フィンランドのメロディック・デス・メタル・バンド、KALMAHの13作目『KALMAH』のレビューです。
2023年5月24日にリリースされました。
力作です。
- ブルータルで時にヒステリックなペッカ・コッコ<Vo/G>のグロウル
- 体に染みこむメロディックなアンティ・コッコ<G>のギター
- (いい意味で)寒~いヴェリ=マッティ・カナネン<Key>のキーボード
上記が絶妙な化学反応を起こしています。
冷気に包まれた劇的メロデス。
以下の太字7曲がおすすめです。
- Haunted By Guilt
- Veil Of Sin
- Scarred By Sadness
- No Words Sad Enough
- Serve The Untrue
- Home Sweet Hell
- Tons Of Chaos
- Red And Black
- Taken Before Given
- Drifting In A Dream
- Silent Sorrow
- ペッカ・コッコ<Vo/G>
- アンティ・コッコ<G>
- ティモ・レヘティネン<B>
- ヤンネ・クスミン<Ds>
- ヴェリ=マッティ・カナネン<Key>
1. Haunted By Guilt
- 00:00~ ダダダダ~ン! → ギターがジリジリ → 混沌
- 00:22~ メロディックなギター+きらめくキーボード
- 00:32~ ペッカの骨太グロウル → 00:43からキャッチーに
- 01:30~ グロウルに残虐性が増す
- 01:59~ 雰囲気が変わって演奏パート
- 02:17~ 高音域のギター・フレーズ
- 02:29~ キーボードが入り冷気が立ち込める
- 02:42~ ピリピリ → グロウル再開
いい感じに叩きのめされるオープニング・ナンバーですね。
アルバムは攻撃力を維持したまま次の「Veil Of Sin」へと流れます。
2. Veil Of Sin
- 00:00~ ダダン!→ ザクザク・リフ…9曲目「Taken Before Given」にも似たアプローチが登場
- 00:10~ メロディックなギター① → ドドドドドン! → ブレイク
- 00:33~ ブルータルなグロウル。バックからキーボードが楽曲を冷やす
- 00:54~ メロディックなギター②。キーボードがポロポロ
- 01:57~ 程良くミステリアスに
- 02:31~ バスドラ連打
- 02:38~ 速弾きを絡めたギター・ソロ。02:59からメロディックなギター②
- 03:43~ ドドドドドン!で締め
4. No Words Sad Enough
劇的デス・バラードです。
- 00:00~ ストリングス → 切ないギター
- 00:16~ ささやき
- 00:41~ 物悲しく美しいピアノ
- 01:10~ エレクトリック。メロディックなギターが徐々に前面に
- 01:40~ 今度はキーボードが前面。グロウルがさらに切なくなる
- 02:19~ 哀愁の旋律が渦巻き
- 03:02~ 泣きのギター
- 03:31~ ドラマティックに
ささやき → クリーンをすっ飛ばして慟哭グロウルという唱法が光りますね。
5. Serve The Untrue
- 00:00~ いきなりハイライトのようなメロディックな演奏
- 00:36~ ヤンネのカウントと共に疾走
- 01:28~ ブルータルだったグロウルがヒステリックに
- 02:06~ 奇妙なギターで少し引っ張る
- 02:16~ ドン!と吹き飛ばされる
- 02:45~ 突進
- 02:54~ ヒステリックなギター
- 03:13~ ダン!ダン!ダン!なドラム+メロディックなギター
7. Tons Of Chaos
- 00:00~ 警戒(何かが出てきそう) → ジリジリ・ギター → ブレイク → 暴れる
- 00:45~ ちょっどドライなギター
- 01:10~ バスドラ連打、ヒステリックなグロウル
- 01:49~ 寒冷キーボード
- 01:54~ 不思議な音+ささやき
- 02:08~ メロディックなギター
- 02:30~ かっこいいかけ声「Tons of chaos!」
- 02:41~ ピリッとした緊張感のある演奏パートに引き込まれる
- 03:39~ アクセントを変えて「Tons」「of」「chao~s!」
9. Taken Before Given
- 00:00~ ドドン! → シャープなギター…2曲目「Veil Of Sin」に通じる
- 00:09~ ペッカが「ウッ!」
- 00:19~ ヒステリックなグロウル → 「ウォー!」…CHILDREN OF BODOMっぽい
- 00:38~ 叩きつけて引き締める
- 01:46~ キャッチーなグロウル+かっこいいかけ声
- 02:05~ メロディックなギター
- 02:17~ バックからペッカが控えめにグロウルで煽る
- 02:21~ キーン!となってギター・ソロ。テンションが上がる02:43からが特にエキサイティング
アタマから2曲目と似たナンバーを本編最後から2曲目に配置するところがまた面白いです。
じゃあ次の「Drifting In A Dream」は1曲目の「Haunted By Guilt」系統かと思ったら、違うんだな…。
10. Drifting In A Dream
アグレッシヴな「Haunted By Guilt」で幕を開けた『KALMAH』は、ダークでスローな曲で本編を締めます(次の「Silent Sorrow」はボーナス・トラック)。
- 00:00~ 暗い、寒い
- 00:21~ 不気味なささやき
- 00:34~ 遅くメロディック。00:48から悲痛なグロウル
- 01:03~ 切ないキーボードが響く
- 01:20~ 骨太グロウル
- 01:35~ さりげなくキンキン
- 01:48~ 劇的でメロディック。悲痛なグロウル再び
- 05:00~ テンポをさらに落として引っ張る
寒さと切なさに鳥肌…。
美しいエンディングです。
コメント