マグナス・カールソンが主宰するMAGNUS KARLSSON’S FREE FALLの4作目『HUNT THE FLAME』のレビューです。
2023年4月14日にリリースされました。
濃密な楽曲構成で、歌と演奏もKOパンチの嵐。
特に1曲目とラストがすごいので聴き終えた後の充実感がすごいです。
プロジェクト初参加のシンガーが多いのも魅力の1つ。
以下の太字7曲がおすすめです。
- Hunt The Flame (feat. Alexander Strandell)
- You Can’t Hurt Me Anymore (feat. Jakob Samuel)
- Thunder Calls (feat. James Durbin)
- Break Of Dawn (feat. Kristian Fyhr)
- Far From Home (feat. James Robledo)
- Night Bird (feat. Michael Eriksen)
- Holy Ground (feat. Girish Pradhan)
- Following The Damned (feat. Raphael Mendes)
- The Lucid Dreamer (feat. Terje Haroy)
- Demons Of Our Time (feat. Jake E)
- Summoning The Stars (feat. Antti Railio)
- マグナス・カールソン<G/B/Key/Backing Vocals>
- アンダース・ケラーフォース<Ds>
- アレクサンダー・ストランデル<Vo:ART NATION, CROWNE>
- ヤコブ・サミュエル<Vo:元THE POODLES>
- ジェームズ・ダービン<Vo:QUIET RIOT>
- クリスティアン・フィール<Vo:SEVENTH CRYSTAL, GINEVRA>
- ジェームズ・ロブレド<Vo:SINNER’S BLOOD>
- ミカエル・エリクセン<Vo:CIRCUS MAXIMUS>
- ギリッシュ・プラダン<Vo:GIRNISH AND THE CHRONICLES>
- ラファエル・メンデス<Vo:ICON OF SIN>
- ターヤ・ハロイ<Vo:PYRAMAZE, MANTRIC MOMENTUM>
- ジェイク・E<Vo:CYHRA>
- アンティ・ライリオ<Vo:元CELESTY>
1. Hunt The Flame (feat. Alexander Strandell)
ヴォーカルはアレクサンダー・ストランデル<ART NATION, CROWNE>。
いきなりキラー・チューンです。
- 00:00~ 適度に刺激的なテケテケ → ダイナミズムに満ちた演奏へ
- 00:35~ マグナスのピロピロ速弾き
- 00:45~ アレクサンダーが歌い始める。即効性のある歌メロ。ここでKO
- 01:18~ サビ。高揚感のあるメロディ。薄めのコーラスがアレクサンダーのスリムな声にぴったり
- 02:03~ 1番よりハーモニーが強調されて2番へ。ますますグッとくる
- 02:50~ 2回目のサビの途中でアレクサンダーの声が骨太になる。かっこいい
- 03:28~ アレクサンダーの「Yeah~~」と共にマグナスのギター・ソロへ。泣き!泣き!泣き!涙腺刺激しまくり
- 04:15~ アレクサンダーのソフトな歌 → 素敵すぎる音域の転換 → 絶品の「フ~」 → アンダースのドラムがソフトに迫ってきてサビ
- 05:41~ アレクサンダー、圧巻のハイトーン
2. You Can’t Hurt Me Anymore (feat. Jakob Samuel)
ヴォーカルは元THE POODLESのヤコブ・サミュエル。
- 00:00~ 不穏 → 神聖なイントロ
- 00:20~ エレクトリックな演奏へ。アンダースの叩きつけるドラム+マグナスの哀愁フレーズにやられる
- 00:39~ ヤコブがソフトに歌い始める
- 00:55~ ヤコブ、少し熱量が増す。バックでマグナスのギターがかすかにピロピロ
- 01:12~ サビ。キャッチーで共感度が強め。THE POODLES的なメロディにホッとしてガッツポーズ
- 03:09~ マグナスのギター・ソロ。高音域中心に泣きのフレーズが展開
- 03:43~ 重厚になってピロピロ度が増す
- 03:58~ ヤコブの歌メロが染みる…1回のみの貴重なパート
- 04:56~ ヤコブの高音がアツい
ヤコブは2015年2作目の『KINGDOM OF ROCK』収録の「Out Of Dark」でも歌っています。
こちらもアルバムの2曲目。
アッパー要素が強めです。
3. Thunder Calls (feat. James Durbin)
ヴォーカルはジェームズ・ダービン<QUIET RIOT>。
大げさすぎないシンフォニックなアレンジが絶妙です。
- 00:15~ アンダースのツーバス・ドコドコを軸にしたシャープな演奏にドキドキ → 00:29からマグナスがピロピロ
- 00:31~ 泣かせる気強めのジェームズの歌
- 01:02~ 再びドコドコ演奏。シンフォニックさが適度に加味
- 01:17~ ジェームズの伸びのある歌を堪能できるサビ。結構長時間続くのでうれしい
- 03:20~ ヘヴィさが増す → 勇壮なコーラスに気持ちが引き締まる
- 03:33~ マグナスのメロディックなフレーズで畳みかけ
- 05:05~ ジェームズの高音域がすごい
4. Break Of Dawn (feat. Kristian Fyhr)
ヴォーカルはクリスティアン・フィール<SEVENTH CRYSTAL, GINEVRA>。
- 00:00~ シリアスな雰囲気の中でキラリ
- 00:21~ 重厚な演奏 → マグナスのエモーショナルなフレーズが重なる
- 00:50~ クリスティアンのメロディアスな歌。アクセントのつけ方が独特
- 01:30~ クリスチャンの音域が上がる。演奏に躍動感が増す
- 01:39~ 歌で少し焦らす → 最高級のサビへ
- 03:05~ 叙情的パート
- 03:14~ ドラマティックさが増す
- 03:24~ 疾走
- 03:34~ マグナスのギター・ソロ。進行するにつれてテンションが上がっていく
- 04:03~ クリスティアンの声にエフェクトがかかり、サビ
6. Night Bird (feat. Michael Eriksen)
ヴォーカルはCIRCUS MAXIMUSのミカエル・エリクセン。
「CIRCUS MAXIMUSの曲にマグナスがゲスト参加するとこうなる」的な極上ナンバーです。
- 00:00~ マグナスのメロディックなギター → ドーン! → 遠慮気味にテクニカル
- 00:30~ ミカエルが伸びのある歌で魅了。物悲しく美しい
- 00:51~ いったんテンポがアップ
- 01:01~ 再び速度を落として、哀愁炸裂のサビ。CIRCUS MAXIMUS「Game Of Life」(3作目『NINE』収録)のサビで声が伸びるところ(01:29~)を少し想起
- 02:26~ ミカエルの高音が伸びる → マグナスの印象的なフレーズ → ミカエルの「Yeah」 → マグナスのソロにエンジンがかかる
- 04:25~ わりと引っ張るエンディング
10. Demons Of Our Time (feat. Jake E)
ヴォーカルは元AMARANTHE~現CYHRAのジェイク・E。
ジェイクの歌が絶品です。
- 00:00~ 近未来風のイントロ
- 00:15~ 哀愁度が増したAMARANTHE
- 00:32~ いい感じにキーボードが舞う
- 00:34~ 低音域を中心に緩急をつけるジェイクの歌。00:49からは優しいハーモニーも
- 00:56~ 歌メロの音域が上がり、ドキドキ
- 01:19~ テンポがあがってサビ。充実しまくりのメロディ展開にうれしくなる
「マグナス、今度はエリーゼ・リード<Vo:AMARANTHE>と共演してほしい」
聴き終えた後はそんな気持ちになります。
11. Summoning The Stars (feat. Antti Railio)
ヴォーカルは元CELESTYのアンティ・ライリオ。
ヘッドライナー級のパフォーマンスです。
- 00:00~ ダークでメランコリック
- 00:26~ マグナスの哀愁ギターが加わる
- 00:52~ シャープかつ劇的に
- 01:02~ アンティの歌がフェードイン。静 → 動への切り替えが秀逸
- 01:30~ 再度スローになる。アンティの歌にうっとり
- 01:42~ サビ。アルバムのラストにぴったりのドラマティックなメロディ展開
- 03:25~ アンティの声が伸びて徐々に音量が下がる → 劇的な演奏の中で物悲しいフレーズが響く
- 03:51~ 雰囲気が変わりヘヴィに
- 04:06~ マグナスのエネルギッシュな高音域ギター・ソロ
- 04:33~ 神秘的になり、またまたアンティにうっとりさせられる → サビ
- 05:32~ サビのメロディを高音域でアレンジ。センス最高
- 05:50~ アンティの声が伸びて音域が徐々に下がる
- 06:15~ 00:52のパートになり、力強いエンディングへ
アンティは、元SONATA ARCTICA~現THE DARK ELEMENT/CAIN’S OFFERINGのヤニ・リマタイネン<G/Key>の1stソロ『MY FATHER’S SON』にも参加。
ラストの「My Father’s Son」で素晴らしい歌を披露しています。
「Summoning The Stars」と「My Father’s Son」を聴くと、「アンティは、ドラマティック・メタル・プロジェクトを締めくくるのにピッタリ」という思いが強まります。
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