TRIVIUMの10作目『IN THE COURT OF THE DRAGON』が2021年10月20日にリリースされました。
圧巻の作品です。
EMPERORのイーサーンが作曲したイントロ「X」から強靭な「In The Court Of The Dragon」に突入する形でスタートする『IN THE COURT OF THE DRAGON』。
続く「Like A Sword Over Damocles」でさらに攻撃力を増していきます。
おすすめ曲をピックアップしながら、聴きどころを紹介していきます。
『IN THE COURT OF THE DRAGON』の収録曲とおすすめ曲
以下の太字の6曲がおすすめです。
■TRIVIUM/IN THE COURT OF THE DRAGON (2021年)
- X
- In The Court Of The Dragon
- Like A Sword Over Damocles
- Feast Of Fire
- A Crisis Of Revelation
- The Shadow Of The Abattoir
- No Way Back Just Through
- Fall Into Your Hands
- From Dawn To Decadence
- The Phalanx
メンバー
- マット“キイチ”ヒーフィー<Vo/G>
- コリー・ビューリー<G>
- パオロ・グレゴリート<B>
- アレックス・ベント<Ds>
おすすめ曲のレビュー
レビュー内に記載されている時間は、曲をフル再生した場合の表記です。
3. Like A Sword Over Damocles
ヘヴィで勇壮なイントロにワクワクします。
その後疾走していき、サビではミドル・テンポになります。
アグレッシヴに展開し、サビでは魅力的なメロディを聴かせるのがうまいTRIVIUMですが、この「Like A Sword Over Damocles」で早くも極上メロディが炸裂。
勇ましく力強いアプローチで、聴いていて体が熱くなります。
4. Feast Of Fire
メロディアスなギターのイントロでスタートするミディアム・テンポの骨太ナンバー。
パワフルでキャッチーです、
マット“キイチ”ヒーフィー<Vo/G>の力強いヴォーカルが見事。
そして、その背後でメロディアスに訴えかけてくるギターが輝きを放っています。
5. A Crisis Of Revelation
マットが特にお気に入りとして挙げている曲でもあります。
突進力あるナンバーでスラッシュ・メタルっぽいリフが興奮を誘います。
ヴォーカルは、スクリーム主体で進んでいき、メロディアスなクリーン・ヴォーカルが絡んでくる構成。
演奏もすごいです。
アグレッシヴかつメロディアスなギター・ソロは絶品だし、その後もゾクゾクするようなインスト・バトルでドキドキさせてくれます。
凄まじい迫力です。
7. No Way Back Just Through
イントロ「X」を除けばアルバムの中で最短(3分53秒)の曲。
鋭角的なギター・サウンドをベースに疾走していき、ANNIHILATORっぽいアプローチをみせます。
マットはクリーン・ヴォーカル中心で、魅力的なメロディをパワフルに歌い上げています。
02:15以降さらに激しくなっていく曲調もナイスです。
8. Fall Into Your Hands
長さ7分45秒。
アルバムの中では最長の曲です。
メロディアスなイントロにドキドキします。
その後疾走していき、スクリームで興奮を誘い、そして絶品のサビに突入。
サビは劇的な展開をみせ、極上メロディの背後で時折覗かせるキーボードがまた感動を誘います。
アグレッシヴな曲調を軸にしながらもテンポを変えて進行していく02:55からのパートも刺激的。
そしてまた感動的なサビに戻ります。
圧巻の7分45秒です。
10. The Phalanx
アルバムのラストを飾るナンバー。
7分15秒の尺で「Fall Into Your Hands」に次ぐ長さ。
「The Phalanx」は2008年作『SHOGUN』のセッションン時にボツになったのを再度レコーディングした曲。
特に『SHOGUN』の「Down From The Sky」に似ています。
「Down From The Sky」がドラマティックになった感じで、サビでのマットの伸びのある力強いヴォーカルが圧巻です。
03:10からのアプローチも絶品。
スリリングなインストにマットのスクリームが絡むという熱い展開です。
最後はマットの魂のこもった伸びのある素晴らしいヴォーカルで幕を閉じます。
総評
TRIVIUMの10作目『IN THE COURT OF THE DRAGON』を紹介しました。
アグレッシヴなサウンドを軸としつつ、メロディアスなアプローチが至る所に散りばめられた濃密なアルバムです。
スクリームとクリーンを歌い分けるマットのヴォーカルの表現力もすごいです。
「The Shadow Of The Abattoir」(7分11秒)「Fall Into Your Hands」(7分45秒)「The Phalanx」(7分15秒)と7分台の曲が3曲あるのも大きな特徴。
劇的な要素が増しているのもうれしいです。
また、「Feast Of Fire」や「No Way Back Just Through」のようにコンパクトに攻める曲も配置し、作品全体にアクセントを持たせる構成も上手いです。
そして、余韻を残す「The Phalanx」の終わり方が本当に素晴らしい。
攻撃的で劇的、そして美しいアルバムです。
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