THE DEAD DAISIESが6作目『RADIANCE』を2022年9月30日にリリースしました。
グレン・ヒューズ<Vo>加入後初作品『HOLY GROUND』(2021年)からわずか1年でのアルバム・リリースとなります。
前作『HOLY GROUND』も傑作でしたが、今回もかっこいい。
ガツンとくる曲が多いです。
おすすめ曲を挙げながら『RADIANCE』の聴きどころを紹介していきます。
メンバー
2013年のツアー、2015年2nd『REVOLUTION』、2016年3rd『MAKE SOME NOISE』に参加し、その後脱退していたブライアン・ティッシー<Ds>が復帰しています。
- グレン・ヒューズ<Vo/B>
- ダグ・アルドリッチ<G>
- デイヴィッド・ローウィー<G>
- ブライアン・ティッシー<Ds>
『RADIANCE』の収録曲とおすすめ曲
以下の太字の8曲がおすすめです。
■THE DEAD DAISIES/RADIANCE (2022年)
- Face Your Fear
- Hypnotize Yourself
- Shine On
- Radiance
- Born To Fly
- Kiss The Sun
- Courageous
- Cascade
- Not Human
- Roll On
おすすめ曲のレビュー内に記載されている時間は、曲をフル再生した場合の表記です。
1. Face Your Fear
スロー・テンポですが爆発力のあるナンバーです。
- 00:35~ グレン・ヒューズ<Vo/B>のムードのある歌唱
- 00:59~ エモーショナルなギター・フレーズがグレンの歌に絡みつく
- 01:06~ サビ。「Fa~ce your fear」と伸ばした唱法が印象的
02:18からのダグ・アルドリッチ<G>のギター・ソロは00:59~の拡大版といった感じでなかなかの聴き応え。
グレンが高音域を絡めながら声を伸ばす03:15からや、一瞬ドラマティックになる03:29からもいいアクセントです。
2. Hypnotize Yourself
「Face Your Fear」系統、こちらもスロー。
- 00:23~ 「Face Your Fear」よりもソフトなグレンの歌唱
- 00:45~ グレンのヴォーカルは高音域に。エネルギッシュ
- 01:54~ グレンの歌に重なる感じでダグのギター・ソロへ。ソウルフルなフレーズが響く
演奏は「Face Your Fear」よりも叙情的要素が加わっていますが、歌は熱量が増しています。
00:45からの歌メロがアツくていいですね。
3. Shine On
この「Shine On」で加速します。
- 00:00~ 骨太サウンド
- 00:22~ グレンの歌が入ってからはメロディアスに。歌メロは中音域中心
- 01:07~ エモーショナルなギターが耳に残る
- 01:42~ グレンが徐々に音域を上げながらサビへ。圧巻
- 0158~ ギター・ソロ。エネルギッシュでメロディック
ハードなオープニングとメロディアスな曲本編の緩やかなギャップが面白いです。
あとは01:42のグレンのヴォーカルですね。
さすがのパフォーマンスです。
4. Radiance
再びスロー。
超ヘヴィなアルバム・タイトル曲です。
ザック・ワイルド<G:BLACK LABEL SOCIETY>が弾きそうな重いギター・リフとグレンのミステリアスな歌唱を軸に進行。
グレンのベースもブイブイしています。
- 00:41~ ダークなハーモニーが心地良い
- 02:01~ ドッシリとした演奏
- 02:15~ ギター・ソロ。不気味さを漂わせながらもメロディアス
前作『HOLY GROUND』の「My Fate」や「Saving Grace」がさらに「ドカン!」となった大迫力ナンバーです。
5. Born To Fly
- 00:00~ ブライアンの力強いドラムにエネルギッシュかつメロディックなギターが重なる。クールなスタート
- 00:27~ グレンのヴォーカルは中音域中心。00:42からの「オオオ~」が印象的
- 00:57~ サビ。中音域を軸に伸びる歌メロ
- 02:09~ エモーショナルなギター・フレーズが前面に。染みる
- 02:22~ グレンのソフトな歌い出しと共に演奏も静かに
- 02:38~ 再びハード・ロック調。グレンの歌と情のこもったギターが見事に呼応
オープニングで「お!この曲もよさそう」となり、以降はグルーヴィに展開。
グレンの中音域のヴォーカルが冴えるナンバーです。
6. Kiss The Sun
- 00:00~ トーキング・モジュレーターを駆使したヘヴィな演奏にワクワク
- 00:21~ エフェクトのかかったグレンのヴォーカル。低音域でミステリアス
- 00:40~ サビ。グレンの歌は音域を上げてヒートアップ
- 01:47~ ダグのギター・ソロ。結構弾きまくってて◎
ゆったりとしたダークなナンバーなのにギター・ソロはピロピロ。
曲調とは対照的なアプローチをとりながらも、ちゃんとハマっているのがすごいです。
7. Courageous
- 00:06~ 骨太の演奏がかっこいい
- 00:38~ サビ。曲のタイトルをハモりながら歌うパートが心地良い
- 01:53~ グレンが「Come on」を連呼して、ダグのクールなギター・ソロへ
- 02:54~ グレンの歌+印象的なギター・フレーズで展開
- 03:15~ 再びグレンの「Come on」
グレンの「Come on」がいい感じです。
ハイテンションではなく、自然に煽ってくるところがまたナイスなのです。
8. Cascade
- 00:00~ METALLICAの「Sad But True」(1991年5作目『METALLICA』収録)っぽいヘヴィな演奏
- 00:24~ ブライアンのダイナミックなドラム+グレンのヴォーカル
- 01:05~ サビ。グルーヴィかつメロディアスに展開
骨太さを維持しながら歌と演奏のメロディを徐々に強調させる展開が秀逸です。
最後は「Sad But True」なパートに戻ってエンディング。
この構成も引き締まります。
総評
グレン・ヒューズ<Vo>加入後2作目となる『RADIANCE』。
前作『HOLY GROUND』はアタマ2曲がグルーヴィな「Holy Ground (Shake The Memory)」「Like No Other (Bassline)」でしたが、今回は「Face Your Fear」「Hypnotize Yourself」とスロー・ナンバー2連発。
この対照的アプローチがまず面白いです。
他にも「Radiance」「Cascade」など、スロー・テンポの曲が多くを占めますが、作品全体のダイナミックさは『HOLY GROUND』よりこの『RADIANCE』ほうが上。
ズッシリ感がすごいです。
骨太でヘヴィなサウンドを主軸としながら随所で印象的なフレーズを放つギターも見事ですし、情熱的かつナチュラルなグレンのパフォーマンスもさすが。
2作続けて傑作。
しかも前作を上回る高品質な作品をリリースしてくれたTHE DEAD DAISIESに拍手です。
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