DGM『LIFE』

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DGMの11作目『LIFE』のレビューです。

2023年11月17日にリリースされました。

歌も演奏もハンパない充実ぶり。
最高級のプログレッシヴ・パワー・メタルです。

サビが絶品のナンバー多数。

演奏では特にシモーネ・ムラローニ<G>とエマニュエル・カサーリ<Key>のプレイが光ります。

また、ドカン!とする衝撃音がかっこよく、楽曲の要所要所でこの迫力サウンドが登場します。

【メンバー】
マーク・バジル<Vo>
シモーネ・ムラローニ<G>
アンドレア・アルカンジェリ<B>
ファビオ・コスタンティーノ<Ds>
エマニュエル・カサーリ<Key>

以下の8曲がおすすめです。

1. Unravel The Sorrow

  • 00:00~ 深刻度は低いものの要警戒的
  • 00:36~ きれいなピアノが重なる
  • 01:05~ 重厚な演奏へ
  • 01:45~ 衝撃音と共に勢いが増す

ここの流れがまず最高です。

演奏の勢いを止めることなく歌に入りそうですが、02:04でいったん引き、ボコボコしたサウンドをバックにマークが歌い始めます。
声も歌唱力もメロディも絶品。
02:36~の歌い方も表現力の高さを感じますね。

サビ(02:54~)では素敵な「Tonigh~~t」のメロディが展開され、02:58~はBON JOVI「Blood On Blood」(1988年4th『NEW JERSEY』収録)の01:23~ような雰囲気に。

2回目のサビの後は、

  • 04:51~ ここでしか味わえないすばらしい歌メロ
  • 05:12~ シモーネのギター・ソロ。高音域で最高級のフレーズ

という胸アツな流れで、どんどんポジティヴさが増していきます。

最後のサビの後(06:33~)も見事。
終わりそうでなかなか終わらず、いい感じに引っ張ってダダン!と締めくくります。

EUROPE「Start From The Dark」(2004年)

サビの歌詞「Tonight」が一緒でメロディも似ているのでこちらも。

ジョーイ・テンペスト<Vo>の「Tonight」は01:00~。
「Unravel The Sorrow」ほどではないですが、少し伸びます。

「Unravel The Sorrow」は段階的にシリアスさが薄れていきますが、こちらはダークな空間が維持される中でメロディがキラリと光ります。

2. To The Core

さらに加速します。

  • 00:00~ キリキリとしたシモーネのギター
  • 00:03~ 衝撃音 → バスドラ連打を絡めながら突き進む
  • 00:16~ 衝撃音

「Unravel The Sorrow」同様、衝撃音を絡めた奏法がかっこいいですね。
しかも今回は短時間で2回あります。

シャープに進んで、サビ(01:20~/衝撃音と共に入るのがまた◎)では「Down to~ the~ co~re」。
ゆっくりと伸びる歌メロが魅力的です。

エマニュエルのキーボードとシモーネのギターの応酬も聴きごたえ十分。

  • 03:27~ キーボード。躍動感あり
  • 03:38~ ギター。速弾きしたり、伸ばしたり
  • 03:58~ キーボード。さきほどよりエキサイティング。04:12からギターも加わり…
  • 04:24~ 即効性のあるギター・フレーズ。その後じっくり聴かせる

特に04:24~はハートに直撃します。

05:25~は「Unravel The Sorrow」でもみられた終わりそうで終わらない奏法ですが、ここでは音を伸ばしながらのアプローチとなっています。

3. The Calling

この「The Calling」でも曲の始まりの段階で衝撃音が2回(00:14~、00:27~)登場。

00:40からはファビオがかっこよくドラムを叩きこみ、マークが声を伸ばし、少しゆがませながらの歌唱。(バックのアンドレアの骨太ベースがまた◎)。

そしてサビ(01:28~)では姿勢を正すように「ca~~lling」と美しく魅力的なメロディを歌います。

サビ前との対照的な唱法がいいですね。
さらにサビの終盤の01:55でまた衝撃音。
かっこいいです。

演奏パートはシモーネ → エマニュエルの順。
「To The Core」とは逆の入り方ですね。

  • 03:16~ シモーネのギター・ソロ。高音域でじっくり聴かせる
  • 03:45~ 衝撃音が入り、ちょっと要警戒モード
  • 04:09~ エマニュエルのキーボードが前面に出て加速
  • 04:20~ ギター・ソロ。先ほどより高速
  • 04:32~ キーボードもよりエキサイティングに

04:58からは最後のサビとなりますが、ここでは05:09~と05:27~がナイス。
高音域を絡めながらメロディをアレンジするマークの唱法が見事です。

4. Second Chance

00:11~のシャープな演奏がEVERGREY「Eternal Nocturnal」(2021年12th『ESCAPE OF THE PHOENIX』収録)を思わせます。

00:27で衝撃音が入り、00:42からはマークのVo。
それまでのEVERGREYな演奏とは相対的にゆったりとメロディアスに進行します。

サビ(01:13~)では、

  • さらに声を緩めての歌唱
  • アルバム・タイトルでもある「Life」を2回

という極上の流れ。

2回目のサビ(02:26~)では「Life」が「ラ~イヤ~」の発音なのですが、ここもまたいい歌メロ。
いじり具合が絶妙です。

03:23からは衝撃音と共にシモーネのギター・ソロ。
体に響くフレーズを放ちながら、徐々にヒートアップしていきます。

3回目のサビ(04:25~)は衝撃音 → エフェクト処理。
2回目とは異なる攻めとなり、その後も歌メロをひねります。

5. Find Your Way

聴いていてポカポカ、軽くガッツポーズのメロディアス・ナンバーです。

  • 00:00~ ファーファー、フワフワした歌
  • 00:12~ 明るくテクニカルなフレーズ
  • 00:25~ カンカン響く心地良い演奏
  • 00:42~ マークが歌い始め(どこかホッとするようなメロディ)、リズミカルで楽しい雰囲気で進行

サビではポジティヴかつノスタルジックな空気に包まれます。

02:58~の歌メロは「青空」「太陽」系統。
さらに突き上げる感じでいいですね。

03:30からはシモーネが「青空」「太陽」系のフレーズで魅了します。

6. Dominate

  • 00:00~ ジリジリ
  • 00:09~ 重厚でシャープに進行
  • 00:31~ ヘヴィなギターとベースが心地良く響く
  • 00:41~ マークが歌い始める

マークは中音域中心。
少しため込んだ歌い方をしたり、語り風(01:01~)を入れたりと緩急のあるパフォーマンスが見事です。

そしてサビ(01:13~)。
「Do~~mination」と伸びるメロディが絶品でサビ前とは異なる唱法が効いてます。

さらに極上の歌のバックでは躍動感のあるキーボード。
最高です。

演奏パートは、シモーネ(03:20~) → エマニュエル(03:31~) → シモーネ(03:42~)の順。
それぞれ短い時間内でエキサイティングなフレーズを放出しています。

3回目のサビ(04:03~)では少し音域を上げてのメロディ展開となり、04:24からはマークがちょっと邪気を込めて、曲がスローダウンします。

7. Eve

インストゥルメンタルです。

シモーネのエモーショナルなギターを軸に進行していきますが、以下のパートが魅力的です。

  • 01:48~ シモーネ、哀愁ギター(音が入った瞬間ドキッとする)
  • 02:21~ エマニュエルのキーボード。包容力のある音質で割と高速に展開
  • 02:53~ 情のこもったギター再び
  • 03:18~ スリリングなファビオのドラム

音を伸ばしてエンディングに向かいながらも再度音量大きめのギターを出す03:54~もニクい。
ちょっとした目覚まし効果になっています。

10. Neuromancer

ラストはスローでドラマティックなナンバーです。

  • 00:00~ シリアスでポコポコ
  • 00:40~ マークの低音Voが響き渡る
  • 01:27~ マークの音域が上がる

という過程を経て重厚な演奏へと入ります。

サビは01:55~。

「Gho~~st of a ma~n」と伸ばす → 音域を下げて「This is who I am」

という絶品のメロディで、02:19からは毒気のある感じで曲名を歌い上げます。

03:38~がまたすばらしい。
ハーモニーがミステリアスで美しく、続くシモーネのギター・ソロも歌メロにマッチしています。

終盤の05:20~もいいフェイント。
ヘヴィな演奏が止まり、アコースティック+きれいなピアノがコロコロし始めて、フェードアウトしていきます。

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