INSOMNIUM『ANNO 1696』

フィンランドのメロディック・デス・メタル・バンド、INSOMNIUMの9作目『ANNO 1696』のレビューです。

2023年2月24日にリリースされました。

SONATA ARCTICA~現THE DARK ELEMENTヤニ・リーマタイネン<G/Clean Vo>加入後2作目となるフル・アルバム。

  • AMORPHISに古典的要素が足された世界観
  • ヴォーカルはグロウル主体、所々でクリーン(←語り、つぶやきが多め)
  • OMNIUM GATHERUMのようなきれいなコーラスも

…といった特徴を持ち、アグレッシヴでドラマティックな音像の中で切ないメロディが舞います。

以下の太字6曲がおすすめです。

  1. 1696
  2. White Christ
  3. Godforsaken
  4. Lilian
  5. Starless Paths
  6. The Witch Hunter
  7. The Unrest
  8. The Rapids

  • ニーロ・セヴァネン<B/Vo>
  • ヴィレ・フリマン<G/Clean Vo>
  • マルクス・ヴァンハラ<G>
  • ヤニ・リーマタイネン<G/Clean Vo>
  • マルクス・ヒルヴォネン<Ds>

1. 1696

  • 00:09~ 不穏で土臭い。WIG WAM「Forevermore」(2023年5作目『OUT OF THE DARK』収録)っぽい
  • 01:49~ 低音での語り
  • 02:14~ ニーロのグロウルと共に狂気じみたエレクトリックな演奏 → 突進
  • 03:18~ メロディックなギターが被さり、ニーロのグロウルと見事にマッチした展開に。03:30からの高音域フレーズが特に効く
  • 05:51~ 耽美的なキーボードがさりげなく響く

2. White Christ

  • 00:21~ スローでヘヴィな演奏+ニーロのグロウル
  • 01:04~ キーボードが加わり、よりドラマティックに。バックで低音かつ邪悪な語り
  • 01:25~ マルクスのドラムが迫ってきてサビ。メロディックなギターとニーロのグロウルが見事に融合
  • 03:44~ さらに物悲しい雰囲気に。KATATONIAの2023年12作目『SKY VOID OF STARS』収録の「Opaline」(02:49~)を彷彿…特におすすめのパート
    • 03:55~ 低く太い声でブツブツ
    • 04:05~ ギターも泣き始め、旋律がどんどん染みこんでくる

3. Godforsaken

アルバム収録曲の中では最長。

約8分半の大作です。

  • 00:00~ フィンランドの女性歌手、ヨハンナ・クルケラの美しい声にうっとり
  • 00:31~ マルクスのバスドラの連打と共にヘヴィな演奏。バックからはヨハンナの声が響く
  • 01:18~ ヨハンナが再び前面に
  • 01:33~ ニーロのグロウルと共に突進
  • 02:04~ 印象的なギターを境にいったんスローになり、その後段階的に加速

  • 04:39~ ヨハンナの美声+アコースティック・ギター
  • 05:10~ 「White Christ」のハイライト(03:44~)に通じる雰囲気
  • 05:25~ 語りが入る
  • 05:55~ 劇的な演奏の中でクリーンVoが舞う…特におすすめのパート
  • 06:57~ マルクスのバスドラ連打
  • 07:59~ バンド演奏が止まり、美しく神秘的な音像

4. Lilian

  • 00:28~ アップ・テンポでメロディックな演奏。00:49からバスドラ連打で勢いが増す
  • 01:11~ ニーロのグロウルと共にメタリックに。01:32から高揚感が増す
  • 01:54~ サビ。00:49~の演奏をバックに展開
  • 02:57~ 始まった瞬間「お!」となるギター・フレーズ → 浸透度の高いギター・ソロ…特におすすめのパート
  • 03:40~ 静かになって低音でのささやき

6. The Witch Hunter

  • 00:00~ アルバム・タイトルにある1696年の世界観を映し出す演奏 → エレクトリックに
  • 01:42~ OMNIUM GATHERUMの2021年9作目『ORIGIN』収録の「Paragon」(01:33~)っぽい美しいコーラス。02:01からはクリーンVoが高音域に
  • 02:59~ いったん00:00のパートが入る…いいアクセント
  • 03:25~ 再度OMNIUM GATHERUM「Paragon」系コーラス → 高音域クリーンVo
  • 04:01~ 劇的なサウンドの中でメロディックなギター
  • 04:24~ 印象的なダン!ダン!ダン!
  • 05:32~ ダン!ダン!ダン!で引き締めて余韻を少し残す

7. The Unrest

グロウルはなし。

アコースティック・ギターを軸とした小曲です。

  • 00:19~ ストリングスが入り、悲壮感が増す
  • 00:38~ 低音によるささやき+語り
  • 01:14~ 歌い始める。物悲しいサウンドの中で透明感のある美しいメロディがキラリ…特におすすめのパート


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