DEGREED『PUBLIC ADDRESS』

DEGREEDの7作目『PUBLIC ADDRESS』のレビューです。

2023年7月7日にリリースされました。

2022年の『ARE YOU READY』からわずか約1年半後にオリジナル・アルバムをリリース。

『ARE YOU READY』も最高でしたが今回も強力です。

短期間で傑作連発。
しかも『ARE YOU READY』に続き、この『PUBLIC ADDRESS』も全曲おすすめ。

本当にすごい。

後半には絶品のバラードもあります。

【メンバー】
ロビン・エリクソン<Vo/B>
ダニエル・ヨハンソン<G>
マッツ・エリクソン<Ds>
ミカエル・ブランク<Key>

1. Big Plans

  • 00:00~ 「Tomorrow」(2017年4作目『DEGREED』収録)の始まりに似てる
  • 00:14~ DELAIN「Moth To A Flame」(2023年7作目『DARK WATERS』収録)の00:35~のように加速

  • 00:26~ 少しエフェクトがかかったロビンのVo。音程がずれそうでずれない唱法が秀逸
  • 00:40~ 高揚感が増す
  • 00:47~ サビ。清涼感のあるコーラスとメロディが絶品。バックではテカテカしたミカエルのキーボード

  • 03:11~ サビのメロディを「オ~オ~オ」「オ~オ~オ」「オ~オ」

勢いのあるオープニング曲です。

スピードが上がって鋭角さが増す00:14~がかっこいい。

徐々に気分を高めて、サビに入ったらいったん少し引く歌メロのアプローチも見事です。

2. Who Are You (To Say)

  • 00:00~ エネルギッシュなダニエルのギター。00:08で演奏が曇る
  • 00:21~ ダニエルのギターが天に向かってまっしぐら

  • 00:31~ これからアツくなっていくであろうロビンのVo
  • 00:52~ きらびやかなキーボードが前面に出る
  • 01:02~ サビ。ガッツある歌メロ。あなたの体内にエネルギーが注入されること間違いなし
  • 01:30~ かっこいい「ナ」「ナ」「ナ」「ナ」「ナ」

  • 02:30~ 少し雰囲気が変わり、ロビンのVoの音域が下がる
  • 02:51~ ギター・ソロ。高音域で爽快なフレーズ

「Big Plans」のスピリットを引き継ぎます。

2曲続けて勢いあるナンバーというのがうれしいですね。

歌い始めてからだんだんエンジンがかかるロビンのパフォーマンスがすばらしい。

02:30でムードを変えるところもいいアクセントです。

3. The Way Of The World

  • 00:00~ 蒼天のギター → マッツのドラムがドンドコ
  • 00:14~ ロビン、歌い始めからなかなか情熱的

  • 00:41~ マッツのパワフルなスネア+ロビンのリズミカルなVo
  • 00:48~ ちょっとモダンになってサビ。雰囲気を変えて進行するゴージャスでキャッチーなメロディに酔いしれる

  • 01:35~ 2回目のサビの後、歌メロの音域がさらに下がり、体全体に浸透。1回のみの極上パート
  • 01:46~ ギター・ソロ。徐々にテンション/音域が上がっていくパフォーマンスが見事

モダンな演奏に極上の歌メロが乗るサビが最高です。

01:35~の展開もすばらしい。
さらにトーンを下げての感動の畳みかけにやられます。

力強く終わりそうなナンバーですが、曲は意外にもフェードアウトしていき、次の「This Is Love」を迎えます。

4. This Is Love

  • 00:00~ ノスタルジック
  • 00:18~ ロビンの低音域Vo+骨太のベース
  • 00:38~ サビ。高音域による魅力的な歌メロ

  • 01:39~ 素敵なサビの歌メロを今度はダニエルのギターで
  • 01:59~ 高音域を軸としたギター・ソロ

  • 02:59~ 透明感のある音像にプツプツ

郷愁を感じるメロディアス・ナンバーですね。

最初渋めに歌い出し、サビでは音域が飛躍するロビンのパフォーマンスが光ります。

ダニエルのギター・ソロも直前の歌メロを引き継いで、高音域のフレーズを展開。
高音域による歌 → ギターの攻めが効いています。

5. Ride Along

  • 00:20~ 力強い「Hold on!」
  • 00:39~ マッツのドラムがドコドコ。ロビンの歌にも熱量が増す
  • 00:49~ サビ。ゴージャスな「Let go, hang on」が超かっこいい!
  • 02:24~ ロビンの控えめなかけ声 → 高音域ギター・ソロ。結構弾きまくりでテンション高め

00:20で勇気が湧いてきます。

ドッシリとした曲調の中での貫禄ある歌メロが桁違いのかっこよさ。

前の曲「This Is Love」では高音域Voが光っていましたが、この「Ride Along」では中音域の歌で魅了してくれます。

6. Free Again

  • 00:00~ 懐古的なギター
  • 00:14~ ロビン、渋めのVo
  • 00:40~ 歌声が伸び始めて…
  • 00:45~ 重厚な演奏になってサビ。「Free~~」「again」のメロディが心地良い

  • 02:26~ 音域が上がって、希望に満ちあふれた歌メロ…1回のみの極上パート
  • 02:37~ ミカエルのキーボード・ソロ。透き通った水面を陽光が照らす感じ

演奏に厚みが増してサビ、1回のみの絶品パート…曲調は違うものの、3曲目「The Way Of The World」のアプローチに通じるものがあります。

ミカエルのキーボード・ソロがあるのもうれしい。
短時間ですが、適度にテンションを上げさせてくれる旋律がナイスです。

7. Resist The Urge

  • 00:00~ 印象的な「イヤ~イオー」 → 躍動感ある演奏
  • 00:14~ ロビン、ちょっとクセのある歌い方
  • 00:43~ サビ。演奏と歌にゴージャスさが増す。随所で歌声を伸ばす箇所が印象的

  • 01:41~ ハードで刺激的な演奏パートへ
  • 02:09~ 美しくキラキラな空間

Voが伸びるサビがとても心地良く響き渡ります。
優しく体を温めてくれる素敵なメロディ展開。

次の絶品バラードを前に曲はフェードアウトして終了します。

8. Don’t Be A Stranger

最高級のバラードです。

  • 00:00~ 切なく美しいピアノ。ここでもう泣きそう
  • 00:21~ ロビンの哀愁Vo
  • 01:06~ ドラマティックさが加味
  • 01:26~ ロビン、美しく曲名を歌う

  • 01:51~ 1番よりドラマティックに

  • 03:05~ 曲名のコールと共にバンド演奏へ
  • 03:26~ ロビン、より情熱的に

始まりからヤバいです。
いきなり涙腺刺激。

以降、ずっと涙&ドキドキの状態で聴くことになります。

曲のタイトルを歌うところなんかは鳥肌モノですね。

ドラムなしのバラードかと思っていたら、後半からバンド演奏。
曲が進むにつれて劇的さが増していく構成がまた見事です。

9. A Safe Place

  • 00:00~ 叙情的
  • 00:07~ ロビンの堂々としたVo+骨太ベース
  • 00:43~ ロビン、いったん引く。ミカエルは耽美的キーボード。まだサビには突入せず

  • 01:18~ サビ。00:43がエネルギッシュになった歌メロ。01:29~のノスタルジックなコーラスが心地良い

  • 01:46~ ギター・ソロ。刺激的な中音域で始まり、その後高音域に。ここでもロビンのベースがズッシリ

  • 02:44~ ポコポコ、キラキラ

随所で存在感が増すロビンのベースがかっこいい曲です。

サビに突入しそうでしない00:43からも面白い。

短時間の中でじらしてくるメロディアス・ハードです。

10. No One

  • 00:00~ 怪しげな空気
  • 00:07~ ヘヴィに進行

  • 00:22~ 演奏もVoもエネルギーをセーブ気味
  • 00:39~ さらに引いて…
  • 00:54~ エネルギーを解放してサビ。ダイナミックでかっこいい歌メロ。ゴージャスなコーラスも◎
  • 01:25~ 音域を上げて、かっこよく曲名をコール

  • 02:36~ 再度セーブ・モードになってキーボード・ソロ
  • 02:51~ ギター・ソロを機にエンジン再始動

怪しげな空気の中、エネルギーをためながら進行し、さらに引いて、サビでガツンと展開。
濃密なアレンジがすばらしいです。

ミカエルのキーボード・ソロからダニエルのギター・ソロに流れるところもかっこいい。
ここも引きと押しの攻めが効いています。

11. For You

  • 00:00~ マッツのスネアがストン → グルーヴィかつミステリアス
  • 00:19~ ロビン、少しゆがみ気味。00:37から少しアツくなる

  • 00:44~ クールに「You bastards」…1回のみの貴重なアゲアゲ・パート
  • 00:47~ 躍動感のあるサビ。01:04~の歌声が伸びるメロディが秀逸
  • 01:21~ 情熱的に曲名を歌う

  • 02:12~ リズミカルさが増し、エモーショナルなギター・ソロ
  • 02:35~ ロビンのVoの後をかっこいいコーラスが追いかける
  • 02:47~ ちょっと邪悪で刺激的なかけ声

モダンな演奏の中で絶品メロディが舞うのがDEGREEDの魅力の1つですが、その強みが見事に発揮されています。

サビに入る前(00:44~)の「You bastards」がまたいい。
1回のみパートだからこそかっこよさが際立ちます。

12. Pressure

  • 00:05~ メランコリック
  • 00:16~ ドラムがドコドコ。メロディアスなロビンのVo
  • 00:37~ かっこよく「Oh~」と伸ばす

  • 00:48~ テンポが上がってサビ。快活。随所にかっこいいコーラスが絡まる

  • 02:13~ かっこいいかけ声と共にギター・ソロへ。雰囲気が異なるメロディックな高音域フレーズにドキッ
  • 02:34~ 刺激的なコーラスと共にギターのテンションが上がる

  • 02:56~ 悲壮感が漂う。ロビンの歌の音量は低め
  • 03:05~ バンド演奏再開

『PUBLIC ADDRESS』は、勢いあるオープニング2曲「Big Plans」「Who Are You (To Say)」と同系統のナンバーで締めくくります。

要所要所のかけ声がいいスパイスになっていますね。
ノリがいいサビはもちろん、02:13~のギター・ソロにもかけ声を投入しているところにアレンジのうまさを感じます。

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