【2023年】おすすめのメタル/ハード・ロック・アルバム

記事内に広告が含まれています。

リリースの月ごとに分けて、アーティスト名/アルバム・タイトルをそのまま目次にしていますので、目次からご参照ください。

  1. 2023年1月
    1. BEYOND THE BLACK『BEYOND THE BLACK』
    2. KATATONIA『SKY VOID OF STARS』
  2. 2023年2月
    1. IN FLAMES『FOREGONE』
    2. WIG WAM『OUT OF THE DARK』
    3. DELAIN『DARK WATERS』
    4. INSOMNIUM『ANNO 1696』
  3. 2023年3月
    1. PERIPHERY『PERIPHERY V: DJENT IS NOT A GENRE』
    2. SEVENTH CRYSTAL『WONDERLAND』
    3. KAMELOT『THE AWAKENING』
    4. AD INFINITUM『CHAPTER III – DOWNFALL』
  4. 2023年4月
    1. MAGNUS KARLSSON’S FREE FALL『HUNT THE FLAME』
    2. OVERKILL『SCORCHED』
    3. SMACKBOUND『HOSTAGE』
  5. 2023年5月
    1. WINGER『SEVEN』
    2. KALMAH『KALMAH』
    3. ELEGANT WEAPONS『HORNS FOR A HALO』
    4. METAL CHURCH『CONGREGATION OF ANNIHILATION』
  6. 2023年6月
    1. EXTREME『SIX』
    2. SCAR SYMMETRY『THE SINGULARITY (PHASE II – XENOTAPH)』
    3. THE DEFIANTS『DRIVE』
    4. PYRAMAZE『BLOODLINES』
  7. 2023年7月
    1. DEGREED『PUBLIC ADDRESS』
    2. NITA STRAUSS『THE CALL OF THE VOID』
    3. THE RAVEN AGE『BLOOD OMEN』
    4. SEVENDUST『TRUTH KILLER』
  8. 2023年8月
    1. MAMMOTH WVH『MAMMOTH II』
    2. CYHRA『THE VERTIGO TRIGGER』
    3. ALICE COOPER『ROAD』
    4. U.D.O.『TOUCHDOWN』
    5. EDU FALASCHI『ELDORADO』
  9. 2023年9月
    1. ECLIPSE『MEGALOMANIUM』
    2. PRIMAL FEAR『CODE RED』
    3. CRYPTOPSY『AS GOMORRAH BURNS』
    4. RONNIE ROMERO『TOO MANY LIES, TOO MANY MASTERS』
    5. TESSERACT『WAR OF BEING』
    6. BLACK STONE CHERRY『SCREAMIN’ AT THE SKY』
    7. RED『RATED R』
  10. 2023年10月
    1. IRON SAVIOR『FIRESTAR』
    2. OF MICE & MEN『TETHER』
    3. RONNIE ATKINS『TRINITY』
    4. SERENITY『NEMESIS AD』
    5. DOKKEN『HEAVEN COMES DOWN』
  11. 2023年11月
    1. ANGRA『CYCLES OF PAIN』
    2. THE STRUTS『PRETTY VICIOUS』
    3. SECRET SPHERE『BLACKENDED HEARTBEAT』
    4. TEMPLE BALLS『AVALANCHE』
    5. GAMA BOMB『BATS』
    6. MANGINI『INVISIBLE SIGNS』
    7. DGM『LIFE』
    8. SADUS『THE SHADOW INSIDE』
  12. 2023年12月
    1. MOON SAFARI『HIMLABACKEN VOL. 2』
    2. PRESS TO ENTER『FROM MIRROR TO ROAD』
    3. AUTUMN’S CHILD『TELLUS TIMELINE』

2023年1月

BEYOND THE BLACK『BEYOND THE BLACK』

レビューはこちら

KATATONIA『SKY VOID OF STARS』

レビューはこちら

2023年2月

IN FLAMES『FOREGONE』

レビューはこちら

WIG WAM『OUT OF THE DARK』

レビューはこちら

DELAIN『DARK WATERS』

レビューはこちら

INSOMNIUM『ANNO 1696』

レビューはこちら

2023年3月

PERIPHERY『PERIPHERY V: DJENT IS NOT A GENRE』

レビューはこちら

SEVENTH CRYSTAL『WONDERLAND』

レビューはこちら

KAMELOT『THE AWAKENING』

レビューはこちら

AD INFINITUM『CHAPTER III – DOWNFALL』

レビューはこちら

2023年4月

MAGNUS KARLSSON’S FREE FALL『HUNT THE FLAME』

レビューはこちら

OVERKILL『SCORCHED』

レビューはこちら

SMACKBOUND『HOSTAGE』

レビューはこちら

2023年5月

WINGER『SEVEN』

レビューはこちら

KALMAH『KALMAH』

レビューはこちら

ELEGANT WEAPONS『HORNS FOR A HALO』

レビューはこちら

METAL CHURCH『CONGREGATION OF ANNIHILATION』

レビューはこちら

2023年6月

EXTREME『SIX』

レビューはこちら

SCAR SYMMETRY『THE SINGULARITY (PHASE II – XENOTAPH)』

レビューはこちら

THE DEFIANTS『DRIVE』

レビューはこちら

PYRAMAZE『BLOODLINES』

レビューはこちら

2023年7月

DEGREED『PUBLIC ADDRESS』

レビューはこちら

NITA STRAUSS『THE CALL OF THE VOID』

レビューはこちら

THE RAVEN AGE『BLOOD OMEN』

レビューはこちら

SEVENDUST『TRUTH KILLER』

レビューはこちら

2023年8月

MAMMOTH WVH『MAMMOTH II』

レビューはこちら

CYHRA『THE VERTIGO TRIGGER』

レビューはこちら

ALICE COOPER『ROAD』

レビューはこちら

U.D.O.『TOUCHDOWN』

元ACCEPTのピーター・バルテス<B>正式加入後、初のオリジナル・アルバム。

音質はこれまでと比べると少しラフになった感じで、柔軟性のあるメタル・サウンドです。

歌メロのインパクトが少し弱い気がしましたが、クラシックが登場し、JUDAS PRIESTやNICKELBACK(← 意外!)になり、そして最後はACCEPTになるので、聴き終えた後は「やっぱり、いいね」となります。

おすすめ曲

EDU FALASCHI『ELDORADO』

レビューはこちら

2023年9月

ECLIPSE『MEGALOMANIUM』

レビューはこちら

PRIMAL FEAR『CODE RED』

14作目。

硬質で直球のメタル・サンドが展開され、ラルフ・シーパーズ<Vo>も高音域を駆使した迫力あるパフォーマンスを繰り広げます。

U.D.O.『TOUCHDOWN』同様、HMの名曲を思わせる場面があちこちにあるのもうれしいです。

おすすめ曲
  • Bring That Noise…ミステリアスでゴージャスなサビがかっこいい
  • Deep In The Noise…03:27~のギターがJUDAS PRIEST「Never The Heroes」(2018年18作目『FIREPOWER』収録)の03:00~っぽい
  • Cancel Culture…始まりがGAMMA RAY「Welcome」(1990年1st『HEADING FOR TOMORROW』収録)。その後、疾走
  • The World Is On Fire…JUDAS PRIEST「The Hellion」(1982年8作目『SCREAMING FOR VENGEANCE』収録)のような幕開け
  • Their Gods Have Failed…7分台の劇的ナンバー。01:40~が「Eye Of The Storm」(2018年12作目『APOCALYPSE』収録)の01:20~に通じる
  • Raged By Pain…01:05~歌声を伸ばす → サビで曲名を1語1語区切るアプローチが〇

CRYPTOPSY『AS GOMORRAH BURNS』

2012年の『CRYPTOPSY』以来、11年ぶりのオリジナル・アルバム。

演奏もVoも規格外で最高です。

作品全体としては…

  • ブルータル
  • テクニカル
  • 予測不可

…といった言葉が当てはまり、各パートは…

  • マット・マギャキー<Vo>…吐き捨て&ヒステリックなスクリーム。聞き取り不可
  • クリスチャン・ドナルドソン<G>…ゴリゴリ刻みつつ、時折メロディック
  • オリ・ピナード<B>…極太
  • フロ・モーニエ<Ds>…手も足も連打

…といった感じです。

4人それぞれが我が道を突進しつつも各曲の中でピッタリとハマっているのがすごい。

全8曲33分という構成もコンパクトでいいですね。

こういう超人的音像はこれぐらいの長さがちょうどいいです。

RONNIE ROMERO『TOO MANY LIES, TOO MANY MASTERS』

レビューはこちら

TESSERACT『WAR OF BEING』

英国のプログレッシヴ・メタル・バンド、5作目。

以下を絶妙に組み込ませながら曲が展開していきます。

  • スクリーム
  • クリーンVoによる美メロ
  • 変拍子
  • ヘヴィな演奏
  • 静かなパート(フワフワしたり、きれいになったり)

ハイレベルで難解な作風ですが、「あのフレーズをまた体感したい」「あの歌メロをもう一度」となるので、何度も何度もアルバムをリピートしたくなります。

作品全体でとらえると大作1曲のように構成されていて、曲単位でみても各曲が濃密。

すばらしいです。

特におすすめは3曲目「The Grey」。

バンドの音楽性が見事に凝縮されています。

BLACK STONE CHERRY『SCREAMIN’ AT THE SKY』

レビューはこちら

RED『RATED R』

米ヘヴィ・ロック・バンドの8作目。

REDには以下のような音楽的特徴がありますが、その独自性が生かされた良作です。

  • 静と動のアクセントをつけながらのゴリゴリしたサウンド
  • ストリングスを駆使
  • マイケル・バーンズ<Vo>のクリーンVoとがなり気味のスクリーム

静かなスタートのナンバーが多く、作品全体がスローに感じますが、楽曲の構成はとてもよく練られています。

おすすめ曲
  • Surrogates…グルーヴィにグイグイ迫る
  • Your Devil Is A Ghost…物悲しく美しい(「Surrogates」とのギャップがいい!)。ストリングスによる味付けも◎
  • Minus It All…ミステリアス。エンディング間近でマイケルが曲名をスクリームするところが最高
  • The Suffering…混沌とし始める02:14~がスリリング。マイケル、燃えるスクリーム
  • Still Bleeding…01:53から視界不良。スクリームが伸びる、伸びる
  • Our Time Will Come…サビに躍動感。02:57からはどんより
  • Emergency…音域高めのマイケルのVoがキマッてる。ラストにびっくり

2023年10月

IRON SAVIOR『FIRESTAR』

レビューはこちら

OF MICE & MEN『TETHER』

米メタルコア・バンドの8作目。

演奏はモダンでドラマティック、ヴォーカルはスクリーム+クリーンで進行していきます。

「もう少し続いてほしい」と思う曲がいくつかあるのですが、曲中のメロディそのものは高品質。

キーボードによるアレンジとクリーンVoが特に充実しています。

おすすめ曲
  • Integration…浮遊感のある音像の中で美メロが響く
  • Warpaint…アグレッシヴ。スクリーム多め。サビではクリーン → スクリームのスタイルがかっこよくキマる
  • Shiver…緩急を持たせた曲構成。劇的サウンドの中でのクリーンVoにうっとり
  • Into The Sun…アグレッシヴなドラムに燃える。01:11~、02:24~のスクリームも◎
  • Enraptured…つまづくようなリズム。サビでは切ない歌メロが光る
  • Castaway…所々バスドラ連打+伸びやかでキャッチーなVoのサビが心地良い
  • Indigo…ノスタルジックかつヘヴィに展開。00:20~のバックVoの響きに安堵感(前面に出すぎないところがまたいい)。サビでは分厚いハーモニー
  • Zephyros…やや懐古的なキーボード+哀愁メロディにやられる

RONNIE ATKINS『TRINITY』

レビューはこちら

SERENITY『NEMESIS AD』

レビューはこちら

DOKKEN『HEAVEN COMES DOWN』

『BROKEN BONES』(2012年)以来、11年ぶりとなるオリジナル・アルバムです。

ギターは『HELL TO PAY』(2004年)以来プレイしているジョン・レヴィン。

アタマ2曲「Fugitive」「Gypsy」では「ドン・ドッケン<Vo>の声が少し弱いかな?」と思う場面があるのですが、3曲目「Is It Me Or You?」からはいい感じになります。

おすすめ曲
  • Is It Me Or You?…スローでヘヴィ。ゴージャスなサビが◎
  • Just Like A Rose…爽涼でありながらも少しメランコリック
  • Saving Grace…ミステリアスでドッシリ
  • Over The Mountain…ミディアム・テンポのメロディアス・ナンバー。ドンのナチュラルな歌唱がフィット
  • Lost In You…スローで物憂げ
  • Santa Fe…「Nothing Left To Say」(1995年5th『DYSFUNCTIONAL』収録)のようなソフトなバラード。素敵

「Tooth And Nail」(1984年2nd『TOOTH AND NAIL』収録)や「Kiss Of Death」(1987年4th『BACK FOR THE ATTACK』収録)のようなシャープな曲はありませんが、良質メロディ多数。

ジョンのギターも要所要所で緊張感のあるフレーズを放っていて、ドンの歌とうまく呼応しています。

2023年11月

ANGRA『CYCLES OF PAIN』

レビューはこちら

THE STRUTS『PRETTY VICIOUS』

英国のハード・ロック・バンドの4th。

QUEEN+AEROSMITH的な高品質サウンドに包まれる幸福度の高い作品です。

特に光るのは幅広い音域を駆使したルーク・スピラー<Vo>のパフォーマンス。
歌声が入った瞬間楽曲から独特なオーラが放たれます。
カリスマ性がありますね。

いい曲がたくさんで後半にはバラード2曲。
「Bad Decisions」と「Somebody Someday」がそうなのですが、それぞれタイプが異なり、どちらも感動的というのがまたうれしい。

おすすめ曲
  • Too Good At Raising Hell…要所要所でのホーンセクションが〇
  • Pretty Vicious…浮遊感があってミステリアス
  • I Won’t Run…ノスタルジックで清涼感のあるメロディアス・ナンバー。ギター・ソロ(02:38~)もいいフレーズ
  • Hands On Me…ストリングス(特に02:34~の演奏パート)が素敵
  • Do What You Want…「Primadonna Like Me」(2018年2nd『YOUNG & DANGEROUS』収録)系統
  • Rockstar…徐々に音域が上がっていくルークのVoが印象的
  • Bad Decisions…バラード①。レトロな空気も漂う
  • Better Love…「Ah, ah, ah, ah, ah-ah, ah」がクセになる
  • Gimmie Some Blood…サビ(00:50~)がアツい。03:13からは大団円的
  • Somebody Someday…バラード②。ルークの切ないVoが絶品。02:34からはギターも泣く

SECRET SPHERE『BLACKENDED HEARTBEAT』

イタリアのメロディック・メタル・バンド、通算10作目。

前作『LIFEBLOOD』(2021年)で初代シンガーのロベルト・メッシーナ<Vo>が復帰し、今作でもロベルトが歌っています。

序曲「The Crossing Toll」~劇的疾走曲「J.’s Serenade」で幕を開け、以降も…

  • Aura…00:00~、02:41~がスリリング
  • Bloody Wednesday…不気味でブルータルなバックVoにドキドキ。03:40~もエキサイティング
  • Confession…突進パート(00:29~)が◎
  • Psycho Kid…バスドラ連打で疾走

…など、アグレッシヴなナンバーを仕掛けてきます。

メタリックじゃない以下のナンバーが魅力的なのもうれしい。

  • Captive…耽美的。キャッチーな「remember~~」が心地良く響く。『LIFEBLOOD』の「Life Survivors」系統
  • Anna…アコースティック・バラード。サビ(01:16~)の美しさが絶品

『LIFEBLOOD』はスペーシーな大作「The Lie We Love」(名曲!)がラストでしたが、今回は力強くコンパクトなタイトル曲「Blackended Heartbeat」で締めくくります。

TEMPLE BALLS『AVALANCHE』

フィンランドのハード・ロック・バンド、4thフル。

アルデ<Vo>のエネルギッシュなヴォーカルにゴージャスなバックVoを絶妙に絡ませたダイナミックなサウンドです。

要所要所で魅力あるフレーズを放つギターも見事。

オープニングからラストまで良曲で構成されており、アルバムの流れもいい感じです。

アルデの歌は高音域が主軸ですが、「Trap」の03:25~のような中音域でのパフォーマンスも秀逸。
声質も伸びもハイレベルですので、今後こういったアプローチが増えると、よりエキサイティングになること間違いなしです。

各曲のおすすめパート
  • All Night Long…DEF LEPPARD系の高揚感(00:41~) → 拳を振り上げる系のサビ(00:55~)
  • Trap…「オー・オ・オ・オー」 → 本編(00:00~)。「オー・オ・オ・オー」 → サビ(00:53~)
  • Lonely Stranger…少しポンポコ(00:20~)。ホットなギター・ソロ(02:18~)
  • Stand Up And Fight…力強いサビが終わると同時にギター・ソロ(01:47~)
  • Prisoner In Time…爆発力のあるスタート。グイグイ染みこむギター・ソロ(02:06~)
  • Strike Like A Cobra…力強いかけ声「Strike!」
  • No Reason…演奏でも歌でも上下するメロディ(00:00~、00:10~)
  • Northern Lion…かっこよく繰り返される「Ride on」(00:40~)
  • Dead Weight…行進曲のようなスタート。02:33からはエネルギッシュなギター・ソロ
  • Stone Cold Bones…哀愁ギター(02:22~)
  • Avalanche…ギター・ソロの後、雰囲気が変わる(02:41~) → クールなコーラス(03:01~)

GAMA BOMB『BATS』

  • 鋭いギター・リフ
  • 疾走
  • フィリー・バーン<Vo>のいきなりハイトーン
  • 等身大のかけ声

が特徴的な北アイルランド出身スラッシュ・メタル・バンドの8作目。

庶民的な感覚で快走する好感度の高いスラッシュ・サウンドです。

アルバム全体としては、

  • SE「Prologue: Under The Pyramids」~変則的な「Egyptron」
  • 「Living Dead In Beverly Hills」以降は高速進行
  • 途中で速度を緩めたりするものの平均速度は高め
  • ラストの「Bats In Your Hair」に変化球再び

といった流れ。

オープニングとラストにフェイントをかける作風が見事です。

  • Egyptron…IRON MAIDEN「Iron Maiden」風のスタート。フィリーのVoは割とメロディアス。02:21からは奇怪な雰囲気 → 低音ラップ
  • Living Dead In Beverly Hills…バスドラ連打、ギターも高速ザクザク
  • Rusted Gold…ギターがメロディックに刻まれる02:12~がエキサイティング
  • Materialize…ハイトーン → かけ声(00:40~)がクレイジー
  • Mask Of Anarchy…ガキガキ・ベース、スネア連打、休み少なめのVo、かけ声たくさん、速弾きギター・ソロ…みなさん忙しい
  • Don’t Get Your Hair Cut…03:05で終わったと思ったらまたハイトーン
  • Dreamstealer…シャープな曲調。ちょっとゆがんで曲名をコール
  • Speed Funeral…再び快走
  • Secular Saw…減速するサビ(00:53~)がクール
  • Bats In Your Hair…前半は速度を緩めた「Judo Killer」(2020年7th『SEA SAVAGE』収録/曲中の日本語のカウントが微笑ましい)。02:05からスラッシーになり、02:34からはサックス

MANGINI『INVISIBLE SIGNS』

レビューはこちら

DGM『LIFE』

レビューはこちら

SADUS『THE SHADOW INSIDE』

2006年5th『OUT FOR BLOOD』以来、17年ぶりとなるオリジナル・アルバムです。

スティーヴ・ディジョルジオ<B:TESTAMENT>は不在で、メンバーはダレン・トラヴィス<Vo/G>とジョン・アレン<Ds>の2人。

1997年4th『ELEMENTS OF ANGER』までは「ドロドロしたテクニカルなSLAYER」といった印象だったのですが、『OUT FOR BLOOD』からはEXODUS(スティーヴ“ゼトロ”スーザ<Vo>期)に近い感じになりました。

今作もそう。

ダレンのVoは邪悪さとヒステリックさが増しており、演奏もシャープでダイナミック。
アートワークに直結するスケールの大きいスラッシュ・サウンドに圧倒されます。

前半5曲がぶっ飛んでて最高です。

おすすめ曲
  • First Blood…メランコリックなスタート → 突進。ダレン、キレッキレ。約7分(収録曲の中で最長)にもかかわらずあっという間。06:16~で「2曲目?」となるが、まだ1曲目
  • Scorched And Burnt…長時間ウエウエ吐き出すダレンがクレイジー
  • It’s The Sickness…狂気じみてキャッチーな「Here I am」「It’s the sickness」 → 01:24からスピードアップ
  • Ride The Knife…脅威が迫るようなオープニング → 突進 → 04:12でブレイク → スローでドロドロ(SFホラー風)
  • Anarchy…疾走する中、サタニックな「A~narchy」が不気味

2023年12月

MOON SAFARI『HIMLABACKEN VOL. 2』

スウェーデンのプログレッシヴ・ロック・バンド、5thフル。

『HIMULABACKEN VOL.1』(2013年4th)の続編で10年ぶりのリリースとなります。

  • 透明感のある劇的サウンド
  • ポップな歌メロ、きれいなハーモニー
  • 要所要所で適度にハードな演奏

を基本的な音楽スタイルとしているのですが、ハードなパートがいい味を出しています。

彼らの音楽性からアルバムの幕開けは静かな曲をイメージしがちですが、今回の1曲目「198X (Heaven Hill)」は意外にも軽快なハード・ロックで、しかもVAN HALEN「Jump」(1984年6th『1984』収録)のようなスタート。
想定外の始まりにワクワクします。

グルーヴ感のある曲調でコンパクトに攻める「Emma, Come On」はURIAH HEEPっぽくて心地良いですし、長尺曲4曲が高品質なのもうれしい。

  • Between The Devil And Me…10分。01:06~がいいフレーズ。09:03から熱量が増す
  • A Lifetime To Learn How To Love…8分。06:38から終わりに向けての盛り上がりが◎
  • Teen Angel Meets The Apocalypse…21分。02:06~で少しメタリック。07:20からはスリリングかつミステリアスな展開(09:26~、11:04~、14:05~でのバックVoがまたかっこいい)。18:22から壮大なエンディングに向かう
  • Forever, For You…10分。03:56からサックス。07:05からは清涼感+程よくエキサイティングな演奏パート。09:52~の美しさにジーン…

長尺曲はどれも後半が特に充実しています。

「Forever, For You」の後に物悲しく神聖な「Epilog」を配置する構成もすばらしい。
体が震えるような感動を味わえます。

PRESS TO ENTER『FROM MIRROR TO ROAD』

デンマークの女性Voテクニカル・バンドの1st。

メンバーは、

  • サイモン・ラウルンド<G>
  • ルーカス・シュアバック<B>
  • ジュリー・ジュールズ・ワイングリーン<Vo>

の3人で、ドラムはサイモンとルーカスによるプログラミングとなっています。

2022年の先行シングル「Sky High Places」「Evolvage」ではアダム・ヘンドレー<G:ARCH ECHO>がミックスを担当。
以降、アダムがそのままアルバム制作に携わり、「Painkiller」にはジョーイ・イゾ<Key:ARCH ECHO>がゲスト参加しています。

ジュリーは清涼感のある声質で、シリアスになったりポップになったりと曲調によって歌い分けるパフォーマンスが見事。
「Pall To The Wall」でのエフェクト声や「Sky High Places」での語りもいい感じにスリリングです。

演奏は重量感があって刺激的。
ゴリゴリ/ズシンズシンしながら随所でドキドキするようなフレーズを放ちます。

エキサイティングな演奏+表現力の高い女性Voなので、本作を聴くとMANGINI『INVISIBLE SIGN』も聴きたくなります。

今後マイク・マンジーニ<Ds>と共演したら面白そう。

AUTUMN’S CHILD『TELLUS TIMELINE』

年末に音源をリリースしてくれるミカエル・アーランドソン<Vo/G/Key>。

本作でもミカエルのハスキーで個性的な声が光るメロディアス・ハード・ロックが楽しめます。

MOON SAFARIのポンタス・オーケソン<G>も在籍。
ポジティヴなフレーズを放ちながら楽曲を支えます。

『STARFLOWER』にはシリアスで劇的な「I Can’t Get Enough」(キラー・チューン!)がありましたが、今回はそういったタイプの曲はなし。

透明感と明るさがより強調された作風となっています。

おすすめ曲
  • A Strike Of Lightning…サビ(00:59~)に即効性あり。ホッとするメロディにやられる。04:36からややメタリックに
  • Gates Of Paradise…軽快なメロディアス・ハード。要所要所でバスドラ連打
  • Here Comes The Night…ノスタルジック。『STARFLOWER』の「1995」に雰囲気が似てる
  • We Are Young…サビ(00:53~)のコーラスが素敵。「A Strike Of Lightning」のような効力
  • Around The World In A Day…メルヘンチックかつドラマティックな構成が◎
  • On The Top Of The World…曲名を繰り返すメロディが心地良い
  • Come And Get It!…さあ、一緒に手拍子!

コメント

タイトルとURLをコピーしました