SAXON『CARPE DIEM』

英国のSAXONが23作目『CARPE DIEM』を2022年2月16日にリリースしました。

エネルギーに満ちあふれた熱い1枚ですので、おすすめ曲を挙げながら聴きどころを紹介します。

『CARPE DIEM』の収録曲とおすすめ曲

下記の太字の7曲がおすすめです。

■SAXON/CARPE DIEM (2022年)

  1. Carpe Diem (Seize The Day)
  2. Age Of Steam
  3. The Pilgrimage
  4. Dambusters
  5. Remember The Fallen
  6. Super Nova
  7. Lady In Gray
  8. All For One
  9. Black Is The Night
  10. Living On The Limit
  11. Killing Ground (London 2016)

メンバー

  • ビフ・バイフォード<Vo>
  • ポール・クィン<G>
  • ダグ・スカーラット<G>
  • ニッブス・カーター<B>
  • ナイジェル・グロックラー<Ds>

『CARPE DIEM』は、ビフ・バイフォード<Vo>とアンディ・スニープによる共同プロデュース。
ミックスとマスタリングはアンディが担当しています。

おすすめ曲のレビュー

レビュー内に記載されている時間は、曲をフル再生した場合の表記です。

1. Carpe Diem (Seize The Day)

ドラマティックなイントロとアクセントをつけながら徐々に気分を高めてくるドラムにワクワク。
そして、ビフ・バイフォード<Vo>のハイ・トーンが入っきてスタートします。

もうこれだけで「よっしゃあ!」な感じです。

湿り気がありながらもエッジの効いたギター・リフを軸に展開するガッツあふれるサウンドで、そこにビフのエネルギッシュなヴォーカルが乗るドライヴ感満点のナンバー。

曲のタイトルを繰り返すキャッチーなサビが心地良くて、聴いていてクセになります。

2. Age Of Steam

重厚でメロディックなギターが心地良い勢いあるナンバーで、ビフのエネルギッシュなヴォーカルが冴えます。

歌メロにダイナミックさが増すサビの展開もスリリング。

そして02:13からのギター・ソロがまたクール。
演奏でも魅了します。
特に02:44からのフレーズが快感です。

3. The Pilgrimage

キラー・チューンです。

劇的なオープニング(00:00~00:51)にやられます。
ここでもうノックアウトです。

厳かな雰囲気に満ちたハードなサウンドを背に堂々としたパフォーマンスを繰り広げるビフが素晴らしい。

歌メロは切なさと美しさが同居した絶品の展開。
03:36からのエモーショナルなギター・ソロもすごいです。

訴えかけるような哀愁あるビフのヴォーカルに続く05:27からの泣きのフレーズにも涙。
エンディングまで感動の震えが止まりません。

6. Super Nova

ハードなリフに心地良いメロディックなフレーズが重なり、ビフの熱い歌が乗る勢いあふれるナンバー。

サビの「Super Nova」のかけ声が頼もしくて快感。

01:53からスロー・ダウンしギター・ソロに移行しますが、この演奏パートがいいアクセントになっています。
ギター・ソロ自体は進むにつれてエネルギッシュになっていき、その後、序盤の勢いある曲調に戻ります。

そして「Super Nova」のかけ声で再びエキサイトさせてくれます。

熱いです。

7. Lady In Gray

勇壮なコーラスが印象的なスロー・ナンバー。

始まりの00:12でこのフックあるコーラスが登場するので、ここで虜になります。

ビフは魅力的な歌メロを堂々かつていねいに歌い上げます。

02:20からミステリアスになるのですが、ここでのビフのヴォーカルがまた圧巻。
そして、その後ろで奏でる泣きのギターも最高で、そこからエモーショナルなソロに突入します。

04:20からのストリングスもいいスパイス。

濃いです。

8. All For One

DIO「Stand Up And Shout 」(1983年1st『HOLY DIVER』収録)っぽいリフでスタートするハイエナジー・ナンバー。

「Super Nova」系統ですね。

「Super Nova」も曲のタイトルのかけ声がキマッていますが、この「All For One」も同様。

「All for one, one for all」のサビの歌メロがクールです。

サビの後の01:48からのギター・ソロもテンションが高くて最高。

この「かっこいいサビ→エキサイティングなギター・ソロ」の流れは03:07からも体験できます。

10. Living On The Limit

本編ラストは疾走ナンバー。

最後にこんなかっこいい曲を持ってくるとは!

最高です。

名作『WHEELS OF STEEL』(1980年2nd)のオープニングを飾った名曲「Motorcycle Man」を想起させます。

燃料を使っても使っても新たなエネルギーが醸成され、有り余ったのを最後に使い切ってスパートをかけたような感じのアゲアゲ・ナンバーです。

こういった勢いあるナンバーを最後に配置する曲順構成に拍手です。

総評

SAXON『CARPE DIEM』の聴きどころを紹介しました。

以下が特徴として挙げられます。

  • 「Carpe Diem (Seize The Day)」「Super Nova」「All For One」など、曲名を繰り返し歌うサビのメロディが秀逸
  • ドラマティックなアプローチも絶品。特に「The Pilgrimage」は胸アツ
  • ビフ・バイフォード<Vo>のエネルギッシュな歌唱が光る
  • エモーショナルなフレーズや泣きメロを奏でるギターも見事

キャリア45年の大ベテランのSAXON。

『CARPE DIEM』の楽曲からは、長年シーンに貢献してきたバンドの凄味が感じられます。

伝わってくるオーラがハンパない。

同時に、若々しくてエネルギッシュ。

『CARPE DIEM』はバンドの芯の太さを感じることのできる傑作です。

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