップの歌声が伸びて、哀愁ギター・ソロ
- 03:03~ キップの歌が高音域になり、エフェクトがかかる → ヘヴィな演奏へ
- 04:05~ サビが終わってもキップがグイグイ歌う → 演奏パート → ロッドのドラムがいい感じに暴れ始める
3. Tears Of Blood
- 00:00~ シャープでメロディックなギター → ゆったり骨太な演奏。00:27から情のこもったフレーズも加わる
- 00:56~ サビに向けてのワクワク・タイム
- 01:05~ サビ。高音域による情熱的なメロディがさえる。2006年4作目『IV』収録の「Disappear」(00:35~)を想起
- 01:56~ 2回目のサビ。02:15からは1番になかったきれいなコーラスが加わる
- 02:34~ 一転して静かに。ささやき声×子供の声…予想外の展開にドキッ
- 03:48~ 中音域によるサビの歌メロ。ポールのキーボードも切なく美しい
4. Resurrect Me
- 00:00~ ラジオから流れてくるようなギター音 → 通常音になりグルーヴィな演奏
- 00:49~ ハーモニー → SEの流れが刺激的
- 01:03~ サビ。音域をグンと上げて「Resurrect Me」 → ギターが巻き舌のようにティロリロ
- 01:18~ キャッチーな「ウォ~オ~オ オ~オ」
- 03:19~ 「ウォ~オ~オ オ~オ」を今度は 「Come on, come on, come on」。ロッドのドラムがエキサイティング
- 03:57 ~ キップが高音域で「Re~surrect Me~~」
5. Voodoo Fire
- 00:00~ スローでヘヴィ
- 00:21~ キップがクネクネしながら歌う
- 00:54~ 「You’re breathing Voodoo Fire」が印象的なサビ
- 02:10~ 2番のサビが終わった直後にミステリアスなハーモニー(最高にかっこいい)。キップの高音が圧巻
- 02:27~ 重いギター音
- 02:35~ ほどほどに畳みかけて、ガッツある「フッ!」
- 02:58~ 音域を下げて「You’re breathing Voodoo Fire」
- 03:34~ 重い雰囲気が徐々に解消され、キップが「I gotta lo~ve you」
6. Broken Glass
- 00:00~ 美しく奥行きのある音像。ポールのキーボードがキラリ
- 00:47~ キップがソフトに歌い始める
- 01:21~ キップの声がよ~く伸びてサビ。感動的で切ないメロディ
- 02:13~ 清涼感のあるハーモニーが重なる
- 03:12~ 中音域を軸とした素敵な歌メロ
- 03:33~ キップが「fore~ver~~」と伸ばす → ポールのフワフワしたキーボード
- 03:49~ 高音域で泣くギター
- 04:23~ キップ、01:21よりさらに歌声を伸ばす → サビへ
- 05:07~ エンディング間近、ギターが再び泣く
7. It’s Okay
- 00:00~ ロッドがドラムをトントコ → トーキング・モジュレーターを駆使したクールな演奏
- 00:33~ サビ。印象的な「It’s okay now, it’s okay」
- 01:39~ キップ以外の歌声。おそらくレブかジョン
- 03:00~ キップの「’Cause we’re all living in a dream」→ 非日常的な「we’re all living in a dream」
「Generica」(『IV』収録)
トーキング・モジュレーターは「Generica」の02:14~でも登場。
こちらもなかなかかっこいいです。
8. Stick The Knife In And Twist
- 00:00~ ガツン!→ ドン!ドン!
- 00:10~ 『IV』収録の「Your Great Escape」っぽい
- 00:23~ 歌が入っても「Your Great Escape」
- 00:48~ サビ。『KARMA』収録の「Stone Cold Killer」(00:45~)に『IN THE HEART OF THE YOUNG』のゴージャスなコーラスを組み込んだ感じ
- 02:13~ キップが高音で「ア~~~」 → エキサイトさせる気満々のギター・ソロ
これは燃えます。
テンション上がります。
10. Do Or Die
- 00:00~ シリアスで神秘的
- 00:41~ 力強い「Fight!」
- 01:00~ 切ないサビ。01:12からキップが「Do」「Or」と歌い分けて「Di~e」と伸ばす
- 02:35~ 「Do」「Or」ときて、今度は中音域で「Di~e」
- 03:04~ アコースティック・ギター+トーンを下げてサビの歌メロ → 分厚いコーラスが重なる(いきなりくるので心の準備が必要)
- 03:33~ キップ、かなり高音域でキレッキレに「Do」「Or」「Di~~e」
11. Time Bomb
- 00:00~ スロー、怪しげ、ヘヴィ
- 00:33~ サビ。ミステリアスな歌メロ → ゴージャスなコーラスも加わる
- 02:26~ 「wi~~n」のコーラスが伸びて、「Taste your self-destruction」にエコーがかかる
- 02:38~ 芯の太いフレーズで迫るギター・ソロ
『PULL』収録の「Junkyard Dog (Tears On Stone)」をスローにした感じです。
12. It All Comes Back Around
ラストは『KARMA』収録の「Witness」を想起させるナンバー。
円熟味が増した「In The Hear Of The Young」(『IN THE HEART OF THE YOUNG』収録)とも形容できます。
- 00:00~ 切ないピアノ+ソフトなキップの歌
- 00:35~ 「ハ~ア~ア」
- 00:47~ 厚みのある劇的な演奏へ
- 01:52~ ゴージャスな「へ~エ~エ」(00:35~のメロディ)
- 03:37~ 高音域のギター・ソロ。バックではポールのキーボードがキラリ
- 04:09~ 「へ~エ~エ」 → キップが張り上げて伸ばす。圧巻
- 05:03~ エモーショナルなギターを軸とした演奏パート。最初は中音域中心 → 徐々に高音域にシフト。06:07から速弾きに
- 06:35~ 清らかなコーラスとキップの「It All Comes Back Around」
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