マグナス・カールソン<G/B/Key>、ロニー・ロメロ<Vo>、マイク・テラーナ<Ds>で編成されるTHE FERRYMENの3rdアルバム『ONE MORE RIVER TO CROSS』が2022年1月21日にリリースされました。
最高傑作です。
過去2作も高品質でしたが、それらを越えています。
聴きどころを本記事で紹介します。
これまでどおり、マグナス・カールソンが全曲作曲。
以下が特徴として挙げられます。
- 音楽性は過去2作同様、ドラマティックなメロディック・メタル
- ロニー・ロメロ<Vo>のヴォーカルが熱い
- マグナス・カールソン<G/B/Key>はエモーショナルなギター・ソロ、速弾きなど緩急のあるプレイで魅了
- 出だしでドキドキさせる曲が多い
『ONE MORE RIVER TO CROSS』の収録曲とおすすめ曲
以下の太字の7曲がおすすめです。
■THE FERRYMEN/ONE MORE RIVER TO CROSS (2022年)
- One Word
- The Last Wave
- Shut It Out
- City Of Hate
- One More River To Cross
- Morning Star
- Hunt Me To The End Of The World
- Bringers Of The Dark
- The Other Side
- The Last Ship
- The Passenger
ちなみに1月21日はマイク・テラーナの誕生日。
マイクの誕生日にTHE FERRYMENの最高傑作『ONE MORE RIVER TO CROSS』がリリースされたということになります。
おすすめ曲のレビュー
レビュー内に記載されている時間は、曲をフル再生した場合の表記です。
1. One Word
これからの展開を期待させるワクワクするようなイントロがフェードインして始まる王道のオープニング。
ガッツあるドラマティック・メロディック・メタル・ナンバーでロニー・ロメロ<Vo>のエネルギッシュな歌唱が光ります。
スローダウンする03:03からはマグナス・カールソン<G>がエモーショナルかつスリリングなギター・プレイを披露。
グッときます。
04:26からメロディックなフレーズで攻めてエンディングに向かう構成も絶品です。
2. The Last Wave
シンフォニックなサウンドを軸に展開するミドル・テンポのメロディックなナンバー。
哀愁さを前面に出した歌メロが展開していき、サビでは堂々さが増していきます。
ロニーの伸びのある歌唱が見事。
そして02:45からのマグナスのソロがまた絶品。
訴えかけるようなフレーズが全身に染みこんできます。
3. Shut It Out
最初の泣きのイントロでノックアウト。
そこから哀愁度全開の演奏が展開され、ロニーの情のこもった歌が入るのですが、この流れが絶品です。
しかも、最初のノックアウト級のフレーズは一度だけでなく何度か繰り返されるのだからもうたまりません。
サビでは伸びのある見事な歌唱を披露。
熱いメロディが響いてきます。
哀愁メロディが炸裂するドラマティック・メタルです。
5. One More River To Cross
壮大なサウンドが展開されるミドル・テンポのアルバム・タイトル曲。
最初の40秒あたりで「キラー・チューンの予感」といった感じでもうワクワクです。
ハードなギター・リフをがっしりと刻んでいきながらサビではシンフォニックな音像に。
ロニーの熱唱と劇的サウンドが見事に融合しています。
03:45からのマグナスのギター・ソロも、エモーショナルに迫ったり、弾きまくったりと緩急のあるアプローチをみせます。
最初のフレーズに戻り泣きのギターに導かれてエンディングに向かう05:34からの構成も最高です。
7. Hunt Me To The End Of The World
ロニーのエネルギッシュな歌が心地良く響き渡る高揚感あふれるナンバー。
聴いていて力がこみ上げてくるような歌メロに拍手です。
マグナスは最初の20秒ぐらいの泣きメロを曲の中で放っていますが、これがロニーのヴォーカルと見事に呼応しています。
03:21からのマイクのドラミングもスリリングで、その後に流れてくるマグナスのソロがまた絶品です。
8. Bringers Of The Dark
美しいピアノで始まるドラマティックなナンバー。
ロニーのヴォーカルの後ろで鳴り響く悲壮感のあるシンフォニックなメロディが印象的です。
曲の途中には鋭角的なギター・リフを組み込ませたり、再びピアノがさりげなく顔を出したりと展開にひねりがあります。
04:56からのロニーの熱唱も圧巻。
濃密なメタル・ナンバーです。
10. The Last Ship
マグナスが弾く泣きのギターに導かれてスタートするナンバー。
ロニーは伸びのあるメロディアスなヴォーカルを披露します。
サビでは、ロニーのエネルギッシュな歌メロ、そして曲の最初の哀愁フレーズが後ろで鳴り響くという最高の展開。
02:27からのギター・ソロもグッときます。
フレーズそのものも最高なのですがソロに入る瞬間が神がかっています。
総評
THE FERRYMENの3rd『ONE MORE RIVER TO CROSS』を紹介しました。
2017年1st『THE FERRYMEN』と2019年2nd『A NEW EVIL』も良作でしたが、これらを超えています。
ヴォーカルのメロディ、泣きのギター、ドラマティック度を増大させるキーボード、様々な面において過去最高レベル。
マグナス、ロニー、マイクの3人のパフォーマンスにもこれまで以上に一体感があります。
濃密な楽曲構成とケミストリーが感じられる演奏。
最高級の劇的メロディック・メタル・アルバムです。
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