PRAYING MANTIS『KATHARSIS』

PRAYING MANTISの11作目『KATHARSIS』が2022年1月28日にリリースされました。

歌と演奏の両方で極上メロディが炸裂する力作ですので、本記事で紹介します。

メンバーは2015年9作目『LEGACY』から同じ。
下記ラインナップです。

  • ティノ・トロイ<G/Key>
  • クリス・トロイ<B/Key>
  • ジョン・クパルス<Vo>
  • アンディ・バージェス<G/Key>
  • ハンス・イン・ツァント<Ds>

以下が特徴として挙げられます。

  • ほとんどの曲が出だしでノックアウトされる
  • 歌もギターも哀愁・泣きのメロディが目白押し
  • ジョン・クパルス<Vo>の骨太の声による表現力豊かな歌唱が絶品
  • ジョン加入(『LEGACY』)以降では最高傑作

『KATHARSIS』の収録曲とおすすめ曲

以下の太字の10曲がおすすめです。

■PRAYING MANTIS/KATHARSIS (2022年)

  1. Cry For The Nations
  2. Closer To Heave
  3. Ain’t No Rock N Roll In Heaven
  4. Non Omnis Moriar
  5. Long Time Coming
  6. Sacrifice
  7. Wheels In Motion
  8. Masquerade
  9. Find Our Way Back Home
  10. Don’t Call Us Now
  11. The Devil Never Changes

おすすめ曲のレビュー

レビュー内に記載されている時間は、曲をフル再生した場合の表記です。

1. Cry For The Nations

切なく美しいピアノと泣きのギターが絡む演奏をバックにジョン・クパルス<Vo>のメロディアスなヴォーカルが響き渡る最高のメロディアス・ナンバーです。

伸びがあって哀愁味を漂わせるジョンの声質はこういったメロディックな音像がよく似合います。

02:48からのギター・ソロも絶品。
そして、身に染みるギターのフレーズの後ろで鳴り響くピアノがさらに感動を高めてくれます。

以降はヴォーカルと演奏パートで感動的なフレーズを畳みかけてくるのですが、この構成も圧巻です。

2. Closer To Heaven

感動的なピアノをバックにジョンが歌い出す最初のところでノックアウト必至です。

以降も表現力豊かなジョンのヴォーカルが冴えます。

泣きのギターとジョンのエネルギッシュなヴォーカルが交互に攻めてくる01:50あたりからの展開が絶品です。

3. Ain’t No Rock N Roll In Heaven

曲のタイトルをコールする印象的な歌メロで始まる曲。

グルーヴ感のある骨太ナンバーでジョンの力強いヴォーカルが見事にフィット。

エネルギッシュでハードなギターも気分を高めてくれます。

がっしりとした感じの熱い曲です。

アルバムの中では哀愁メロディが抑えめのナンバーですが、逆にこれがいいアクセントになっています。

4. Non Omnis Moriar

「Closer To Heaven」同様、出だしでノックアウト。
泣きのギターが胸に響きます。

序盤はややリズミカルな感じで、サビでは安堵感を得られるようなメロディが展開されます。

01:20からのツイン・リードが最高で、このフレーズが何度か繰り返されるのだからたまらない。
03:00でギター・ソロが始まり、03:19からハーモニーが加わるところも絶品。

この「Non Omnis Moriar」は後半が特におすすめです。

5. Long Time Coming

ポップ感覚が心地良いドラムが入り泣きのギターでスタート。

これも出だしにやられます。

やや明るい雰囲気の曲調がナイスで、ジョンのヴォーカルも開放感に満ちています。
サビではやや哀愁味が加わり、このあたりのメロディのアクセントのつけ方がうまいですね。

体に染みこむギターのフレーズを歌メロと一緒に絡めてくる02:23や03:26からのアレンジにもグッときます。
さらにメロディアスなギターで畳みかけてくる03:42からの流れも最高。

透明感に満ちたメロディアス・ナンバーで曲が進むほど魅力的なフレーズが増えていきます。

6. Sacrifice

スローなバラード調の曲。

最初のドラムの後に流れてくるギターが素晴らしすぎます。
そしてジョンのエモーショナルなヴォーカルが入りその後ろで切なくピアノが鳴り響きます。

00:54までの前半の流れが特に秀逸。

以降は前半で展開した歌メロを軸に進行していき、その後に絶品のギター・ソロが続きます。

そのギター・ソロは、03:11からと04:21から。
伸びのある泣きのフレーズがゆっくりと体に染みこんできます。

すごい説得力。

7. Wheels In Motion

ピアノと泣きのギターで始まるメロディアス・ナンバー。

これも最初でノックアウトされます。

ジョンの切ない歌メロと背後で鳴り続けるメロディアスなギターが涙を誘います。

「ギターがずっと泣いている」という表現が当てはまります。

キーボードとギターが魅力的なフレーズを放つ02:59からの演奏パートにも「お!」となりますし、コーラスも絡めて攻めてくる04:01でのアレンジも見事です。

8. Masquerade

同じく最初のフレーズでやられます。

00:20から泣きのギターが入ってくるところなんてもうヤバいです。

切なく美しいギターをバックにジョンがエモーショナルな歌を披露します。

ジョンの歌が終わると同時に01:21から入ってくるツイン・リードも素晴らしい。

02:24からは泣きのギターとジョンのエネルギッシュな歌が交互に展開され、歌とギターのよる哀愁メロディのマジックを体験できます。

演奏自体が少しずつダイナミックになっていく構成もエキサイティングです。

9. Find Our Way Back Home

切ないピアノをバックにジョンのヴォーカルが入る出だしが素晴らしい。
ここは「Closer To Heaven」に似ていますね。

ということでこの「Find Our Way Back Home」も最初でKOです。

ポジティヴで透明感に満ちた歌メロが展開され、徐々に気分が高まっていく曲構成。
02:05からのジョンの伸びのヴォーカルとギターの絡みなんかはもう最高です。

演奏にややハードさが増し04:06からコーラスが加わるところにも胸が高まります。

10. Don’t Call Us Now

絶品の泣きのギターでスタート。

これも最初でノックアウトです。

曲調はややリズミカルで、ジョンの表現力の高いヴォーカルにキャッチーなコーラスが被さります。
そして、コーラスは分厚く哀愁味があり、しかも長時間続くという最高の展開。

02:57からの演奏パートは、それまでの雰囲気と異なりメルヘンチックな感じになるので面白いです。
さらに04:09からはエモーショナルなギター・ソロ。

そして、04:56からはアップ・テンポになり、絶品のツイン・リードへ。

どんどん引き込まれていきます。

総評

PRAYING MANTIS『KATHARSIS』の聴きどころを紹介しました。

曲の始まりで虜になり、曲本編でも絶品のメロディに魅了される。
そんな曲が多くを占めます。

「Cry For The Nations」「Closer To Heaven」「Wheels In Motion」など、ピアノを効果的に用いた曲構成も見事。

ジョン・クパルス<Vo>の太い声による表現力豊かなヴォーカルも、哀メロ炸裂の演奏パートに見事にハマっています。

ジョンがこれまで歌った『LEGACY』(2015年)『GRAVITY』(2018年)と比べても、歌と演奏でのメロディの充実度は間違いなく過去最高。

『KATHARSIS』はジョン加入以降の最高傑作です。

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