KAMELOTの13作目『THE AWAKENING』のレビューです。
2023年3月17日にリリースされました。
2018年の『THE SHADOW THEORY』に引き続き今回も傑作。
ドラマティックなサウンドを軸としながらもシリアスさや邪悪さをうまく溶け込ませた劇的メタルが展開されます。
10曲目の「New Babylon」には、EPICAのシモーネ・シモンズ<Vo>とAD INFINITUMのメリッサ・ボニー<Vo>が参加。
シモーネは高音の美声、メリッサはクリーンとグロウルの両方で魅了してくれます。
陽と陰のバランスが絶妙な音像。
「New Babylon」を含む以下の太字12曲がおすすめです。
- Overture (Intro)
- The Great Divide
- Eventide
- One More Flag In The Ground
- Opus Of The Night (Ghost Requiem)
- Midsummer’s Eve
- Bloodmoon
- NightSky
- The Looking Glass
- New Babylon
- Willow
- My Pantheon (Forevermore)
- Ephemera (Outro)
- トミー・カレヴィック<Vo>
- トーマス・ヤングブラッド<G>
- ショーン・ティブベッツ<B>
- アレックス・ランデンバーグ<Ds>
- オリバー・パロタイ<Key>
1. Overture (Intro)
次に劇的疾走曲が控えていることを期待させるイントロです。
- 00:00~ ダークで儀式的
- 00:25~ 徐々にシンフォニック度が増す。そのままメタリックになるかと思っていたら…
- 01:09~ いったん静かになってオリバーのピアノ…
2. The Great Divide
- 00:00~ アレックスのパワフルなドラムと共にガッツポーズ級のメロディック・メタルがスタート
- 00:27~ アレックスのかっこいいドラムの刻み → トミーのうねりのあるセクシー・ヴォイスが入り「ああ、KAMELOTだ」となる
- 01:05~ トーマスのさりげなくメロディックなギターが気持ちを上げてくれる
- 01:12~ 勇壮でキャッチーなサビ
- 02:17~ ほっとするようなトミーの歌メロ(1番にはないアプローチ)…ギターの旋律とも見事な化学反応
- 03:20~ オリバーのきれいなピアノ+トミーのムードある歌唱。低音域も効いていて◎
3. Eventide
- 00:00~ サスペンス的に始まり、00:11からドラマティック・メタルに躍進
- 00:36~ オリバーのピアノがキラリ → 厚みのあるギターが鳴り、トミーが光沢のある声で歌い始める。アクセントをつけた歌唱が見事
- 01:07~ サビ。魅力的な歌メロが伸びる → 01:33からは邪悪な声が絡む
- 02:35~ メロディックな千切り → 邪悪な声再び
- 02:56~ アレックス、バスドラの連打 → トミーの緩急あるVo → いったん静かになって、オリバーの美しいピアノとトミーのソフトな歌 → 再び重厚な演奏へ
4. One More Flag In The Ground
- 00:00~ 神秘的な雰囲気 → 00:13から曲名がコールされてスタート
- 00:31~ リズミカルで重厚な演奏をバックにトミーが曲線グラフを描くように歌い始める
- 00:58~ サビ。00:13の歌メロが展開し、コーラスもより力強くなる
- 02:21~ トーマスのギター・ソロ。適度にエネルギッシュなフレーズがいい感じに体を温めてくれる
- 03:23~ 高音域のヴォーカルが重なる
- 03:37~ ライド・シンバルがキンキン響く
5. Opus Of The Night (Ghost Requiem)
チェロ奏者のティナ・グオ参加のメロディック・メタル・チューンです。
- 00:00~ まるでアルバムのオープニングのよう
- 00:32~ トーマスの口ずさめるギター
- 00:54~ トミーが緩急をつかながらムーディに歌う
- 01:21~ サビ。「Phantom Divine (Shadow Empire)」(2018年12作目『THE SHADOW EMPIRE』収録)のサビ(00:58~)を思わせる
- 03:10~ ティナのチェロをベースにしたミステリアスでドラマティックな音像。アレックスのドラムがドンドン
- 03:26~ トーマスのエモーショナルなギター
- 03:45~ トミーの高音域を交えた歌唱
- 04:03~ 神聖な女性コーラス → トミーのリード・ヴォーカルをはさみ「Phantom Divine (Shadow Empire)」なサビ
- 04:40~ トミーの高音が伸びる
- 04:58~ 曲がスローになり、トミーもムーディに
- 05:12~ キラキラ美しくなり… 05:23からド~ン → 悲壮感を漂わせて終わる
6. Midsummer’s Eve
この曲にもティナが参加。
こちらは包容力あふれる美しい曲です。
- 00:00~ ティナの物悲しいチェロ
- 00:20~ 美しいピアノと優しく包み込むようなトミーの歌唱(裏声になりそうな00:42~の表現力にも脱帽)
- 01:04~ サビ。トミーの音域が上がる。熱い、染みる、涙腺刺激
- 02:39~ ティナのチェロが舞う
- 03:00~ ちょっと千切りっぽくなり、雰囲気が変わる…ティナ効果抜群
- 03:25~ ピアノ+トミーの歌(声の切り替えが上手すぎ)
- 03:44~ 高音域の歌が絶妙にハモるサビ
7. Bloodmoon
- 00:00~ ミステリアスでスリリング
- 00:17~ 重厚な演奏
- 00:35~ トーマスのかっこいいメロディックなギター第1弾。フレーズが口ずさめる
- 00:56~ ヘヴィかつリズミカルに展開。歌と演奏が見事に同化
- 01:24~ ストリングスが強調される
- 01:33~ 躍動感のあるサビ
- 02:52~ キャッチーなコーラス → 楽器で歌メロをなぞる。ポンポコする03:03からがまた面白い
- 03:12~ かっこいいメロディックなギター第2弾
- 03:47~ トミーの高音域寄りの歌も入ってきてヒートアップ
8. NightSky
- 00:00~ 「何だこれ」なシャカシャカ・イントロ。ここで虜
- 00:07~ ダークでシンフォニックに
- 00:23~ トミー、低音域寄りのVo
- 00:55~ シャープかつヒステリックなギターが鳴り響く
- 01:02~ サビ。これまでに比べて少し明るい雰囲気に「いいね、いいね」
- 02:05~ 2回目のサビが終わると同時にシリアス・モードに。トミーの低音域の歌唱が心地良く響く
- 02:20~ トーマスのギターがピロピロ → アレックスのドラム連打に気持ちが引き締まる → サビ
- 03:02~ 00:07~の演奏
- 03:17~ 再度、アレックスのキリッとしたドラム
9. The Looking Glass
- 00:00~ ゴワゴワ・サウンド+アレックスの迫りくるドラム
- 00:07~ オリバーの耽美的なキーボードがカンカン響くメロディック・メタルへ
- 00:35~ ヘヴィなギター+シリアスなトミーの歌
- 01:06~ ささやきを入れ、不気味さを漂わせる
- 01:14~ サビ。高音域寄りのすばらしい歌メロにうっとり。オリバーのキーボードもカンカン
- 02:40~ 二重人格的パート
- 最初は平常メロディック・モード → 02:48からはキーンとした裏モード
- 上記を繰り返す
- 03:59~ トミーの音域が上がり、胸アツ → 「オー、オー、オ、オー」に共感
- 04:30~ 歪んでミステリアスに
10. New Babylon
EPICAのシモーネ・シモンズ<Vo>とAD INFINITUMのメリッサ・ボニー<Vo>が参加。
2人が歌っている箇所は分かる範囲で書いています。
- 00:00~ 壮大なスタート(これがサビ)…DELAINのキラー・チューン「Invictus」(2023年7作目『DARK WATERS』収録)の始まりを想起
- 00:07~ トミーが曲のタイトルを歌いながら進行
- 00:40~ 刺激的なサウンド+トミーのリードVo、オリバーのシリアスなピアノもいい感じに響く
- 01:18~ アレックス、バスドラを連打
- 01:27~ サビ
- 01:49~ おそらくメリッサの声
- 02:07~ シモーネの声が前面に出たハーモニー
- 02:35~ 雰囲気が変わりアグレッシヴに
- 02:45~ トーマスのギターも切れ味が増す
- 03:07~ メリッサのグロウルが鳴り響き → 03:13から本格的に前面に…ブルータルでかっこいい
- 04:00~ 「New Babylo~n」とトミーの高音が伸びる
11. Willow
静~動の展開をみせるバラード。
特に01:48~が絶品です。
- 00:00~ オリバーの切ないピアノ
- 00:11~ ストリングスが入る
- 00:29~ トミーが静かに歌い始める
- 01:48~ 重いギターが鳴り劇的に
- 02:13~ トーマスのギター・ソロ…始まった瞬間鳥肌
12. My Pantheon (Forevermore)
- 00:00~ ピアノ+トミーの切ないVo…「最後だし、この後盛り上がるのでは?」という期待も
- 00:19~ 望みどおりの展開に「さすが、KAMELOT」
- 00:45~ ヘヴィでクールなギターと共にメタリック度上昇+トミーの流麗なVo
- 01:05~ ミステリアスかつスリリングに
- 01:14~ オリバーの切ないピアノ+トミーのソフトな歌
- 01:24~ 劇的演奏になり、高音域寄りのサビ。ハーモニーも絶品
- 01:43~ トーマスの哀愁ギター。ストリングスもいい感じに絡まる
- 01:49~ トミー、邪悪さを少し醸し出す
- 02:51~ ささやき → クリーンVo → 邪悪な声 → 疾走
- 03:05~ ミステリアスで浮遊感のある演奏と歌
- 03:23~ トーマスのエモーショナルなギター・ソロが始まり、トミーの歌も高音域に
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