FIVE FINGER DEATH PUNCHの9作目『AFTERLIFE』が2022年8月19日にリリースされました。
冒頭4曲が特にすばらしいです。
5曲目以降は…
- ちょっと減速気味
- でも2曲はそこそこ
…といった印象。
ですので…
- 冒頭4曲の詳細レビュー
- 5曲目以降については軽く触れる
…といったスタイルの記事になります。
『AFTERLIFE』の収録曲
■FIVE FINGER DEATH PUNCH/AFTERLIFE (2022年)
- Welcome To The Circus
- AfterLife
- Times Like These
- Roll Dem Bones
- Pick Up Behind You
- Judgment Day
- IOU
- Thanks For Asking
- Blood And Tar
- All I Know
- Gold Gutter
- The End
メンバー
- アイヴァン・ムーディー<Vo>
- ゾルタン・バソリー<G>
- アンディ・ジェームズ<G>
- クリス・ケイル<B>
- チャーリー・エンゲン<Ds>
冒頭4曲のレビュー
レビュー内に記載されている時間は、曲をフル再生した場合の表記です。
1. Welcome To The Circus
メルヘンチックなイントロ。
音域がブレブレで怪しげな雰囲気が何とも言えません。
聴いててヒヤヒヤ。
でもちょっとジワジワ。
そんな感じです。
そして00:20からアイヴァン・ムーディー<Vo>が「Welcome to the circus」と低音で曲名をコールしてスタート。
アイヴァンはノーマルの歌唱はもちろんですが、低音域も声が太くてかっこいいんですよね。
こんなクールな声で「Welcome to ~」なんて言われたら、そりゃあワクワクするってもんです。
曲そのものはガッツのある曲調。
特にギターは「Lift Me Up」(2013年4作目『THE WRONG SIDE OF HEAVEN AND THE RIGHTEOUS SIDE OF HELL, VOLUME 1』収録…JUDAS PRIESTのロブ・ハルフォード<Vo>がゲスト参加)を想起させます。
01:03からのサビでの伸びのある歌メロも見事。
01:29で吐き捨てを絡めるアプローチも秀逸で、アイヴァンの表現力の高さがうかがえます。
02:33でのチャーリー・エンゲン<Ds>のドラムも爆発力があって最高ですね。
ズシンズシンと響いてきます。
03:07と04:10でブレブレなイントロのサウンドが再び。
ガッツポーズ&ちょっとニヤニヤできちゃうオープニングです。
2. AfterLife
神秘的な音像の中、チャーリーがダイナミックなドラムを叩きこみスタート。
00:43からアイヴァンのヴォーカルが入るところがかっこいいです。
しかも高音域の歌メロ。
「Welcome To The Circus」とは対照的な唱法なので余計インパクトがあります。
01:13からのサビでは、グルーヴ感のある演奏をバックに言葉数が多めのヴォーカル・パフォーマンス。
パンチ力があります。
以下の流れもいいですね。
- 02:27~ 「ウィーン!」なギター
- 02:35~ エネルギッシュに弾きまくり
- 02:38~ 出だしの神秘的な雰囲気。アイヴァンの低音ヴォーカルが響く
静と動の構成が練られているヘヴィ・チューンです。
3. Times Like These
3曲目にバラード登場。
バラードもいい曲が多いFIVE FINGER DEATH PUNCHですが、今回も高品質です。
歌メロの展開は「Battle Born」(2013年5作目『THE WRONG SIDE OF HEAVEN AND THE RIGHTEOUS SIDE OF HELL, VOLUME 2』収録)っぽいですね。
そして02:03からのギター・ソロ。
これがもう絶品でメロディックかつエモーショナルにキメてくれます。
バックでのアイヴァンの歌唱もまたすばらしい。
02:34~と03:07~の低音ヴォーカルも染みてきます。
声質は違いますが、骨太の低音域ヴォーカルで訴えかけるパフォーマンスはジェフ・テイト<Vo:元QUEENSRYCHE>に通じるものがありますね。
4. Roll Dem Bones
『THE WRONG SIDE OF HEAVEN AND THE RIGHTEOUS SIDE OF HELL, VOLUME 1』の「Burn MF」系。
「AfterLife」よりも言葉数多めにアイヴァンがアグレッシヴな唱法で攻めてきます。
アイヴァン、忙しそう。
00:21のような突撃を絡めながらの演奏もいいですね。
00:32で、ぽわ~んとなってダイナミックな演奏を再開する構成もナイス。
アクセントのつけ方が絶妙です。
01:53から鋭角的なリフを刻み、02:02からメロディックなフレーズを絡めてくるギターもスリリング。
ドリルを連想させるメタル・ナンバーです。
「Pick Up Behind You」以降は…
5曲目の「Pick Up Behind You」以降はややトーン・ダウン。
メタリックな「IOU」や「Blood And Tar」もあるのですが、インパクトがちょっと弱めです…。
ただ、以下の2曲はなかなか。
- 8曲目「Thanks For Asking」…渋い感じで進んでいき、途中からハードさと劇的さが加味されていく構成がいい
- 11曲目「Gold Gutter」…最初のダイナミックなリフとアイヴァンの低音による「Oh, s**t」がクール。アイヴァンの歌も演奏もテンションが高くて○
ということで『AFTERLIFE』は…
- 「Welcome To The Circus」「AfterLife」「Times Like These」「Roll Dem Bones」が充実していて特におすすめ
- 上記よりちょこっとランク・ダウンでおすすめが「Thanks For Asking」と「Gold Gutter」
…といった作品です。
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