RONNIE ROMERO『TOO MANY LIES, TOO MANY MASTERS』

ロニー・ロメロの『TOO MANY LIES, TOO MANY MASTERS』のレビューです。

2023年9月15日にリリースされました。

ソロ作品としては『RAISED ON RADIO』(2022年)と『RAISED ON HEAVY RADIO』(2023年)に続く3作目。

前2作はカヴァー・アルバムでしたが、今回は全曲オリジナルとなります。

ロニーの熱唱が生かされたエネルギッシュ・ナンバーに加え、怪しい雰囲気の曲や演奏パート(DREAM THEATERに似たフレーズ)でエキサイトさせる曲もあり。

ロニーが歌ったELEGANT WEAPONS『HORNS FOR A HALO』(2023年1st)も少しチラつきます。

『HORNS FOR A HALO』ではスローな曲が充実という意外性に魅了されましたが、今作でも想定外の面白さを味わえます。

【メンバー】
ロニー・ロメロ<Vo>
ホセ・ルビオ<G>
ハビ・ガルシア<B>
アンディ・C<Ds>
フランシスコ・ギル<Key>

以下の7曲がおすすめです。

1. Castaway On The Moon

  • 00:02~ グルーヴィに出発進行
  • 00:26~ エキサイティングな速弾きギター
  • 00:57~ 「castaway」と跳ねて「On the moo~~n」とキャッチーに伸びる

適度に体を温めてくれるオープニング・ナンバーです。

ロニーの歌は要所要所で伸びたり音域が上がったりしますが、まだエネルギーはセーブ気味。

曲中繰り返される「On the moo~~n」の歌メロが印象に残りますが、サビに入る時に曲名の1語目「castaway」を入れてくるところがいいですね。
曲のタイトルを切り分ける唱法が効いています。

2. Mountain Of Light

スローでドッシリとしたナンバーです。

「ウォーミングアップ的な”Castaway On The Moon”の後に早くもここでクールダウン?」となりますが、これはこれでなかなか快感。

ヘヴィなサウンドから心地良い涼風が吹き抜けます。

ロニーの歌も音像に見事にフィット。
グイグイ迫りながらも01:25~のように時折声を伸ばす攻めが効いています。

派手さはありませんが、かっこいいです。

5. Girl, Don’t Listen To The Radio

冒頭で述べた「怪しい雰囲気の曲」です。

  • 00:00~ SE+ヘヴィな演奏。ちょっとカオス
  • 00:18~ グルーヴィに
  • 00:35~ ロニー、低空飛行
  • 00:50~ 不気味なコーラスがず~~~っと

  • 01:22~ ロニー、邪悪な吐き捨て
  • 01:53~ 歪んだ演奏

  • 03:27~ メランコリック

歌も演奏も闇を抱えていてます。

00:50~が特にツボ。
音程がズレるギリギリのラインで長時間続きます。
安定感のあるロニーの歌と対照的に表現されてるのがまたいいんですよね。

03:27~も面白い。
それまでも視界不良なのにさらに暗雲が垂れ込めます。

7. Not Just A Nightmare

  • 00:00~ 骨太で勢いよく
  • 00:23~ ロニー、熱唱
  • 00:41~ 「サビに向けて用意はいいか?」的
  • 00:51~ 絶品のサビ。「Hunted by sha~dows at night」と高音域に伸びていき、その後音域が下がる。

オープニングの「Castaway On The Moon」から溜めていたエネルギーをここでようやく解放といった感じです。

00:23~のロニーの歌やサビの展開は「そうそう、これ!これ!」となること間違いなし。
最高です。

サビ前にいったん引く00:41~も見事ですね。

ELEGANT WEAPONS「Do Or Die」をさらにアツくしたようなナンバーです。

8. A Distant Shore

怪しいナンバー第2弾です。

ゆらゆらしたロニーのVoが印象的。

00:13の歌い出しから「あれ?どうなるの?これ」となり、どんどん引き込まれていきます。

つかみどころのない歌メロが続きますが、歌ってるのは実力者のロニー。

「不安定なメロディを安心して聴いてられる」という貴重な体験をできます。

9. Chased By Shadows

冒頭で触れた「演奏パート(DREAM THEATERに似たフレーズ)でエキサイトさせる曲」がこれです。

  • 00:00~ ダダダン → ミステリアス&スローに進行

  • 02:06~ サビ。劇的さが増す。「Chased By Sha~~do~~ws」と伸ばすメロディが心地良い
  • 02:28~「they want you to~~」に「気持ちが落ち着くなあ」と思っていたら…
  • 02:31~ 「deead」と共に雰囲気が変わる。DREAM THEATER「The Ytse Jam」(1989年1st『WHEN DREAM AND DAY UNITE』収録)の00:16~っぽい
  • 03:12~ 高音域を区切るギター

  • 04:33~ 再びサビへ
  • 05:19~ 「they want you to~~ dea~~d」と伸ばしてエンディング

やはりハイライトは02:31~。

この演奏パートがあるからこそ、2回目のサビ(04:33~)がより一層輝きます。
「サビに戻ってきた」感が強まりますし、05:19~では不思議な安堵感に包まれます。

10. Vengeance

アルバムの中で最速のナンバーです。

「ラストなのでロニーも高音域を絡めてガツンといくか」と思いきや、中音域の範囲内でアクセントをつけながら歌うスタイル。
このちょっとした意外性がナイスです。

曲名を伸ばしながら歌うサビもかっこよく、

  • 1回目(01:06~)と2回目(01:45~)で段階的に音域を上げる
  • でも高音域にはいかず

といったアプローチが秀逸です。

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