RONNIE ATKINS『MAKE IT COUNT』

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PRETTY MAIDSのヴォーカリスト、ロニー・アトキンス<Vo>が2ndソロ『MAKE IT COUNT』を2022年3月18日にリリースしました。

攻めの姿勢が感じられる強力作ですので、本記事でおすすめします。

2021年の1stソロ『ONE SHOT』も傑作でしたが、この『MAKE IT COUNT』も最高です。

おすすめ曲を挙げながら、聴きどころを紹介していきます。

『MAKE IT COUNT』の収録曲とおすすめ曲

以下の太字の10曲がおすすめです。

■RONNIE ATKINS/MAKE IT COUNT (2022年)

  1. I’ve Hurt Myself (By Hurting You)
  2. Unsung Heroes
  3. Rising Tide
  4. Remain To Remind Me
  5. The Tracks We Leave Behind
  6. All I Ask Of You
  7. Grace
  8. Let Love Lead The Way
  9. Blood Cries Out
  10. Easier To Leave (Than Being Left Behind)
  11. Fallen
  12. Make It Count

メンバー

  • ロニー・アトキンス<Vo>
  • クリス・レイニー<G/Key:PRETTY MAIDS
  • ポンタス・ノルグレン<G:HAMMERFALL
  • オリヴァー・ハートマン<G:HARTMANN, 元AT VANCE
  • ジョン・ベルグ<G:元DYNAZTY
  • ポンタス・エグバーグ<B:元THE POODLES
  • アラン・ソーレンセン<Ds:元PRETTY MAIDS
  • モルテン・サンダゲル<Key:元PRETTY MAIDS
  • アンダース・リングマン<Acoustic Guitar>
  • リネア・ヴィクストロム・エッグ<Backing Vocal>

おすすめ曲のレビュー

レビュー内に記載されている時間は、曲をフル再生した場合の表記です。

1. I’ve Hurt Myself (By Hurting You)

きれいなサビのハーモニーと泣きのギターで始まるオープニング・ナンバー。
ここで「今回も名作」と確信できます。

前作『ONE SHOT』のラストを飾った名曲「When Dreams Are Not Enough」の雰囲気を引き継いで、ドライヴ感を少し足した感じ。

ロニー・アトキンス<Vo>の清涼感あふれる極上の歌メロが展開していきます。

03:23からのギター・ソロもグッとくるメロディを放っていて見事。
ロニーの歌の途中でソロが被さってくるアプローチがまたいいですね。

1曲目から神曲です。

2. Unsung Heroes

劇的で力強いイントロ→ロニーの哀愁ある歌メロが流れてくるという最高の始まり方です。

  • 00:55~ 徐々に胸が高まる歌メロ
  • 01:15~ 絶品のサビ。コーラスも被さり、パワフルかつ美しい

…といった絶品の流れです。

02:54からのギター・ソロもエネルギッシュで胸に響いてきますし、03:53から曲のタイトルを繰り返してエンディングに向かう構成もナイスです。

3. Rising Tide

ロニーの熱唱が光るアグレッシヴでメロディックなナンバー。

ありったけのエネルギーを出しているかのようなロニーのヴォーカルに圧倒されます。

要所要所に分厚いコーラスを重ねてくるアレンジも素晴らしい。

サビではそのコーラスとロニーのエネルギッシュな歌が見事に融合しています。

演奏もダイナミックで見事。
ロニーとエネルギーをぶつけ合う03:02からの展開は圧巻です。

4. Remain To Remind Me

感動的なパワー・バラード。
ロニーの切ない歌唱が光ります。

美しいハーモニーを随所に挟みながら展開していくメロディ構成が秀逸です。

02:12からロニーのキーが徐々に上がっていき、ギター・ソロに入っていくの構成なんか本当に素晴らしい。
ギター・ソロも泣きメロ炸裂です。

哀愁を感じながらも前向きな気持ちにさせてくれる曲調なので、軽~くガッツポーズなバラードです。

5. The Tracks We Leave Behind

ハードなギターとアラン・ソーレンセン<Ds>の爆発力のあるドラムによるスタートがインパクト抜群。

以降はメロディアスに進行していきますが、程良くノスタルジックなテイストが加味された曲調がナイスです。

01:17からのサビではエモーショナルな歌メロと泣きのギターが呼応。
絶品のメロディが畳みかけてきます。

哀愁ある旋律の中からも時折エネルギッシュなフレーズを放つ03:11からのギター・ソロも素晴らしい。

パワフルに始まり、本編ではオープニングからは考えにくいメロディアスな展開という構成がまた面白いです。

7. Grace

オープニングの厚みのある演奏と切ないギターのフレーズが心に染みます。

ロニーの情のこもった歌唱が光る郷愁の度合いが強いメロディアス・ナンバー。

ロニーのヴォーカルは中音域中心に進行していきますが「Grace」とコールするサビの部分はキーが高め。
この対照描写が素晴らしい。

02:14からのやや弾きまくりのギター・ソロも、曲調とは相対的なアプローチが効いていてインパクトがあります。

哀愁あるコーラスが重なっていく02:56からの展開も最高です。

9. Blood Cries Out

ミステリアスなイントロがなかなか面白い。

以降は重厚でヘヴィなリフを軸に進行していきます。

PRETTY MAIDS『KINGMAKER』(2016年15作目)や『UNDRESS YOUR MADNESS』(2019年16作目)に通じるサウンドです。

エフェクトのかかったヴォーカルを絡めながら、エネルギッシュな歌唱をみせるロニーのパフォーマンスが素晴らしい。
起伏に富んでいます。

アップ・テンポの演奏に、情熱的なフレーズを重ねる03:08からのギター・ソロもかっこいい。

曲の出だしの雰囲気を再び漂わせるラストもクールです。

10. Easier To Leave (Than Being Left Behind)

最初のノスタルジックなフレーズにやられます。

清涼感あふれるロニーのヴォーカルが染みてくるメロディアス・ナンバー。

低音域から徐々にテンションを上げていくロニーのパフォーマンスが素晴らしいです。
サビでのコーラスの絡ませ方も絶品。

美しいメロディが乱舞します。

02:25からのギター・ソロもポジティヴなエネルギーに満ちあふれていて最高です。

11. Fallen

アランの力強いドラミングが印象的。

ロニーのヴォーカルに泣きのギターのフレーズが絡まる展開(00:17~01:11)が絶妙です。

ドラマティックに展開していく01:11からのサビも染みますね。

ギター・ソロに入る前の02:51からの「来るぞ、来るぞ」の歌メロがまた最高。
そしてエモーショナルなソロへと流れていきます。

アルバムの終盤にぴったりの曲。

ですが、同時に「次の曲で最後か…」という寂しい気持ちも…。

12. Make It Count

ラストとなるアルバム・タイトル曲。

  • 00:00~ 切ないピアノをバックにロニーがエモーショナルな歌を披露
  • 02:45~ ドラムが入りエレクトリックなパートへ

…といったドラマティックな流れを持つナンバーです。

前半は、ロニーが発する歌メロ全てが響いてくるといった感じ。
聴いていてグッときます。

エレクトリックなパートは、ゴージャスなコーラスも加わり、躍動感が増します。
哀愁ある歌メロがまた「ああ最後だなあ」と思わせます。

03:38からのギター・ソロも胸に響いてきます。

そしてピアノのパートに戻り、切ない感じでエンディング…と思ったらそうではなく、迫ってくるような音で幕を閉じます。
この終わり方はAMORPHISの2022年14作目『HALO』の本編最後「My Name Is Night」に似てます。

総評

ロニー・アトキンス『MAKE IT COUNT』を紹介しました。

前作『ONE SHOT』も大傑作でしたが、この『MAKE IT COUNT』もメロディが充実した強力作です。

『MAKE IT COUNT』は、『ONE SHOT』の最後を飾った名曲「When Dreams Are Not Enough」の雰囲気を引き継いだような「I’ve Hurt Myself (By Hurting You)」から始まります。
ですので『ONE SHOT』から続けて聴くと、よりエキサイティングな体験ができます。

『MAKE IT COUNT』からは「Unsung Heroes」「Rising Tide」「Make It Count」の3曲が先行公開されていました。
「Make It Count」は本編ラストのナンバー。
最後の曲を先行公開するあたりに、ロニーの攻めの姿勢を感じます。

そして、その「Make It Count」の終わり方も興味深い。
音が迫ってくるアプローチは「ロニーのキャリアはまだまだ続く」ともとれます。

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