ヘヴィ・メタル/ハード・ロック(HM/HR)シーンで大活躍中の女性シンガー、ノーラ・ロウヒモ<Vo>擁するフィンランドのBATTLE BEAST。
6作目『CIRCUS OF DOOM』が2022年1月21日にリリースされました。
気持ちがいいほどストレートなHM/HR作品ですので、本記事で紹介します。
以下が特徴として挙げられます。
- 幅広い音域を堂々と歌いこなすノーラ・ロウヒモ<Vo>のヴォーカルが圧巻
- 驚愕レベルのハイトーンが至る所で聴ける
- ドラマティックなアレンジ、インパクトのあるギター・ソロなど、演奏も充実
『CIRCUS OF DOOM』の収録曲とおすすめ曲
以下の太字の8曲がおすすめです。
■BATTLE BEAST/CIRCUS OF DOOM (2022年)
- Circus Of Doom
- Wings Of Light
- Master Of Illusion
- Where Angels Fear To Fly
- Eye Of The Storm
- Russian Roulette
- Freedom
- The Road To Avalon
- Armageddon
- Place That We Call Home
メンバー
- ノーラ・ロウヒモ<Vo>
- ユーソ・ソイニオ<G>
- ヨーナ・ビョルクロート<G>
- エーロ・シピラ<B>
- プル・ヴィッキ<Ds>
- ヤンネ・ビョルクロート<Key>
おすすめ曲のレビュー
レビュー内に記載されている時間は、曲をフル再生した場合の表記です。
1. Circus Of Doom
アルバム・タイトルにもある「サーカス」を連想させるメルヘンチックかつミステリアスなイントロでスタート。
ノーラ・ロウヒモ<Vo>のパワフルなヴォーカルと勇壮なコーラスを軸に進むリズミカルなナンバー。
2017年4th『BRINGER OF PAIN』収録の名曲「King For The Day」を思わせます。
躍動感のある演奏もスリリング。
歌と演奏で最初からエキサイトさせてくれます。
04:32でブレイクを入れてノーラの歌唱を際立たせるアプローチがまた最高です。
2. Wings Of Light
シンフォニックで勢いのある剛直ナンバー。
冒頭のノーラのハイトーンにガッツポーズです。
サビでは高音域でのノーラの歌唱が光ります。
聴いていて拳を握らずにはいられない歌メロです。
02:23からのメロディックかつスリリングなギター・ソロ
→02:47のドラマティックなパートへの流れも絶品。
サビの後のエネルギッシュなギター・ソロ、ノーラのハイトーンで畳みかけてくる03:35からの構成にも注目です。
3. Master Of Illusion
物悲しい劇的イントロに泣きのギターが被さり、ノーラのパワフルなヴォーカルが入ってスタートする「Circus Of Doom」系統の曲。
リズミカルな曲調に乗せて躍動感のあるメロディを堂々と歌い上げるノーラのパフォーマンスが圧巻です。
03:02からのエモーショナルなギター・ソロにも引き込まれます。
4. Where Angels Fear To Fly
ややスロー・テンポな曲調で進む劇的な曲。
ノーラの熱い歌唱を軸に進行していきますが、特に02:30からの高音がすさまじく「ハイトーン炸裂」という表現がぴったり。
そしてその後に流れてくるメロディアスなギター・ソロにやられます。
5. Eye Of The Storm
悲壮感のあるイントロからスタートするグルーヴ感あふれるナンバー。
ちょっとキュートな雰囲気を出す歌い方とパワフルな唱法を織り交ぜるノーラのアプローチが絶品です。
ギター・ソロもエネルギッシュ。
03:14からツー・バスの連打が加わり攻撃度を増すところもテンションが上がります。
6. Russian Roulette
キラキラしたイントロとハイテンションのノーラのヴォーカルで始まるリズミカルなナンバー。
躍動感のあるキーボードが心地良く、収録曲の中でもかなりノリノリでポジティヴな雰囲気にあふれた曲。
80年代の空気が漂っているのもいいですね。
荻野目洋子の名曲「ダンシング・ヒーロー(EatYouUp)」っぽい感じもチラホラ。
ノーラは中音域から高音域の間でパワフルにメロディを歌い上げる圧巻のパフォーマンスを繰り広げます。
そしてノーラのリード・ヴォーカルに被せてくるコーラス・ワークがまた爽快でナイス。
03:23でサーカスっぽい雰囲気を出すところも面白いです。
7. Freedom
壮大で哀愁あるコーラスを背に泣きのギターが鳴り響いてスタートし、その後はザクザクと鋭いリフが刻まれていきます。
最初のコーラス・ラインは何度か曲の中でも繰り返されるのですが、ここは何度でも体験したい。
劇的サウンドとメロディックなギターの絡み合いが絶品で、そこにノーラの力強いヴォーカルが乗る剛直ナンバー。
『CIRCUS OF DOOM』の中で最もドラマティック度が高い曲です。
10. Place That We Call Home
ツー・バスを軸に疾走する曲調が心地良いラスト・ナンバー。
ドラマティックさを要所要所に加えるアプローチにもフックがあります。
曲全体でなく、所々というのが逆に曲のインパクトを際立たせています。
エネルギーを振り絞るかのようなノーラの熱い歌が進んでいき、サビでは達成感を感じるような歌メロが展開されます。
活力をもらえる力強いメタル・ナンバーです。
総評
BATTLE BEASTの6作目『CIRCUS OF DOOM』の聴きどころを紹介しました。
幅広い音域を歌いこなすノーラ・ロウヒモの強靭な歌唱が光ります。
BATTLE BEASTの曲のタイプを大きく2つに分けると、勢いのあるパワフルなナンバーとリズミカルなメロディアス・チューンになりますが、いすれにおいてもフックのある歌メロを放っています。
ドラマティックなアプローチを加味させたり、スリリングなギターのフレーズを組み込ませたりと演奏面でも魅了してくれます。
「Russian Roulette」のような懐かしさを感じさせるナンバーがあるのもうれしいポイント。
「エネルギッシュ」「ブレがない」「一直線」
そんな言葉がぴったりの直球王道のサウンドです。
2022年4月19日に2曲追加
『CIRCUS OF DOOM』は、アルバム本編+未発表曲2曲追加で2022年4月29日にリリースされています。
■BATTLE BEAST/CIRCUS OF DOOM (2022年)
- Circus Of Doom
- Wings Of Light
- Master Of Illusion
- Where Angels Fear To Fly
- Eye Of The Storm
- Russian Roulette
- Freedom
- The Road To Avalon
- Armageddon
- Place That We Call Home
- The Lightbringer…新規追加
- Tempest Of Blades…新規追加
「The Lightbringer」は、「Russian Roulette」がさらにダイナミックになった感じで、キラキラ+ピコピコ+疾走。
ちょっとキュートで伸びのある歌唱を軸にしながら、要所要所でハイトーンで魅了するノーラのパフォーマンスが圧巻です。
「Tempest Of Blades」も疾走感のあるナンバーですが、こちらはダイナミックで重厚。
テンポを変える01:34からの流れが秀逸で、01:40からノーラの煽りは一緒に飛び跳ねたくなります。
そしてエネルギッシュなギター・ソロへ流れるという最高の構成。
03:00からのノーラのハイトーンもすごい。
03:13からエンディングに向かう際の彼女の声量にも圧倒されます。
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