リリースの月ごとに分けて、アーティスト名/アルバム・タイトルをそのまま目次にしていますので、目次からご参照ください。
2023年1月
BEYOND THE BLACK『BEYOND THE BLACK』
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KATATONIA『SKY VOID OF STARS』
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2023年2月
IN FLAMES『FOREGONE』
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WIG WAM『OUT OF THE DARK』
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DELAIN『DARK WATERS』
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INSOMNIUM『ANNO 1696』
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2023年3月
PERIPHERY『PERIPHERY V: DJENT IS NOT A GENRE』
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SEVENTH CRYSTAL『WONDERLAND』
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KAMELOT『THE AWAKENING』
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AD INFINITUM『CHAPTER III – DOWNFALL』
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2023年4月
MAGNUS KARLSSON’S FREE FALL『HUNT THE FLAME』
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OVERKILL『SCORCHED』
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SMACKBOUND『HOSTAGE』
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2023年5月
WINGER『SEVEN』
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KALMAH『KALMAH』
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ELEGANT WEAPONS『HORNS FOR A HALO』
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METAL CHURCH『CONGREGATION OF ANNIHILATION』
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2023年6月
EXTREME『SIX』
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SCAR SYMMETRY『THE SINGULARITY (PHASE II – XENOTAPH)』
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THE DEFIANTS『DRIVE』
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PYRAMAZE『BLOODLINES』
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2023年7月
DEGREED『PUBLIC ADDRESS』
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NITA STRAUSS『THE CALL OF THE VOID』
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THE RAVEN AGE『BLOOD OMEN』
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SEVENDUST『TRUTH KILLER』
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2023年8月
MAMMOTH WVH『MAMMOTH II』
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CYHRA『THE VERTIGO TRIGGER』
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ALICE COOPER『ROAD』
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U.D.O.『TOUCHDOWN』
元ACCEPTのピーター・バルテス<B>正式加入後、初のオリジナル・アルバム。
音質はこれまでと比べると少しラフになった感じで、柔軟性のあるメタル・サウンドです。
歌メロのインパクトが少し弱い気がしましたが、クラシックが登場し、JUDAS PRIESTやNICKELBACK(← 意外!)になり、そして最後はACCEPTになるので、聴き終えた後は「やっぱり、いいね」となります。
EDU FALASCHI『ELDORADO』
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2023年9月
ECLIPSE『MEGALOMANIUM』
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PRIMAL FEAR『CODE RED』
14作目。
硬質で直球のメタル・サンドが展開され、ラルフ・シーパーズ<Vo>も高音域を駆使した迫力あるパフォーマンスを繰り広げます。
U.D.O.『TOUCHDOWN』同様、HMの名曲を思わせる場面があちこちにあるのもうれしいです。
CRYPTOPSY『AS GOMORRAH BURNS』
2012年の『CRYPTOPSY』以来、11年ぶりのオリジナル・アルバム。
演奏もVoも規格外で最高です。
作品全体としては…
- ブルータル
- テクニカル
- 予測不可
…といった言葉が当てはまり、各パートは…
- マット・マギャキー<Vo>…吐き捨て&ヒステリックなスクリーム。聞き取り不可
- クリスチャン・ドナルドソン<G>…ゴリゴリ刻みつつ、時折メロディック
- オリ・ピナード<B>…極太
- フロ・モーニエ<Ds>…手も足も連打
…といった感じです。
4人それぞれが我が道を突進しつつも各曲の中でピッタリとハマっているのがすごい。
全8曲33分という構成もコンパクトでいいですね。
こういう超人的音像はこれぐらいの長さがちょうどいいです。
RONNIE ROMERO『TOO MANY LIES, TOO MANY MASTERS』
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TESSERACT『WAR OF BEING』
英国のプログレッシヴ・メタル・バンド、5作目。
以下を絶妙に組み込ませながら曲が展開していきます。
- スクリーム
- クリーンVoによる美メロ
- 変拍子
- ヘヴィな演奏
- 静かなパート(フワフワしたり、きれいになったり)
ハイレベルで難解な作風ですが、「あのフレーズをまた体感したい」「あの歌メロをもう一度」となるので、何度も何度もアルバムをリピートしたくなります。
作品全体でとらえると大作1曲のように構成されていて、曲単位でみても各曲が濃密。
すばらしいです。
特におすすめは3曲目「The Grey」。
バンドの音楽性が見事に凝縮されています。
BLACK STONE CHERRY『SCREAMIN’ AT THE SKY』
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RED『RATED R』
米ヘヴィ・ロック・バンドの8作目。
REDには以下のような音楽的特徴がありますが、その独自性が生かされた良作です。
- 静と動のアクセントをつけながらのゴリゴリしたサウンド
- ストリングスを駆使
- マイケル・バーンズ<Vo>のクリーンVoとがなり気味のスクリーム
静かなスタートのナンバーが多く、作品全体がスローに感じますが、楽曲の構成はとてもよく練られています。
2023年10月
IRON SAVIOR『FIRESTAR』
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OF MICE & MEN『TETHER』
米メタルコア・バンドの8作目。
演奏はモダンでドラマティック、ヴォーカルはスクリーム+クリーンで進行していきます。
「もう少し続いてほしい」と思う曲がいくつかあるのですが、曲中のメロディそのものは高品質。
キーボードによるアレンジとクリーンVoが特に充実しています。
RONNIE ATKINS『TRINITY』
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SERENITY『NEMESIS AD』
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DOKKEN『HEAVEN COMES DOWN』
『BROKEN BONES』(2012年)以来、11年ぶりとなるオリジナル・アルバムです。
ギターは『HELL TO PAY』(2004年)以来プレイしているジョン・レヴィン。
アタマ2曲「Fugitive」「Gypsy」では「ドン・ドッケン<Vo>の声が少し弱いかな?」と思う場面があるのですが、3曲目「Is It Me Or You?」からはいい感じになります。
「Tooth And Nail」(1984年2nd『TOOTH AND NAIL』収録)や「Kiss Of Death」(1987年4th『BACK FOR THE ATTACK』収録)のようなシャープな曲はありませんが、良質メロディ多数。
ジョンのギターも要所要所で緊張感のあるフレーズを放っていて、ドンの歌とうまく呼応しています。
2023年11月
ANGRA『CYCLES OF PAIN』
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THE STRUTS『PRETTY VICIOUS』
英国のハード・ロック・バンドの4th。
QUEEN+AEROSMITH的な高品質サウンドに包まれる幸福度の高い作品です。
特に光るのは幅広い音域を駆使したルーク・スピラー<Vo>のパフォーマンス。
歌声が入った瞬間楽曲から独特なオーラが放たれます。
カリスマ性がありますね。
いい曲がたくさんで後半にはバラード2曲。
「Bad Decisions」と「Somebody Someday」がそうなのですが、それぞれタイプが異なり、どちらも感動的というのがまたうれしい。
SECRET SPHERE『BLACKENDED HEARTBEAT』
イタリアのメロディック・メタル・バンド、通算10作目。
前作『LIFEBLOOD』(2021年)で初代シンガーのロベルト・メッシーナ<Vo>が復帰し、今作でもロベルトが歌っています。
序曲「The Crossing Toll」~劇的疾走曲「J.’s Serenade」で幕を開け、以降も…
- Aura…00:00~、02:41~がスリリング
- Bloody Wednesday…不気味でブルータルなバックVoにドキドキ。03:40~もエキサイティング
- Confession…突進パート(00:29~)が◎
- Psycho Kid…バスドラ連打で疾走
…など、アグレッシヴなナンバーを仕掛けてきます。
メタリックじゃない以下のナンバーが魅力的なのもうれしい。
- Captive…耽美的。キャッチーな「remember~~」が心地良く響く。『LIFEBLOOD』の「Life Survivors」系統
- Anna…アコースティック・バラード。サビ(01:16~)の美しさが絶品
『LIFEBLOOD』はスペーシーな大作「The Lie We Love」(名曲!)がラストでしたが、今回は力強くコンパクトなタイトル曲「Blackended Heartbeat」で締めくくります。
TEMPLE BALLS『AVALANCHE』
フィンランドのハード・ロック・バンド、4thフル。
アルデ<Vo>のエネルギッシュなヴォーカルにゴージャスなバックVoを絶妙に絡ませたダイナミックなサウンドです。
要所要所で魅力あるフレーズを放つギターも見事。
オープニングからラストまで良曲で構成されており、アルバムの流れもいい感じです。
アルデの歌は高音域が主軸ですが、「Trap」の03:25~のような中音域でのパフォーマンスも秀逸。
声質も伸びもハイレベルですので、今後こういったアプローチが増えると、よりエキサイティングになること間違いなしです。
GAMA BOMB『BATS』
- 鋭いギター・リフ
- 疾走
- フィリー・バーン<Vo>のいきなりハイトーン
- 等身大のかけ声
が特徴的な北アイルランド出身スラッシュ・メタル・バンドの8作目。
庶民的な感覚で快走する好感度の高いスラッシュ・サウンドです。
アルバム全体としては、
- SE「Prologue: Under The Pyramids」~変則的な「Egyptron」
- 「Living Dead In Beverly Hills」以降は高速進行
- 途中で速度を緩めたりするものの平均速度は高め
- ラストの「Bats In Your Hair」に変化球再び
といった流れ。
オープニングとラストにフェイントをかける作風が見事です。
- Egyptron…IRON MAIDEN「Iron Maiden」風のスタート。フィリーのVoは割とメロディアス。02:21からは奇怪な雰囲気 → 低音ラップ
- Living Dead In Beverly Hills…バスドラ連打、ギターも高速ザクザク
- Rusted Gold…ギターがメロディックに刻まれる02:12~がエキサイティング
- Materialize…ハイトーン → かけ声(00:40~)がクレイジー
- Mask Of Anarchy…ガキガキ・ベース、スネア連打、休み少なめのVo、かけ声たくさん、速弾きギター・ソロ…みなさん忙しい
- Don’t Get Your Hair Cut…03:05で終わったと思ったらまたハイトーン
- Dreamstealer…シャープな曲調。ちょっとゆがんで曲名をコール
- Speed Funeral…再び快走
- Secular Saw…減速するサビ(00:53~)がクール
- Bats In Your Hair…前半は速度を緩めた「Judo Killer」(2020年7th『SEA SAVAGE』収録/曲中の日本語のカウントが微笑ましい)。02:05からスラッシーになり、02:34からはサックス
MANGINI『INVISIBLE SIGNS』
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DGM『LIFE』
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SADUS『THE SHADOW INSIDE』
2006年5th『OUT FOR BLOOD』以来、17年ぶりとなるオリジナル・アルバムです。
スティーヴ・ディジョルジオ<B:TESTAMENT>は不在で、メンバーはダレン・トラヴィス<Vo/G>とジョン・アレン<Ds>の2人。
1997年4th『ELEMENTS OF ANGER』までは「ドロドロしたテクニカルなSLAYER」といった印象だったのですが、『OUT FOR BLOOD』からはEXODUS(スティーヴ“ゼトロ”スーザ<Vo>期)に近い感じになりました。
今作もそう。
ダレンのVoは邪悪さとヒステリックさが増しており、演奏もシャープでダイナミック。
アートワークに直結するスケールの大きいスラッシュ・サウンドに圧倒されます。
前半5曲がぶっ飛んでて最高です。
2023年12月
MOON SAFARI『HIMLABACKEN VOL. 2』
スウェーデンのプログレッシヴ・ロック・バンド、5thフル。
『HIMULABACKEN VOL.1』(2013年4th)の続編で10年ぶりのリリースとなります。
- 透明感のある劇的サウンド
- ポップな歌メロ、きれいなハーモニー
- 要所要所で適度にハードな演奏
を基本的な音楽スタイルとしているのですが、ハードなパートがいい味を出しています。
彼らの音楽性からアルバムの幕開けは静かな曲をイメージしがちですが、今回の1曲目「198X (Heaven Hill)」は意外にも軽快なハード・ロックで、しかもVAN HALEN「Jump」(1984年6th『1984』収録)のようなスタート。
想定外の始まりにワクワクします。
グルーヴ感のある曲調でコンパクトに攻める「Emma, Come On」はURIAH HEEPっぽくて心地良いですし、長尺曲4曲が高品質なのもうれしい。
- Between The Devil And Me…10分。01:06~がいいフレーズ。09:03から熱量が増す
- A Lifetime To Learn How To Love…8分。06:38から終わりに向けての盛り上がりが◎
- Teen Angel Meets The Apocalypse…21分。02:06~で少しメタリック。07:20からはスリリングかつミステリアスな展開(09:26~、11:04~、14:05~でのバックVoがまたかっこいい)。18:22から壮大なエンディングに向かう
- Forever, For You…10分。03:56からサックス。07:05からは清涼感+程よくエキサイティングな演奏パート。09:52~の美しさにジーン…
長尺曲はどれも後半が特に充実しています。
「Forever, For You」の後に物悲しく神聖な「Epilog」を配置する構成もすばらしい。
体が震えるような感動を味わえます。
PRESS TO ENTER『FROM MIRROR TO ROAD』
デンマークの女性Voテクニカル・バンドの1st。
メンバーは、
- サイモン・ラウルンド<G>
- ルーカス・シュアバック<B>
- ジュリー・ジュールズ・ワイングリーン<Vo>
の3人で、ドラムはサイモンとルーカスによるプログラミングとなっています。
2022年の先行シングル「Sky High Places」「Evolvage」ではアダム・ヘンドレー<G:ARCH ECHO>がミックスを担当。
以降、アダムがそのままアルバム制作に携わり、「Painkiller」にはジョーイ・イゾ<Key:ARCH ECHO>がゲスト参加しています。
ジュリーは清涼感のある声質で、シリアスになったりポップになったりと曲調によって歌い分けるパフォーマンスが見事。
「Pall To The Wall」でのエフェクト声や「Sky High Places」での語りもいい感じにスリリングです。
演奏は重量感があって刺激的。
ゴリゴリ/ズシンズシンしながら随所でドキドキするようなフレーズを放ちます。
エキサイティングな演奏+表現力の高い女性Voなので、本作を聴くとMANGINI『INVISIBLE SIGN』も聴きたくなります。
今後マイク・マンジーニ<Ds>と共演したら面白そう。
AUTUMN’S CHILD『TELLUS TIMELINE』
年末に音源をリリースしてくれるミカエル・アーランドソン<Vo/G/Key>。
本作でもミカエルのハスキーで個性的な声が光るメロディアス・ハード・ロックが楽しめます。
MOON SAFARIのポンタス・オーケソン<G>も在籍。
ポジティヴなフレーズを放ちながら楽曲を支えます。
『STARFLOWER』にはシリアスで劇的な「I Can’t Get Enough」(キラー・チューン!)がありましたが、今回はそういったタイプの曲はなし。
透明感と明るさがより強調された作風となっています。
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